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1人目 スライムさんを斡旋しましょう!

新作です。

こちらは不定期更新となります。

 春うららかな日差しの中、わたしは次のお客さんが来るのを待っています。

 眠たい目をこすり、この暇な時間をきちんと起きて過ごす姿は、まるで社員の鑑ですね!


 おっと失礼しました。私、ここモンスター斡旋事務所の職員を務めていますサクヤと申します。

 年の頃は20、花も恥らう、うら若き乙女です。黒い髪を後ろで束ねて、職員用の制服を纏った姿はまるで御伽噺のお姫様のよう、なんて言われているんですよ。

 え? 聞いていない、ですか? しょうがないですね、この美しさを分からないなんて人生の半分は損してますよ。


 さてと、どうせですのでわたしのお仕事についてお話しましょう。それも聞いてないですって? 嫌ですよ、わたしの暇つぶしに付き合ってくださいな。


 ここ、門巣他、じゃなかったモンスター斡旋事務所というのは、文字通りモンスターと呼ばれる方々の、お仕事を斡旋している場所です。一般の方々のイメージでは、骨を砕き肉を食らう、といった恐ろしい生き物と思われているかもしれませんが、実際はそんな事無いんですよ。

 ほら、このご時勢そんな事してたらすぐに捕まっちゃいますもん。ダメ、犯罪です。

 しかし我々人間とは姿かたちも異なる事から、中々職に就けない方々もいらっしゃるのです。

 そこで我々の出番、というわけなのです!

 様々な種族がいらっしゃるモンスターの方たちに、その特性に合ったお仕事を紹介して、その仲介料をほんの少し頂くお仕事なのです。……ほんの少しですよ、仲介料。


 そういった訳で、日々モンスターさんたちのお役に立つべく、わたしはこうやって居眠りもせずがんばっているわけなんですよ。どうです? すごいでしょ。

 あれ、もうお帰りですか? もうちょっと私の暇つぶし、もとい斡旋所のご説明にお付き合いいただきたいのですが? ダメ? そうですか、ではまたのお越しをお待ちしております。


 ……本当に帰っちゃいましたよ。まったく最近の若者は優しさというもの足りないんじゃないでしょうか。もうちょっと暇つぶしに付き合ってくれてもいいじゃないですか。


 おっと、そういっていたら新しいお客さんがいらっしゃいましたよ。あのお姿はスライムさんですね。

 天下の名脇役、姿かたちは自由自在、ラスボスから一雑魚までこなせるマスコットのスライムさんです。そんな事を考えていたら、こちらにやって来るじゃありませんか。まずは挨拶をしないと。


「ようこそ、モンスター斡旋事務所へ! 本日の御用はどういったものでしょうか?」


 バッチリと決まったわたしの挨拶に、スライムさん、この方は丸い形の水色でいらっしゃいます、が椅子へと上ってこられました。このタイプのスライムさんは可愛くて、わたし好きなんですよね。


「えっと、こちらで仕事の紹介をしてくれると聞いたのですが、よろしかったでしょうか?」


 おっと、スライムさんが話しかけてきています。ここはきちんとした返事をしなければ。


「はい、その通りですよ。本日はお仕事をお探しに来られた、でよろしいでしょうか?」


「そうなんです。前務めていたところの契約期間が過ぎてしまって。更新も出来なかったため、こちらに伺った次第です」


 ほう、契約更新をしないとな。

 実はこのスライムさん、もっともメジャーなモンスターといわれ、結構引く手数多なんですよねー。

 この間もある企業さんからは、今度の新作に出したいから、多く集めてほしいなんて依頼があったぐらいなんですから。

 とすると今まで契約していた、企業の方が何か問題あったのかなー? 今引き抜かれちゃうと後々大変だと思うんだけどなー?


