ストップ、ヤンデレ化。この言葉、なんだか気に入りました。
だいぶ遅れてしまい、すみません!!
しかも、長いです!
今までと比べ物にならないくらい、長いです。
読んでくださりありがとうございます!
目を覚ますと、そこは昨日の朝見た天井でした。
しかし、手足などを縛られていました。
因みに首輪なんかも付けられています。
首がなぜか動きません。と、いうより、身体
全体がとても重く動きません。なにか、毒でも盛られたのでしょうか。
………………て、え?
え、ええ? 何私、冷静に分析してんの? てか何で私こんな落ち着いてるのよ。え、もしかして慣れ? こんなのいつものことだったから? うわぁ~、慣れって怖いわぁ~。
――で、何これ、誘拐? あ、いや、誘拐じゃないのは分かるわよ? 言葉のあやよ。使い方が間違ってるって? 細かいこと気にしないの!! そんなんじゃ、人生楽しくないわよ!!
さて、私が誘拐じゃないと思う理由はね? だって、ここ、昨日私が目を覚ました部屋だもの。多分。天井しか見えないけど。
――いいえ、絶対ここね。天井が『異世界人』で埋め尽くされてるもの。こんなとこ、そうそうないでしょう?
てか、あったら怖いわっ!! ここ、怖すぎなんだよ! 何なんだよ、ここぉぉおおお!? これじゃあ、異世界人が好きなのか嫌いなのか分かんないでしょ!? もうここ、異世界人にとっては恐怖しかないわっ!! 朝から恐怖で一日がスタートだよ!! 一日中怯えて過ごさないといけなくなるわっ!! 今すぐ消せっ!! 消してしまえ!!
閑話休題。
えーと、でもなんで私、監禁されてるの? もしかして、人を監禁するの、常識?
はぁぁぁぁあああああ!!!!????
うそでしょおおお!?
拘束監禁が常識いいい!? 最悪だな! この世界!!
「これが常識だとすると、皆いつも監禁せれてるの……?」
「何寝ぼけているんですか? 寝言は寝ていってください」
「ぎゃああああああ!!?? 誰!? 不法侵入!! 犯罪者!! 露出狂!! 変態いいいい!! ストップ、ヤンデレ化!!」
「誰が露出狂ですか。貴女ですか? 言っていることの意味が分かりません。ストップ、ヤンデレ化って何ですか? てか、変態は貴女です」
「誰が露出狂で、誰が変態じゃあああ!! 不法侵入者!! さっさとここから出てけっ!!」
「え、貴女のことですけど。貴女には理解できなかったのですね。バカにも分かりやすく話したつもりだったのですが。そうですか、すみません、貴女が人間の言葉すら理解できないなんて知らなかったもので」
「っ!?」
なんですってえええ!?
今までの、一族の中で言語理解能力が高いと言われている私に言ってるの!?
なんなのよこいつぅぅううう。
て、あれ? デシャブ? 前にも、その時は誰か分からない人にバカにされて 、キレたことがあったような……?
まあ、いいわ。
ここは、大人の余裕で、対応してやろうじゃない!!
「いいえ? お気になさらないで? 私も悪かったから。ごめんなさい。私、害虫の戯れ言なんて聞こえないの。本当にごめんなさい。自分が人間だと思っている哀れな害虫さん」
「貴女、そこまでいってしまわれたのですね。人間と害虫の判別がつかないなんて。もう底までいっていると思っていたのですが、底を突き破ってしまわれたのですね。お疲れさまです。しかし、その努力はもっと別のことに使ってください。努力の無駄です」
「んなっ!! くっ! てか、あんた誰!? 勝手に人の部屋に入ってんじゃないわよ!!」
「誰って……私ですけど」
「分かるか! んなもんで!!」
「分かりますよ、私と貴女の仲なんですから」
「……………………。分かったわ。あんた、ジェイドさんね」
「ええ、そうです。昨晩、とても激しかったのに忘れてしまわれたのかと思いましたよ。ちゃんと覚えててくださいね? 昨日あんなに興奮されてたのに1日だけだなんて酷すぎますよ。貴女は悪女ですか」
「なんか、言い方が卑猥なんですけど!? 違う言い方があるでしょう!! わざわざ、誤解をまねくような言い方をしないで! それから、悪女って何よ!! 私の何処をどう見たら悪女になるのよ!! てか、まずなんでここにいるの!? 曲がりなりにも、私、女の子なんですけど!! 年頃の女の子の部屋に無断で入ってるって、どうなのよ!! しかも、私まだ寝間着なんですけど!!」
「あ、何ですか? 襲われるとでも思っているんですか? はっ、バカにしないで下さい」
「……あんったねぇ!! 確かに、あんたはかっこいいから、私より余裕で美しい人に会ってきているでしょうけど! それでも、女の子に言ってはだめな言葉があるでしょ!?」
私がそう言った瞬間、ジェイドさんは目をこれでもかというほど大きく見開いた。
え、どこに、そんな驚くところが?
