表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

柔らかな色

作者: 飛馬 光

君が柔らかい色を見たいと言い出した

これはまたなかなか難しい


僕は少し考えて僕のとっておきの場所に連れて行くことにした

暖かい陽だまりのある森の中


君はちょっとはしゃいでステップを踏みながら踊るように歩く

僕は危ないよ,といいながら慌てて手を取って一緒に進む

君の瞳に景色は映らないけれど

気に入ってくれるといいな



着いたよ



そういうと僕は陽だまりの草むらに君を座らせた


感じるかい?この暖かさ

これがこの星で一番柔らかな色


それからね 耳を澄ませて

鳥の囀り 風の音 木々が話す声

みんなそれぞれ色を持っている


君になら見えるかな

どれも優しくて柔らかい色をしているよ


君はちょこっと首を傾げて

目を閉じて耳を澄ませた


君が自然と一体になる瞬間

全ての五感が一つになって

この星と繋がる


視界が閉ざされている君だからこそ

君は全身でその色を感じられるはずだ



分かった!



君はとびきりの笑顔で答えた


でもね

本当は君の瞳の色が一番柔らかい色をしている

それに吸い込まれそうになって

僕は慌てて眼を逸らした

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