「左様で御座いましたか。そうしましたら、まず初めにこちらに必要事項を書いて頂けますでしょうか? この太線で覆われた箇所にご記入下さい」


 とりあえず自己職歴診断表とよばれる、アンケート用紙にスライムさんの個人情報等を書き込んでもらうのです。まずはこの用紙に書いてもらった内容を元に、話しを進めていこうという寸法である。いや~わたしって頭いいですよね! わたしが考えたわけじゃないけど。


 スライムさんは、ぷるぷるした体から、小さな腕を生やすと、器用にペンを持ってアンケート表に記入していきます。

 さて、内容の方はというと、ほうほう、スライム(固形)のアンドレアス・ダンジェルマイアさんですか……ってドイツの方でしたか!

 モンスターは見かけに因らないとはよく言ったものですねー。ドイツといえばバウムクーヘンくらいしか知らないですが。

 おっと、記入が終わったようですね。早速見てみましょう。


「スライム(固形)属のアンドレアス・ダンジェルマイアさんですね? お年は22歳、こちらには3年前から仕事でやってきたと」


「ええ、そうです。必死に言葉を勉強しまして、ようやく3年前にくる事ができました。昔からこの国にあこがれてまして」


 なるほどなるほど。確かに今まで働かれていた業界は、こっちは最近シェアを伸ばしてメジャーになりつつありますからね。ドイツだとどうなのかは、よく知りませんが。


「なるほど。それで特技のほうですが……」


 おやおや、結構いい資格をお持ちですね。所持物自然投棄1級とは、なかなか難しい資格をお持ちのようです。

 この資格、いかに自然に物を落とす事ができるかを明確化したものですが、なかなか1級は取れないですよ。モンスターとしてやられ役の募集時なんかは、この資格有り無しで求人が結構違うんです。きちんと決められた確立で物を落とせなければ、確立詐欺だなんていわれてしまいますから。


「この、所持物自然投棄1級はいいですね。この資格があるなしでは選べる幅が全然違いますから」


 素直にここは褒めます。いいところはとことん褒めるのが、わたしのやり方なのです!

 でもおかしいですね? 褒められたアンドレアス・ダンジェルマイアさんは暗い表情をしてます。表情さっぱりですけど。


「あの……どうか致しましたか?」


「ああ、えっとですね。この所持物自然投棄1級を取ったのはいいのですが、以前の職場ではまったく使う機会が無かったもので。この資格って、持っていると役に立ちますでしょうか?」


 そういうことですか。ピンときましたよ。

 この資格、道具を落とす役割でこそ重宝されますが、それが無ければただの持ち腐れになってしまいます。つまりは前の職場では、そういった機会が無かったのでしょう。

 そう考えてわたしは、アンケート用紙の職歴欄をみる。するとそこに書かれていたのは、「TRPG モンスター派遣」であった。

 なるほど、近年ブームが再燃してきたといわれるTRPGですが、様々なシステムがありそれによっては、モンスターが物を落とさない事もあります。むしろ其方が一般的ですからねぇ。


「アンドレアス様が以前お勤めされていた業界では、一般的にモンスターは物を落とさない事が多いです。そのため、この資格を持っていても有効に活用が出来なかったのでしょう」


 他にも映画関連だったり、アニメ関連だったりすると、この資格は役に立たない事が多いのです。


「そうだったんですか。いけませんね、私ももっと勉強しなければ」


 おっと、ちょっと落ち込んでしまっています。

 しかもこの方、スライムの中でも固形種と呼ばれる方です。固形種とは一定の形状を保っているスライムさんのことで、某大作RPGで一躍有名になった種族です。

 しかしTRPG界隈となると、不定形種のスライムさんが一般的ですので、結構業界の選定ミスかも知れませんね。


「通常スライムの固形種であるアンドレアス様ですと、TRPGの業界では需要が少なく、また所持物自然投棄の資格も、宝の持ち腐れになってしまう事が多いのです」


 わたしの説明に、スライムアンドレアスさんはますます落ち込んでしまいます。しかし大丈夫! わたしは別に落ち込ませるために、このことを言っているわけではないのです。


「しかし他の業界となると話は変わります。CRPG業界となりますと、メジャーなのは固形種の方々ですし、なにより道具を落とす確立を、きちんと制御できる所持物自然投棄1級の資格は、大分武器になりますよ」


 その話に、スラアンドレさんは表情を明るくします。あれ? アンドレスラさんだっけ?

