4月8日 ベースランニング(古山光輝)
今日は、いつもより体調がいいような気がした。いつものように出題された問題を解いていく。数学は、俺の得意科目だ。さっさと解き終わらせて、応用問題を解かないと。野球でレギュラーをとれない俺は、勉強を頑張るしかなかった。自分の自己肯定感が下がっていく。自分には何もないと思いたくないみたいだ。野球もこの問題のように明確な答えがあればいいのにな。その正当に辿り着ければ俺も活躍できると思っていた。
ー4月4日ー
いよいよベースランニングも残り3周。今、走り出した古山、その次に橘。そして、最後が侑大。今、見てる感じだとどこもそう大差ない。うちが少し遅れているくらいだろうか。古山光輝は、来年度4番候補の選手だった。打球の飛距離だけなら、橋本と同じくらいだ。性格も明るく、誰とでも仲がいい。俺たち先輩からもよくいじられている。しかし、足が浅い。あれだけの体をしているのだから、仕方がないのだけど。大きい体を揺らしながら一生懸命走っているのが伝わった。
俺 「遅いな、あいつ」
悠太「そうだな。大丈夫か?」
俺 「さぁな」
古山が遅いのは見てわかる。けど、
悠太「あいつが帰ってくれば、橘と侑大からまだチャンスはあるさ」
俺 「でも、どこもいいやつ残ってるんじゃないか?」
悠太「それはそうだな」
どこのチームもいろいろ考えているだろう。最後、どうなるんだろうか?
俺 「そこのバット取ってくれよ」
悠太「ん?」
横にあったバットに目をやった。
俺 「悠太は、どこが勝つと思う?」
悠太「そりゃあ、俺たちだろう」
悠太から、受け取ったバットを振り直した。
俺 「その通りだ」
悠太「負けたら、全員で古山をいじめるしかないな」
俺たちは、笑いながら古山の走塁を見守っていた。一塁を回ってきて、いよいよ二塁ベースに向かってくる。橘は、二塁ベースで出番を待っていた。
俺 「ハハハハ。その通りだな」
悠太「橘と侑大にかかってんな」
二人は、真剣な目つきで古山が来るのを見つめている。
俺 「今は、2位やな」
悠太「今のままやといけるよ」
俺 「そうだな」
ちょうど古山から、橘へとボールが渡ってきた。橘は、ボールを持ち三塁へと走り始めた。侑大は、大きな声で橘に声をかける。そして、走り終えた古山は、倒れこむ。倒れこんだ古山に俺たちは、声をかけた。




