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対決魔王の鎧6

「そんな……なにが起きてるの? あんなのおかしい……」

「あれがカイル様の、あなたの主人の力です」

「だって、アイツは一度も私に勝てなかったのよ。なのになんで……なんであんなにあっさりやっちゃうのよ?ありえない――」

「認めなさい。あなたは手加減されてたの」

 力なく項垂れたマリィにはその言葉は届いてないように「なんでなの?」とつぶやくように繰り返してる。


 魔王の鎧は両腕を失い怖じ気づいたように一歩後退る。それとともに僅かに顎が上がった瞬間をカイルは逃さずダガーをその下から滑り込ます。今度は先程よりは大きな音で頸の左側が弾け、そのまま切り払われ右側の間接を弾きながら頭部が飛びかける。

 しかしこればかりは離すまいと今まで以上の光の筋がしっかりと絡みつき留めようとする。一瞬だが頭部は頸に引き戻された。


 しかし次の瞬間側頭部を剣の柄頭が打ち抜きボールのようにバウンドしながら跳ねていった。


 数秒両者の動きが止まった後、頚の開口部より薄緑色の光を帯びた靄が勢いよく吹き出す。それは魔王の鎧の体内を循環していたエーテルで制御する力が失われたため、気化し噴出したものだった。

 吹き出す靄の勢いが次第に弱まるにしたがって、魔王の鎧はその艶を失い色褪せていく。最後は糸の切れた人形のように膝をつき、正座のような姿勢で動きを完全に止めてしまう。

 マリィからカイルに交代して5分も経たずに決着がついてしまった。

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