世界の崩壊
処女作です。
何卒、宜しくお願い致します。
「で、世界中の科学者が···。」
世界史の先生が話が続く。
季節は夏である。そして、とても眠い。
いや、この先生の話はたしかに面白いし、いい人なのだ。
なのだが、やはり眠い。
だが寝る訳にはいかない。寝たら最後、後ろのやつに椅子を蹴られるに決まってる。
「······その後、 『ジャッジ』という人工知能が開発されてから、世界の武器、法律に関することの最終決定権が『ジャッジ』に移行されていってるよね。えーと、じゃあ、髙瀬君。『ジャッジ』が開発されたのは、いつかな?」
「2016年?」
「うん、あってるけど前むこうか。」
はい、そう返事をした。その後も授業という名の睡魔との戦闘が続いた。
まぁ、現実は小説よりも奇なり。とは、とんだホラ吹きもいたものだ。正しくは、小説は現実よりも奇なりだろう。(そりゃそうだ。オリオン座辺りの星から来た巨人なんぞいるわけがない)
ただ、一つ例外があった。『ジャッジ』だ。当初は話せるだけだと思われた。しかし、一ヶ月全ての天気の的中。未だ未解決とされている事件の犯人の数人の発見。その後、それは、世界を救う神の子、と言われ、表面上の、世界の平和のためにと、全兵器(今現在、確認されている範囲内、でだが)の操作権限の移行が行われ、世界は平和になっていった。
それはとても素晴らしいことだ。
だが、あまりにも今の生活には意外性がなさ過ぎる。せめて小説のようなことが起きないかな。と、机の上の時計を取ろうとする。だが、机の上に時計はなかった。
きっと机の下に落っこちってるのだろう。いつもの事だった。
思った通り、机の下にあったのは良かった。
にしても、暇だなー、空からミサイルでも降ってこないかなー
空を見上げながら、彼は、思った。思ってしまった。
その日。それは誤作動を起こした。それは、全世界で確認されている兵器。だけではなく。全ての、全ての兵器が、
全世界の兵器が、全世界に向けて発射された。
その日は奇しくも6月20日、髙瀬昂一、彼の誕生日だった。
続く。
誤字脱字があれば直させて頂きます。
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