表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぼくは勇者の荷物持ち  作者: 九条 綾乃


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/19

第14話 換装(かんそう)

「……あ、……あぁ……」


 喉の奥から、言葉にならない音が漏れた。


 アレンが死んだ。


 僕を「守る」ために?

 恐怖に震えながら、それでも勇者の仮面を被り続けて。


 僕の中で、何かが切れた音がした。

 悲しみでも、怒りでもない。もっと根源的な、僕という存在を縛り付けていた鎖が千切れる音。


 直後。僕の背中で、リュックサックが、背中から弾け飛んだ。


 バヂィン!!


 それは純粋な光となって噴出した。黄金のオーラが僕の背中から、僕という器から溢れ出した奔流だった。


「……な、に?」


 玉座へ戻ろうとしていた魔王が、足を止めて振り返る。

 余裕に満ちていたその表情が、初めて凍りついた。そこにあるのは、理解不能な事象への困惑と、生物としての本能的な恐怖。


「なんだお前は!?貴様……!?」


 アレンの死体越しに、僕はゆっくりと立ち上がる。体中を駆け巡る万能感。

 涙はもう出なかった。感情という機能が、システムによって最適化されていくのを感じる。


 ああ、そうか。僕は荷物持ちじゃなかった。僕こそが、魔王を殺すためだけに作られた「戦いの鬼」、勇者そのものだと、そう確信した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