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タフなおねいちゃん⁈

AM8:50

クレパス小学校


アキラは朝礼台に立たされていた


クラスメイトの男女がアキラを取り囲んでいた


男子A「かかし!何か喋ってみろよ!」


女子A「かかしのポーズしなさいよ!」


かかし!かかし!


先生A「君たち、授業が始まるよ

先生は教室で待ってるからね」


かかし!かかし!



「おい!」


アキラの姉、緑が声を荒げて近づいてきた


緑「ガキだからって容赦しねえぞ!

担任も見て見ぬ振りかよ!

とりあえず先公からだな」


男子B「わ!アキラのねーちゃんだ、

やべえ逃げろ!」


先生A「き、君たち早く教室に!」


緑「おい、先公てめえも逃げる気かよ」


先生A「いや、そういうわけでは…!

ささ、アキラくんも教室へ」



緑「アキラ!しっかり勉強してこいよ!」


アキラは無表情のまま皆と教室へ向かった






PM16:00

レインボーカフェ二階(自宅)


緑(レインボーカフェの長女)

「アキラ!

ほら、シドヴィシャスみたいに飛んでみ!」


アキラは飛ぶどころか

スヌーピーのぬいぐるみを抱きしめたまま

女の子座りで動かない

姉の緑の話をじっと聞いている


緑「パンクはお風呂に入らないんだ

リアルドレッドは努力のたまもの

臭くてなんぼ!嫌われてなんぼ!

パワーパフガールズの

バターカップが言ってただろう?

お風呂が好きなやつはマヌケ!」


※よいこはお風呂に入りましょう

おちんちんが痛くなったり

だいすきなおともだちに嫌われます

ドレッドヘアも

きちんとお手入れすることができます

リアルパンクだという大人はご自由に


アキラはコクコクと頷いた


ふたりは異父姉弟

10才歳が離れている

姉の緑は男勝りで

姉と言うより兄のような存在だ




緑「ねーちゃんがいない間にねーちゃんの部屋に入るなよ?」


緑「ねーちゃんの部屋には

骸骨とかチャッキー人形、ジェイソン

全身ケロイドのフレディ…しまった!」


エレファントマン「呼んだかな?」


緑「呼びました、こんにちは、さようなら」


エレファントマン「さようなら」


緑「んじゃバイト行ってくっから

ねーちゃんの部屋に入るんじゃねーぞ!

とーってもこわいだから!」




ー次の日曜日ー


日曜日の朝は

帰りの遅い母が寝ている間に

緑とアキラだけで朝食を済ませることが多かった


ー喫茶 薔薇とトリュフー

AM7:30

緑「ねーちゃんはいつものモーニング、

アキラはプリン・アラモードでいいな?」


アキラはメニューを指差した


緑「ワッフル?なんでワッフル?

毎週他のも食べてみたらって言っても

ずっとプリン・アラモードだったじゃないか」



緑「…どういう心境の変化だ?

まあいいよ、ワッフルな

今日はキャンプ場で餃子パーティーだ、みんなくるぞ?

嬉しいか?」


アキラはコクコクと頷いた



緑「…おまえ、この前かっこよかったよ

かかしじゃなくて、キリストだ

ねーちゃんはパンクだけどさ

おまえはいい子だから

ねーちゃんの宝だから

だからキリストとか信じてないけど

いるとしたらきっとおまえみたいなやつだよ」


ーお待たせしました

モーニングとワッフルセットでございますー




PM11:30

大型スーパー デイ&ナイト


レインボーのママ

「今日は晴れてよかったわね☀︎」


畑「日曜で混んでるね」


蘭「屋台も出てるよ」


畑「でもこの混み方異様じゃない?」


蘭「あ!ほらそこに人だかりができてる!

なんだろう」




キャーキャー


RDS‼︎RDS‼︎











畑「あー‼︎レイン・ダンテ将之介じゃない⁈

ユーチューバーの‼︎」


蘭「ほんとだ‼︎サインもらお‼︎」


畑「行こう行こう‼︎」


レインボーのママ「緑は行かないの?」


緑「興味ねーもん

あたしはLISEのジェシカが好きなんだよ!」



レインボーのママ「じゃあささっと買い物しちゃいましょう」


PM13:00

ーキャンプ場ー


ウエスタンさん「ジャックダニエル飲む人ー」


緑「はーい」


リーゼント「うげー

ウエスタンさん、よく飲みますね

ビールじゃないっすか?餃子には

緑ちゃんもビールにしといたほうが…

言っとくけど、それ、魔の酒だよ⁈

てかビール党の緑ちゃんがめずらしいね、ウイスキー飲むなんて」


緑「うん、飲んだことないよ

だから飲んでみる」


ウエスタンさん「ほら、飲みな!」


緑「ゴクゴクッ」

緑「う、うまい!」


ウエスタンさん「さあどんどん飲もう!」



…ジャックダニエル…うまい…ふあふあする…

魔の酒…魔の酒だ…ふにゃふにゃ…


※よいこは真似しないでね!

飲酒喫煙は20歳を超えてから


他の者も餃子パーティーをそれぞれに楽しんでいた




グゴーッグゴーッ


緑は立ち入り禁止の芝生で大の字になっていびきをかいて寝ていた



ケンケン「やーん、未来のお嫁さんの緑ちゃんが泥酔⁈」


レインボーのママ「そろそろお開きにしましょう」

ケンケン「緑ちゃんおんぶしてあげる♡」


レインボーのママ「さあ帰りましょう」




レインボーカフェ二階(自宅)




ケンケン「緑ちゃんのお部屋ここ?」


レインボーのママ「いつも部屋に誰も入れたがらないけど

おどろおどろしいものを飾っているからって

…でもとりあえず寝かさないとねぇ」


リーゼント「よし!みんなで開ければこわくない!

アキラ、開けろ」


アキラはコクリと頷いてそーっとドアを開けた


キィ…


リーゼント「…これは」


全員「レイン・ダンテ・将之介だね」


畑「こわい、こわすぎる

LISEは?ピストルズのポスターは?

部屋の壁びっしりRDSだね

しかもグッズがひどい量だよTシャツとか

悪徳商売できるほどあるよ」


リーゼント「リビングのソファーに寝かせてこのことは

今日ここにいるみんなの胸の中にしまっておこう」


レインボーのママ「緑も一応、人並みの女子高生だったのかしら?

安心したわ☀︎」


蘭「いや、異常ですって‼︎」


緑「グゴーッグゴーッ

ダンテ…握手してくらはい…」









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