秘密の恋
この小説を読んでみようと思っていただき本当にありがとうございます。
この小説は人の弱さを全面的にだした男主人公の恋愛ストーリーです。
全力で色んな壁に立ち向かおうとする主人公海ですが、読んでみると自分にも似たような経験をされたことがある方いらっしゃると思います。
ぜひこの小説にでてくる、海と小春の気持ちになってみてストーリーを楽しんでいきましょう。いろいろな意見があると思いますが、これはフィクションです。
ではどうぞご覧ください!
そう。
俺は結婚して3年がたち、子供が一人産まれ、仕事にもいっそう気合がはいっており、毎日が充実しているように周りからは見えていたのかもしれない。
俺は新しい部署で働き始めて1か月がたとうとしていた。
50人ぐらい勤めているそこまで大きくもなく小さくもない営業所で、そこで俺は年齢が一個上の契約社員の小春と出会う事になった。
初めて彼女と交わしたのは、俺が買ってきた弁当を持って食堂に行った時に、コンビニで割り箸を入れてもらってないことに気づいた時の事だった。
前の部署の食堂でも予備の割り箸は常に食器棚に備品として入っているのだが、なかなか探しても探してもみつからなかった。
するとふとなにか香りがした。甘く、ふんわりとした、なにか魅惑的な香りが食堂にただよってきた。
振り返るとそこには小春が心配そうな顔をしこっちをみながら声をかけてきた。
小春「課長。おつかれさまです。どうされました?」
小春は、泣いてる子供を心配するような顔で俺の方をみている。
海「すみません。割り箸がなくって……」
すると彼女は自分のロッカーにいきながら
小春「そうなんですねー。実はここの営業所、食堂を管理する人が最近辞めちゃってないんです」
と、向こうの女子ロッカーでお茶を一口飲んで俺のところに寄ってきた。
小春「なのでー。私たまたま持ってるからよかったら使ってください!」
その時俺に風がなびいた。
その渡す時の彼女の笑顔は今でも忘れない。
そう。俺はもうそこで彼女に惹かれてしまったのだ。なぜこのタイミングなのかは、よくわからない。
自分でも充実していた生活の中に何か物足りなさと孤独さがあったのかもしれない。
彼女は身長が152センチと低い。俺との身長差は20センチぐらいだ。俺もそこまで背が高いわけではないが、女性の下から上を見上げるあの感じは狙っているのか?と思うほどたまらなく愛おしく感じる。
俺もそこまで多くはないが女性とは接してきたし、こうゆうのってよくあることなのだが、割り箸を渡された時の彼女の、暖かく、距離感を感じない、優しい笑顔にやられてしまったのだ。
それからというもの一緒に仕事する機会も増え徐々に二人の会話も増えていった。俺は好きな感情はあったが、彼女に口に出しては言っていなかった。それは俺も結婚しているし、彼女も結婚して女の子の子供が二人もいるからだ。
だからこそ...。
そんなこと絶対に言ってはいけない。
彼女は俺の事をどう思っていたのかはまだその時はわからなかったが、俺の意見に対しても否定をせず、すべて肯定していたなと今になって思うと、もしかしたら彼女も俺に対して気があったんじゃないかなと思う。
あの上目遣いに笑った時の無邪気な顔。
それに話をしているときの心地よさ。
俺が仕事で困っていて誰にも頼れない時にすぐフォローしてくれる絶妙なタイミング。
俺が日に日に自然と彼女に甘えていってしまっていることに気づいたのはいつの頃だろうか。