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──報告書

202×年5月


    〇✕学校にて起きた怪異事件にて


依頼内容

 久留米市の私立○✕学校で起きた、5名の失踪事件。2月4日に3名失踪。当時○✕学校では入学受験が行われており、△△中学校の女子生徒2名(○○○○氏, ✕✕✕✕氏)と監督にあたっていた男性教員(衿田勉氏)が失踪した。その後、4月□日に○✕学校の生徒が失踪。さらに4月25日に○✕学校の高等部2年の黒田夢二氏が失踪する。

 依頼は黒田夢二氏の捜索である。


依頼人 夢原白野 氏

 ○✕学校高等部2年特進部。黒田氏とは中等部から交流があった。演劇部の部長であり、黒田氏も同部に所属する。


補足

 同時期、インターネットにて○✕学校に「牛鬼―蜘蛛型」が踊り場の鏡に棲息しているという情報を受けた。この妖怪の調査と退治にも同時にあたる。

 また、夢原氏と被害者の衿田氏はDNA型鑑定(添付資料参照)により、親子関係がある可能性が高い。個人情報の秘匿に注意すべし。




結果報告

 ○✕学校では、蠱毒の儀式が行われていた。○✕学校には七不思議が存在し、失踪者たちは七不思議になぞられた『見立て』の儀式に利用された。なお、そのうちの一人は蠱毒を行った術士である。

「牛鬼―蜘蛛型」の噂は、術士が牛鬼―西牟婁郡型の〈憑き物〉であったためである。なお、蜘蛛の姿は幻術であった。

 蠱毒の儀式は不発に終わり、黒田氏含め、失踪者は全員無事に保護された。表向き、被害者たちは裏山での遭難・被害者たちの記憶は喪失している、と公表する予定である。



以下は添付資料である。……




報告者の補足

 調査課は、黒田氏の個人情報を保守するため、出回った例の動画・それに関する情報を削除すべし。また事件の秘匿のため、○✕学校の第一位『踊り場の鏡』の情報を流布することを提案する。

 今回の蠱毒の儀式は、保護した〈憑き物〉の術士だけでなく、複数の術士によって行われていることが判明した。よって組織的に活動している可能性がある。また、保護した〈憑き物〉の術士の情報(被害者とされていた頃も含む)は、情報改ざんまたは団員が精神干渉を受けている可能性が高い。


報告者 八蝶






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