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木曽の特産品

 内政を語るならば特産品を把握しておかなくてはなりませんね。


「小百合、木曽の特産品って何があったっけ」


「そうですね、まずは木曽桧ではございませんでしょうか」


「そうだね、木材は信濃の大事な特産品だね」


「それから木を加工して作った木工品やそれに漆を塗って仕上げた漆器、木を原料とした木炭もでございます」


「そうだね、木に関係するものも当然特産品になるよね」


 奈良から平安時代にかけて平安京の設立や寺社仏閣を多量に建築したことで、近畿地方の山はハゲ山となって山が数多く有りました。


 そのため信濃の木材は珍重されていたのです。


 檜は建材として最高品質のものであり、木目が美しくその香りが好まれ、加工が容易で痛みづらく、加工後の外観も非常に美しく寺社用の高級建築用材として使われています。


 そして木材を加工した桶、樽、下駄、柄杓、櫛などの木工品や木材に漆を塗り工作した椀、重箱、文箱、櫛箱などは実用性や機能性で多く用いられています。


 また信濃の山々には炭焼き小屋がたくさんありそういったものも献上品として珍重されました。


 炭小屋で焼いた木炭は薪より煙が少なく高温を得られるので、火鉢や火桶などの暖房や囲炉裏などの燃料に主に使われました。


「それからなんといっても駿馬でございましょう」


「そうだね。木曽馬と言えば有名だもんね」


 2000年ごろの時点でも木曽馬の名は残っていたくらいですからね。


 名馬の産地とされる国は多数ありましたが平安時代信濃国は最大の馬産地です。


 信濃・美濃・飛騨・上野・甲斐・武蔵などに国家が狩りする「御牧」が多数牧設けられますが、そのうちので数多くが信濃国にあったのです。


「あとは野草薬草のたぐいと山塩・草生水(くそうず)・翡翠・瑪瑙・黒曜石・水晶などではないでしょうか」


「たしかにそんなところだね、ありがとう小百合」


「いえ」


 薬草は扁桃炎の晴れを予防できる仙人草(せんにんそう)


 炎症を防ぐ(よもぎ)


 胃腸の働きを良くする大黄(だいおう)


 鎮痛、鎮静、強壮などに効果がある当帰(とうき)


 鎮痛、去痰(きょたん)などに効果がある茴香(うぃきょう)

 など。


 そして山塩ですが信濃では山の中でありながらほぼ海水と同じ成分の塩水が湧き出る場所があります。


 おそらくこれは古代海水で中央構造線で挟まれた海が何億年かぐらいの昔はあったのでしょう。


 その海が山に挟まれ埋まりそれが地形の隆起によって表面に出てきたのではないかと思います。


 そして草生水(くそうず)ですがいわゆる石油です。


 日本では越後(新潟県)が有名ですが信濃の北方でも取れるのです。


 鉱石についてはあまり説明の必要はないでしょう。


 主に装飾品や火打ち石として使われます。


 この中で道具が技術的な改良を行えそうなのは林業ですね。


 鋸や鉞などの工夫でなんとか効率を高めることができないか考えてみましょう。

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