5月6日 鍵
GW8日目。俺は、悠太に鍵のことを説明していた。
悠太「なるほどな。それで鍵を拾ったってことか」
俺 「ああ。見覚えないのか?」
さほど悠太は気にしていないようだった。こんな俺に、この鍵がめぐってきたことに意味がある気がしていた。
悠太「ないな。そもそも、そんなに話さないしな」
俺 「まぁ、そうか」
なんだろうな?関係ないってほっとくこともできた。ただ、なんかこれで終わらしたらいけない。あの時、遠山は言っていた。
悠太「でも、気になるな」
俺 「誰も電話もチャットも繋がってないみたいだし。本人にも聞けないしな」
せっかくの休みをこんな形で使うのはどうかと思う。けど、このまま放っておくのも違う。
悠太「だよな。連絡つながるまで持っとけよ」
俺 「めんどくさいな」
このモヤモヤした気持ちをもちながら、ずっとGWを過ごすのが嫌だった。
悠太「まぁ、見つけたから責任だな」
俺 「もしかして、"わざと"ってことないよな?」
もしかして。俺はそう思ってしまった。
悠太「うーん、、、、、、」
俺 「ワンチャンあるか?」
悠太「まぁ、なくはないな」
悠太が同意してくれないから、余計モヤモヤする。こんな気持ちになるくらいなら、とっとと確かめる方がいいだろ。
俺 「じゃあ、学校行ってみるか」
悠太「でも、部室の鍵借りれるか?」
そうだ、俺たちが部室に入るには部室の部屋を先生から借りる必要があった。練習がない俺たちが借りにいくと、何かあったのかと思われても不思議ではない。
俺 「忘れ物したとでも言えば借りれるだろ」
悠太「それは、そうだな」
俺は覚悟を決めた。
俺 「じゃあ、行くか」
悠太「わかったよ」
このよくわからない状況でも文句一つ言わずに着いてきてくれる悠太が好きだった。
俺 「お前は、なんだと思う?」
悠太「ただの置き忘れってことはない気がするんだよな」
俺 「なんで?」
ポケットに手を入れ話をした。
悠太「だって、アイツ意外と繊細だろ?」
俺 「そうなんだよな。俺もそこが引っかかるんだよな」
ただの置き忘れは、やっぱり考えにくい。
悠太「何か意味があるって思っても仕方ないよな」
俺 「そうなんだよな」
何の意味があるかは行ってみないとわからない。




