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第2話 信義(しんぎ)
旅の間、彼らは徹底して僕を守った。僕の無力さが歯がゆかった。剣も振れず、魔法も使えない。ただ荷物を持つことしかできない「お荷物」な自分。それでも彼らは、僕を仲間として受け入れてくれた。
「おい、……相棒」
水を一口だけ飲み込むと、アレンが扉を見据えたまま掠れた声を出した。
ガイルもマリアも、もう声を発する力すら残っていないようで、沈黙したまま佇んでいる。
「俺のこと、信頼してくれているか?」
唐突な問いかけだった。その弱々しい声を聞いた瞬間、僕の脳裏に、あの日の記憶が鮮烈に蘇った。




