表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/260

魔王の復活①

<魔王復活を待ち望む魔王軍>


 魔王城の広間では、幹部たちが魔王復活を祝う前夜祭を開催中だった。が、まだ魔王は復活していない。


「魔王様がもうすぐお目覚めになるぞ! さあ、飲め! 食え! 今夜は祭りだ!」


 ヴォルクが豪快に杯を掲げ、部下たちが歓声を上げる。


「ちょっと待って! まだ魔王様復活してないんだから、騒ぎすぎじゃない?」


 リリスが冷静にツッコむも、周囲は聞く耳を持たない。


「でも、どうせ復活するなら、今のうちに盛り上がっておいたほうが効率的じゃない?」


 ロキが理屈をこね、フィーネもそれに乗る。


「なるほど! 魔王様が目覚めたら、お疲れでしょうし、宴で歓迎を……」


「で、それはともかく、魔王様ってどんな方なんですかね?」


 フェンリルが興味津々に問いかけると、場の空気が止まる。


「……そういえば、今回の魔王様、どんな性格なのか知らねぇな」


「すっごいドS? それとも優しい系?」


「それ以前に、ツッコミ役じゃないと困るんだけど!? 私たちのボケを止める人がいないと、魔王軍の品格がやばいって!」


 レミ・ナイトメアの叫びに、なぜか全員が真剣に頷く。


「せやな……」


「いや、何で納得してんだ!?」


「よし、魔王様のために景気づけだ!!」


 ヴォルクの掛け声と共に、突如として「魔王様! 魔王様! 魔王様!!」というコールが始まる。


「これ、何の儀式ですか……」


 リリスが呆れる中、なぜかコールの合間に順番に酒を飲み干す遊びが始まった。


「魔王様ー! 魔王様ー!」


「かんぱーい!」


 次々と杯が空になっていき、宴はさらにヒートアップ。いつの間にかここだけでなく魔王城全体が宴をしているようだった。


「……これ、本当に魔王様が復活する頃には、全員潰れてるんじゃない?」


リリスの不安をよそに酒を次々と飲み干す幹部たち、なかには既にリバースするものも現れている。


「秘技、デビルリバース!」


「あははは!ばっかでぇー!」


宴はまだ始まったばかりだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