 まあ、それはともかく、スラドレアンさんに向いている求人、もとい求モンスターを探してくる必要があります。

 それには、向き不向きの他にも、本人の希望する職種を聞きださねばなりません。


「それで、スラ……アンドレアス様はこのCPRG業界は如何でしょうか? それとも他にご興味がある業界が御座いますでしょうか?」


 あぶないあぶない、とっさにアンケート用紙を見て名前を確認してよかった。体をぷるぷるさせて悩んでいる様子のアンドレアスさんは、気にしていないみたいだし大丈夫そうですね。


「そうですね、私も子供の頃にテレビゲームで見て憧れを抱いたので、出来ればそれに関する業界で仕事をしたいです」


 ふむふむ、ゲーム関連っと。それならばメジャーどころからマイナーまで、多種多様にあるはずです。

 わたしは少々お待ち下さいといって、パソコンでそれらを条件に、今ある求モンスターを検索していきます。


 それらを見ますと、やっぱりスライムさんの求モンスターは多いですね。2Dのアクションから3Dのシミュレーションまで、ありとあらゆるジャンルが確認できます。

 他にも物語業界もあるようですが、こちらは今回はいいでしょう。アンドレさんのご希望とは違いますからね。


「さて、求モンスターかなり御座いますね。一覧を印刷しますので少々お待ち下さい」


 わたしはそれらを印刷すると、リストをアンドレアスさんの前へと出す。

 古きよき2Dアクションのほか、3Dのアクション、パズルゲームにRPG、それに少しながらアドベンチャーにシミュレーション系と、多くの求モンスターが御座いますね。


「こちらのリストに現時点での求モンスター一覧が記載されています。まずはじっくりとご確認ください」


 アンドレアスさんはリストを真剣な目つきで見始めます。目が無いのでたぶんですけど。

 しばらくの間リストを見続けるアンドレアスさんを、わたしは見ています。やっぱりこのタイプのスライムさんは可愛らしいですね! なんというか、癒されます。


 そうしていると、リストに載っている幾つかの求モンスターが目に付いたのか、じっくりと読んでらっしゃるようです。


「すみません、すこし伺いたい事があるのですが」


「はい、なんでしょうか?」


「ここに記載されている会社なんですけど……」


 そこに書かれているのは、大手のゲームメーカーさんですね。

 ジャンルはRPGで、可愛いマスコットキャラとしてスライムさんを採用されているところです。自然を描写するのが上手く、きれいで可愛らしい世界を構成なさっています。


「こちらのやられる頻度というのはどういった感じなのでしょうか? いや、すみません、なんと言ってよいやら……」


 ふむふむ、どうやら何か気になった点があるようです。リストのその企業さんの項目を覗いてみるとしましょう。

 業務内容は敵キャラクター、マスコット化あり、素材持ち、やられる頻度高、とありますね。なるほど、ここいらは難しいですね。

 このやられる頻度というのは、文字通り敵キャラクターとして主人公たちに立ちはだかり、そして倒される頻度の事でしょう。そしてそれが高となっているのは、序盤だけでなく前編通して出現することがある、といった内容だと思われます。


 このスライムさん、CRPG業界では序盤の雑魚敵としての役割が大きいですが、一部のものに関しては、何処にでもいるキャラクターとして扱われる事があります。そして素材持ちという項目がそれを裏付けていますね。

