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恋は数学みたいに上手く行かない。  作者: 誰か。
第一章「遠まわしな恋心」
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第三話「覚悟」

「――それで、やっぱり好きだなって思ったの」


「結局そこに行き着く訳ね、アンタ」


「最早お決まりの落ちだよね」



私の話した話題、それは授業で教科書を忘れた私に二冊持ってるからと丸分かりの嘘をついて貸してくれた千秋の優しさについてだった。


「だ、だって優しくない…?」


「はいはい、優しいですね。真冬の旦那様は」


「だ、誰が旦那よ!別に…そんなん、じゃ…無い」


顔に集まる熱気。あぁきっと顔赤いんだろうな…



「まーちゃん、顔真っ赤で林檎みたい」


予想通り、林檎の様に真っ赤なご様子。



しょうがないんだ、この気持ちに気づいてからずっと…こうなんだよ



昔から素直じゃないとか、意地っ張りだとかは、よく言われて来た。


自覚もしていた



(でも、ここまでとは…..)




”このままじゃダメなのに”





「アンタはどうなりたい訳?」



すると突然鈴が私にそう言ってきた。


「ど、どうって…?」


「だから、付き合いたいだとか結婚したいだとか」


「そ、それは…その…」


「目標、決めたら?」



まるで私の図星を突く様に言われた言葉に私は声が詰まる。


目標、か…



「私、よく分かんないけど…。目標は大切だよ!」



ひよりの言う通り目標は大事だ。


「もう、私達だって後半年で三年生なんだしさ?」




―――少しは素直になんなさいよ。



鈴のその台詞は私に鋭く突き刺さる…


そうだよ、もう三年生なんだ



卒業後に控える受験や就職。


振られるにせよ後の負担にもなる…



私にとっても、多分千秋にとっても。





私は両頬に自身の両手でビンタをする


その様子に鈴はギョッとするが私はお構いなしに立ち上がり



そして――



「決めた!私、頑張って告白する!!」





―――覚悟を決めた。




「その意気だよ!まーちゃん!」


「頑張れ~。」







2017/3.20

「一年半で三年~」と書いていましたがあれは誤字です。

主要人物六人は二年なので半年です((スイセン

てっきり「卒業だよ」と書いていたと思っていたので……

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