お嬢様JKの私が4次元からの堕天使と同居する件 第二話
ゲームセンターに来るのは久々だ。
確か、私の好きな美少女アイドルものの作品がプライズ限定のグッズを出したんだっけ…。
そんなことを頭の隅で考えていた所ではあったが。
「あれやらない?俺得意なんだ」
そう言って指さしたのは、奇遇にもその作品のグッズが並んでいるUFOキャッチャーだった。
彼は私の欲しがったぬいぐるみを2つも取ってくれた。しかも私の推しているコンビ2人の、だ。
部屋に飾ろうかな…。
そんなことを考えているうちに、ふと気づいた。
何故、自分は見知らぬ男子に話しかけられてホイホイと着いて行ってるのだ?しかも心をいつのまにか許してるのだ?
そもそもコイツは何目的で私のようなごく真面目な生徒に話しかけて来たのだ?
「話したいんだよ。下次元の存在とね」
私は驚いた。
流石に2回もこちらの考えと合致する発言をされるとは。心を読んでいるとしか思えない。
「読んでるよ。実際にね」
心を読まれている!?
色々とツッコミしがいのある状況だが、"心を読まれる"という、私にとって1番の恐怖である行為をされていることに震え上がった。
「気になったら着いてきて。僕という存在が気に留めるような事でも無かったら、さよならだ」
そう言い残して、彼はショッピングモールのエスカレーターに乗り、降りていった。