 わざわざドロップアイテムや、落とす道具ありと書かずに素材と書いているのは、よくあるシステムの中でも調合やアイテム作成といった奴でしょう。

 そうなると、物語の後半でも何度も倒されることがあるため、やられる頻度高となっているというわけです。


「―――というわけでして、やられる頻度高となっていると思われます」


 とりあえずアンドレアスさんにはその事を説明します。

 しかしわざわざ素材持ちと書いてくれるとは、やっぱりいい会社ですね。ひどいところになると、ドロップありとしか書かれず、最後まで冒険のお供に狩り続けられるといった事もありますからね。


「そういったこともあるんですね。勉強になります」


 ご納得していただいたのか、アンドレアスさんは頭を下げて下さいます。……たぶん頭です。

 アンドレアスさんは他にも気になる求モンスターが無いか、器用にリストをめくっています。こう、ぺたっと腕? と貼り付けて一枚一枚めくっていくのです。癒されます。

 特に気になった項目は見つからなかったのか、アンドレアスさんは先ほどのやられる頻度高のページへと戻ってきます。


「こちらの求モンスターの応募したいと思うのですが、わたしのような若輩者でも大丈夫でしょうか?」


 若輩者とはまた難しい言葉をお使いになられます。プルプルと震えるお体でそういったことを言われてしまいますと、なんとなく保護欲が刺激されてしまいますね。

 おっと、そうじゃなかった。この求モンスターでした。これは要経験者という項目が無いですが、一様にして経験はあったほうが良いです。しかしアンドレアスさんはTRPG業界でお仕事されていたという事ですから、やられ役としてはそこそこな経験があるのではないでしょうか? ちょっと伺ってみましょう。


「アンドレアス様は以前お勤めになられていた時の詳しい業務内容は如何でしょうか? 敵キャラクターとしてでしたでしょうか?」


「そうですね、一般的なやられ役といった感じでしょうか。やって来た冒険者を奇襲して襲い掛かるといった事が多かったですね」


 ほうほう、奇襲ですか。たしかにTPRGですと、スライムさんは奇襲役として出てくることが多かったかと記憶しています。そういった意味では、ちょっと気を付けなければいけないかも知れません。


「わかりました。そうしますと、このメーカーさんの業務内容ですと、ちょっと気をつけなければならないかも知れません。TRPG業界では、スライムさんによる奇襲というのは上等手段だったはずですが、こちらですと奇襲はあまり一般的ではないでしょう。そこの頻度を間違えてしまいますと、奇襲ばかりのゲームだとクレームがくるといった事になりかねません、お気をつけ下さい」


 ちょっときつい言葉で注意喚起をします。そうしますとご相談者様の記憶に残りやすいのです。

 まあ、実際は奇襲を旨とするゲームも無いわけではないのですが、こちらのメーカーさんですと、趣旨に外れてしまいます。


「なるほど、わかりました。そのあたりに気をつけたいと思います。他には何かありますでしょうか?」


「他には今まで働いてきた実績を誇って下さい。TRPGという貴重な経験をされているのは、これからどんどん活かせるはずです。自信をお持ちになってください」


 アンドレアス様はまだまだお若いですから、これからの将来性も買っていただけるでしょう。わたしも将来性を買ってくれる王子様は、いつ現れるでしょうか?


「わかりました、ありがとう御座います。こちらのメーカー様に応募したいと思います。それで、どうしたらよろしいでしょうか?」


「ありがとう御座います。そうしましたら、こちらの応募用紙に記入して下さい。その後一旦こちらから先方様へご連絡させていただき、後日アンドレアス様へご連絡が行く形となります。ですので、こちらの応募用紙に記入いただく電話番号は、日中何処でも繋がる番号にして下さい」


