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3月20日 休み

 昨日、練習していて俺の手は、ちょうどマメができていたのだ。その手で自転車のハンドルを持つのがやっとだった。俺は、何度か手をおさえて血が出ないか確認していた。俺は、急いでいた。なんで、こんなに急いでいるのかすらあんまりわかっていなかった。頑張って自転車で早く漕いでいたけど、家を出るのが遅かったので約束時間に間に合わなかった。俺は、自転車を止めて走り出した。カバンをとり、遠山たちがいるところに向かった。


 遠山 「遅いぞ、早川!!」

 健太郎「ホントだよ」

 俺  「悪りぃ」


 俺は、約20分の遅刻だった。確かに、こんなに遅れてはいけない。けど、久しぶりの休みにコイツらとまた会ったら野球ムードになってしまうじゃないか。


 山田 「何してたんだよ?」

 俺  「ちょっとな」

 永谷 「早く行こうぜ」

 遠山 「そうだな」


 俺たちは、通称ベンチ組。遠山陵、定本健太郎。永谷満。山田悠太。そして、俺を合わせた5人組だ。この5人の中でも遠山と健太郎はレギュラーに近い準ベンチ組。そして、俺と悠太はほぼベンチにいる絶対ベンチという名前だ。


 俺  「今日、どうするんだ?」 

 健太郎「3ゲームはしたいな」


 3ゲームは長いなぁ。内心思ったんだけど、それをなかなか言うことはできなかった。まぁ、コイツらといるのもあと半年しかいれないと思うと許すしかない。


 永谷 「チームわけはどうする?」

 遠山 「2と3に別れるな」


 遠山は、普段野球している頃とは違う雰囲気だった。いつもは、冷静沈着の遠山だったが、今日はやけにテンションが高かった。だが、そんな遠山も嫌いではなかった。


 健太郎「ええよ」

 遠山 「じゃあ、それでいこか」


 俺たちは、グーパーで別れた。グーを出したのは、俺と健太郎と遠山。パーを出したのは、永谷と悠太だ。ちょうどキレイに別れた俺たちは、戦いの火蓋が開かれようとしていた。


 健太郎「直人、ボールなんぼがいい?」

 俺  「あー、11くらいかな」

 健太郎「オッケー。探してくるわ」 

 俺  「ありがと」


 健太郎は、そう言ってボールを取りに行ってくれた。俺は、画面に映るボウリングのスコアを見つめていた。順番は、遠山、健太郎、俺になっていた。ボウリングなんて、1年ぶりくらいだろうか?もともとは、映画に行く予定だったが、予約が取れなくなったから急遽変更となったのだ。

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