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日常で世界を変える(早川編)  作者: mei


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6月2日 練習試合(白峰工業高校)10

 グラウンド内では、バッティング練習が行われていた。チームの中心打者である橋本の飛距離は凄まじかった。橋本が打席に立つと、俺たちは少し下がって守備をする。それが日課となっていた。金属音とともに、橋本の打球を悠太は、追っていく。横で見ているだけなのに凄さを感じてしまう。悠太が捕球したのはあと2、3歩下がれば、陸上部が練習するところまで来ていた。橋本たちの組の打撃練習が終わると、今度は、健太郎や飯田たちが打席に入った。打球を見ていても、今いる場所までは到底飛ばない。まぁ、当たり前と言えば当たり前なんだけど。健太郎は、あえてこっちに打っていないのか。ほとんどの打球がライト方向への打球だった。健太郎なりに、自分が求められたいる打撃が何かを考えているように感じた。19日に行われる聖淮戦に出るには、残りの練習試合である、6月5日の修学館高校、6月12日の取手西高校で結果を出すことが求められる。大体は、この前の白峰工業高校戦で決まってはいるのだけど。特に、修学館高校は、昨年の秋季大会でもベスト8に入るなど、安定した成績を残していたし、俺も再び結果を出さないといけない。


 ー5月24日ー


 ノーストライク、ツーボール。悠太は、何かを予感していたかのような発言。セットポジションに入った三好は、キャッチャーのサインに頷き第3球目を投げ込んだ。健太郎は、右手をバットの芯のところに持ち替えゆっくりと腰をしゃがめる。金属音とともに、打球は、サードへと転がっていた。悠太の予感とは、セフティーバントのことのようだ。ボールは、コロコロと三塁前に転がっていく隙に、健太郎は、懸命に一塁へと向かっていく。やったなら、セーフになれよ。俺は、そう思いながら健太郎の走る姿を見つめる。健太郎の一生懸命走る姿に俺たち一塁側ベンチからは、大きな声援が聞こえる。「走れ、走れ」。健太郎の足は、速くも遅くもない。いたってシンプルだ。健太郎が精一杯伸ばした足の先にファーストベースが。サードはランニングスローでファーストに送球する。ファーストがボールを捕球する方が先か?それとも健太郎の足の方が先か?俺たちは、審判の方を見つめる。一瞬の間が空いた後に、体を大きく開いていたのだった。その瞬間、一塁側ベンチの俺たちは、大きな歓声が広がった。さすが、健太郎だな。このチャンスを活かさない手はない。なんとか、ここで待望の先制点をとらないと。

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