「はい、分かりました」


 アンドレアス様はアンケート用紙に記入されたように、器用に体から腕を生やしてペンを持ち記入し始めます。かわいいですねぇ。

 住所、氏名、年齢、電話番号と次々と記入し、必要な項目の記入が終わったようです。


「これで大丈夫でしょうか?」


「はい、少し拝見させていただきます」


 ぱっと見た感じ、大丈夫そうでしたがここで間違えるのは3流の事務員です。ちゃんと一個一個確認しましょう。同じことは二度とやらないのが、賢いわたしというものです。

 各項目をチェック、抜け、漏れが無いか確かめます。こちらは大丈夫そうですね。

 後は読めない字は無いかをチェックします。結構これ重要なんですよ。読めないと後々困りかねませんからね。でもアンドレアスさんの字は綺麗ですね。下手するとわたしより。

 そしてチェックを終えます。問題なしですね。


「はい、確認させていただきました。問題御座いません」


「よかった。これで大丈夫なんでしょうか?」


「はい、これで応募は終了となります。後はメーカー様からのご連絡をお待ち下さい」


 アンドレアスさんはホッとしたのか、その体を震わせて安堵した表情をします。相変わらず顔つきは分かりませんが。


「わかりました。色々とありがとう御座いました」


「こちらこそ、本日は御来所頂きありがとうございました。アンドレアス様の御健闘をお祈りいたします」


 そういうと、アンドレアス様は椅子から飛び降り、意気揚々と事務所から出て行かれます。ああ、可愛らしかったです。写真に収めたいくらいです。

 さて、それではメーカー様にご連絡入れないといけませんね。あとは応募用紙の送付です。

 わたしは電話に手をのばすと、パソコンと応募用紙を片手に番号を入力し電話をかけます。

 すこしした後、お相手のメーカー様が出られました。


『はい、こちら株式会社■○× 人事事業部です』


 おっと、メーカー様のお名前は伏せさせていただきますね。いろいろありますので。

 とりあえず繋がったので、ご挨拶と用件を済ませてしまいましょう。


「わたくし、モンスター斡旋事務所のサクヤと申します。いつもお世話になっております。ご担当の佐々木様はいらっしゃいますでしょうか?」


『はい、私が佐々木です。いつもお世話になっております』


 おっと、うち担当の佐々木さんでした。さてそれなら話が早いので用件を伝えてしまいましょう。


「お世話になっております。実は本日弊社の方に、御社の求モンスターに応募したいというお方がみえまして、その事をお伝えしたく、ご連絡差し上げた次第です」


『おお、本当ですか。それは助かります。それで種族の方はどちらになりますでしょうか』


「今回応募されたのはスライム固形種の方です」


『いやぁ~助かります。実は結構固形種のスライムさんが抜けちゃいまして、それで募集させていただいていたんですよ』


 おっと、結構な好感触ですね。これでしたらアンドレアスさんは安泰かもしれません。


「そうでしたか。それでしたら、私共としてもご協力できそうでなによりです」


『そうなんですよ。某大手メーカーさんの新商品に大量に参加する必要があるって引き抜かれちゃったんですよ』


 ああ、最近でたアクションRPGですね。ばったばったとなぎ倒す系の。


『それでこちらも新製品発表したばっかりでしょ? こりゃまずいと思っていたところだったんですよ』


 そういえばこちらのメーカーさんも新商品発表したばかりでしたね。なるほど、それで人材不足といったことになっていると。スライムのアンドレアスさんは結構いいタイミングだったかも知れませんね。


「それでは記入いただいた応募用紙を、其方にお送りいたしますね」


『あ、はい。分かりました。宜しくお願い致します』


「こちらこそ、宜しくお願い致します」


 そういって電話を切ります。さて、これで後は応募用紙を送って今回の件は終了ですね。

 いや~わたしも自分で言うのはナンですが、ここまで優秀な斡旋所の事務員というのも珍しいのではないでしょうか? ……なんでもてないんでしょうかね?


 さて、後日うかがったお話ですが、無事アンドレアスさんはあのメーカーさんにお勤めすることになったようです。日々素材となるアイテムを落とす日々を送っているそうですよ。良かったです。


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