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145 スライムさんとピザピザピザ

 よろず屋に歩いていくと、お店の近くで、スライムさんがうろうろしていた。

 なにか言っているみたいで口がちょっと動いている。


「スライムさん? どうかしたの」

「あっ、えいむさん、まってました!」

 スライムさんがぴょん、ととぼうとして、思いとどまるように、変な動きをしていた。


「どうしたの?」

「わすれないように、しずかに、こうどうをしています……」

「なにを?」

「えいむさん。ぼくは、これからもんだいをだします」

「問題?」

「それに、こたえてみてください。あ、まちがえました。こたえられるかな?」

 スライムさんは、挑戦的な笑顔をうかべた。


「まずは、ごま、って10かい、いってください」

「いいよ。ごま、ごま、ごま、ごま、ごま…………」


 私は指を折りながら、10回、ごまと言った。


「はい」

「ではもんだいです! おばあちゃんのこどもは、なんでしょう!」

「孫?」

 私が言うと、スライムさんの目がきらりと光った。


「ちがいます、こどもです! まごは、こどもの、こどもです!」

「あっ」

 私が言うと、スライムさんは、にこにこしながら、くるっとまわった。


「なるほど」

「ふっふっふ。いいもんだいでしょう!」

 スライムさんは、ぴたっと止まって私を見た。


「これ、スライムさんが考えたの?」

「ちがいます、おそわりました! しなものといっしょに、なぞも、しいれた、というわけです! さすがでしょう!」

「うん。他にもあるの?」

「ぎりぎりおぼえてます!」

 スライムさんは、ぴょーん、と大きくとんだ。


「いきますよ!」

「うん!」

「ぴざ、って10かい言ってください」

「いいよ。ぴざぴざぴざ……」


 私はまた10回言った。


「ぴざ!」

「では、ここはどこですか?」

 スライムさんは、ぴょん、ととんで、私の腕にふれた。


「ひざ」

「ぶぶー!」

「あ、肘、肘!」

「おそいですよ!」

「あーもー!」

「ふっふっふ!」

 スライムさんは笑いながら、私のまわりをくるくるまわった。


「こらー、笑いながら私のまわりをまわるなー」

「ふっふっふ! ふっふっふ!」

「あと、ぴざってなに?」

「え?」

 スライムさんは、ぴたりと止まった。


「そういえば、よくわかりませんけども。えいむさんも、しらないですか?」

「うん」

「そうですか……」

 スライムさんは、体をくねっとさせた。


「うむむ。たべものとか、たべものじゃないとか、そういうはなしもありましたけれども」

「スライムさんも知らないの?」

「はい!」

「じゃあ、引き分けだね」

「はい! ……いいえ! そうはいきませんよ!」

「だめだったか」

「ぼくのめは、ごまかせません!」

「まいりました」

「ふっふっふ」

 スライムさんは、勝ちほこった。


「ふっふっふ!」

 私も言ってみる。

「あ、えいむさん、もんだいがとけなかったのに、かちほこっている!」

「ふっふっふ!」

「だめです、それは、ぼくのかちほこりです!」

「私は、やったらだめ?」

「……しかたないですねえ。とくべつですよ?」

「さすがスライムさん」


「ふっふっふ!」

「ふっふっふ!」

「ふっふっふ!」

「ふっふっふ!」


 私が言いながら前に出ると、スライムさんがついてくる。

 ふっふっふ! で一歩ずつ、歩いてみる。

 スライムさんがついてくる。


 私たちは、ふっふっふ! と言いながら、よろず屋のまわりを行進した。

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