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プロローグ

イラストの使用許可とかは頂いております

 ※この作品はフィクションです。


 ぶっちゃけ妄想のたぐいなので細かいことは気にしないでください。


挿絵(By みてみん)

 木曽義仲と巴御前

 ・・・

 《プロローグ》


「はあ、どうしてこうなっちゃったんだろう」


 そんなことを言っても、これが運命だったのだろうかと思うしかないのだが。


 私の名前は畑仲智恵はたなかちえ22歳。おひつじ座のB型。


 私は小さな個人経営の航空会社の航空機パイロットの父と整備士の母の間に生まれました。


 セスナ一機と小型ヘリ一機を持つだけの小さな会社でしたが、50年ほど前のバブルの時期に祖父が立ち上げた頃はマスコミの取材、観光、物品輸送、空撮、田畑の農薬散布などのいろいろな業務が次々に入って すごく忙しかったらしいのです。


 ですが最近は一家がなんとか暮らしてしていくのがやっとという感じです。


 空撮や農薬散布はドローンに活躍の場所をどんどん奪われていますからね。


 私自身はごく普通な黒髪黒目の地味で目立たない容貌。


 偏差値で60程度の飛び抜けて良いわけでもないが多少頭の良いと言える程度の頭脳。


 平均的と言える程度の運動能力というありふれた日本人です。


 父は平日は家に帰ってくるのが遅く朝早く家を出て行くため土日や祝日くらいしか会えない人だけど休みの日はよく遊んでくれる優しい人でした。


 まあ、緊急業務で休日も家にいないことも多かったですが。


 母は教育熱心で私は小さな頃から剣道、ピアノ、書道、ソロバン、英会話などの塾などに幼稚園の頃から通ったりしていたけど、残念ながらどれに対しても才能はなかったのです。


 家の本棚には図鑑や絵本や本が沢山あって時間が空いた時はよくそれらを読んでいたらしいです。


 そして母は手先が器用で知識も豊富な人でした。


 ホームベーカリーでない手ごねのパンをこねて作ったり、お弁当箱のナプキンに刺繍をしたりそろばん、暗算や習字も得意だったり。


 休みの日には一家そろって植物園に行くときにバスケットに手作りのパンやケーキ、マフィンなどを入れて出かけたり、山に登ったり、温泉旅館に泊まりにいったりしていたものです。


 私たち家族の転落人生の始まりは小学校4年の時に父が借金の連帯保証人になって、両親が離婚してからでした。


 家と会社は借金のかたに取られて私は母と一緒に安いアパートに引っ越すことになったのです。


 この時の私にはわからなかったことでしたが、住んでいた家をその後に入手したのは父方の親戚で、要するに私達の一家は父方の親戚に陥れられたのです。


「ひどい話ですよね……親族だからといって簡単に連帯保証人になった父も甘かったのでしょうけど……。」


 塾などにはいけなくなったけどその分本を読むことが増えました。


 書店で見て読み始めた三国志がきっかけで日本の戦国時代や平安時代、幕末を初めとした歴史小説などもよく読むようになったし、ダイエットだとか健康的な生活のための知識だとかいろいろな知識を求めて本を読み漁ったりしていたものです。


 中古のノートパソコンでネットサーフィンするのも好きでした。


 どうも知識欲の深さは平均よりだいぶ高かったみたいですね。


 その後母はパートとして働きながら私を育ててくれたました、


 私は公立の高校を卒業し母のためてくれたお金とアルバイトで航空整備士の専門学校に入学し数学、物理、英語などの基礎学科や航空工学、材料工学、設計工学、生産工学、検査工学などの航空整備や生産の座学大型機ジェット機、小型レシプロ機、ヘリコプターなどの整備点検実習や小型機の製造実習などを学んで地方空港の整備士になりました、仕事はハードでしたが小さな頃から慣れしたんだ航空機に触れられる仕事は私にとってとても楽しいものでした。


 しかしその4年後に母は心筋梗塞で倒れこの世を去ってしまいました。


 母の死がきっかけになって私は心を病んでしまっいました。


 私にとって頼れるのは母だけだったのです。


 睡眠薬を飲まないと眠れなくなり、そのうち飲んでも眠れなくなり、集中力を欠いてミスを連発するようになりやがて会社を解雇されたのです。


 そして悪いことは重なるもの、母の残してくれた僅かな遺産は話を聞きつけた父方の親戚に未だに残っていたらしい借金の方にと持って行かれてしまったのです。


「何とかしないといけないとわかっていても、どうにもならないのですよね……」


 本当どうして私がこのような目に合わなければならないのでしょう……。


 今夜も睡眠薬を飲んでなんとか眠りについたのです。


 そして意識が落ちる前に何か声が聞こえたような気がしました。


 ”おおお、憎い。なぜ朕がこのような目に合わなばならぬのだ!

 なぜ親族に朕が陥れられなければならないのだ!

 朕がなにか悪いことをしたとでも言うのか!”


 ・・・


 目が覚めた時にぼやけた視界に写ったのは全く見知らぬ木の天井でした。


 そして重ねられたござのようなものの上に横になった私を覗き込む顔が3つありました。


 皆、眉目秀麗と言っていい男性なのですが、見た覚えが無いのです。


 その中の一人が声をかけてきたのです。


「おう、巴!。目が覚めたか?調子はどうだ?」


 ”ともえ?”


 誰か違う人に呼びかけているのでしょうか?。


 確かに私の名前は”ともえ”とも読むことはできますけど。


「ここは……どこでしょう?」


 その言葉に顔を見合わせる3人。


「どうやら打ちどころが悪かったらしいぞ」


「駒王丸が手加減なしに投げるからでしょう」


 この人達は何を言ってるんだろう?


 幼稚園の頃に剣道を習っていた時の夢だろうか……。


 何か違う気がするけど?

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