「…………かっこ、いい?」
「ジェイドさん?」
「かっこいい、かっこいい……? アリアが言ったんだよな……? 俺に対して?」
「え、ちょっ、ど、どうしたの!?」
「なあ! 俺にかっこいいって言ったんだよな!?」
「っ!? ちょっと!!」
いきなり、私の肩を掴んできた。
私、仰向けに寝てるんだけど!! 重いわっ!! どけ!!
しかも、力加減を考えていないでしょ!? 痛いんですけど!! 手で叩いてもびくともしないわよ! この手!!
何なのよ! カタリナ様といい、ジェイドさんといい! 私の骨を折りたいの!? 人の骨を折ることが流行りなの!? どれだけ、最悪なのよこの世界!!
「現実逃避はいいから! 答えて!! 俺に言ったんだよな!?」
「そ、そうね。あんたはかっこいいと思うわ、よっ!?」
「嬉しい!」
……抱きしめられました。
え、何で? 今まで言われたことなかったの? その容姿で?
てか、言われたのが嬉しかったからって抱きしめるのはどうかと思うわよ? 人として。
そもそも、なんか、あんた、キャラ変わってません? こんな、人を抱きしめるようなキャラだったっけ?
「えーと、あの。離してくれま――」
「嫌」
「…………」
え、即答!? てか、せめて、最後まで言わせてよ!!
んー、抜け出せないかな。
よいしょ。うん、よし、よし。このまま徐々に……………………んぎゃ!?
…………。
えー、結果。
さらに、強く抱きしめられました。
ギブ! ギブゥゥウウウウーーー!! もう、抜けようと思わないからぁぁあああ! 痛いぃぃぃいいいいい!!
私は必死で彼の腕を叩いた。
ええ、必死に。生きるか、死ぬかの瀬戸際ですもの。それはもう精一杯叩かせていただきました。
ですから、彼の腕から変な音が聞こえたことは仕方がないこと。
私は悪くないわ! 正当防衛だもの!!
彼の腕から変な音がでて、やっと彼は力を緩めた。
そう、緩めた、だけ。まだ、しっかり私は抱きしめられている。
これは、ジェイドさんが気が済まないと離してくれないわね。自力では無理だったし。
にしても、何か懐かしく感じるのよね。何故かしら。
うーん、そんなことより、早く離してくれないかなぁー。
まあ、無理かな。だって、抜けようとしたら、強く抱きしめられたし、離してもらうように腕叩いたのに力を緩めてくれただけだったもの。絶対まだ離す気ないわよね。
て、あれ? 抜けようとした? 腕を、叩いた?
……私、いつの間に身体動けるようになったの?
抱きしめられるまでは、全く動かなかったわよね?
いや、肩を捕まれてからだ、動けるようになったの。それまで、動かなかったのに、何で?
そんなことを思いながらも、私は一つの可能性が浮かんできていた。
これ、私、体験したことあるわ。今まで、そうだったじゃない。でも、これが使えるのは……。
「あの、ジェイドさん」
「……何?」
「もしかして、ジェイドさん。
魔導師ですか」
今回、書いていてジェイドさん視点も書いてみたいなぁと思いました。しかし、ジェイドさんには秘密があるので、壮大なネタバレになってしまいます。なので、今度もう少し余裕ができたら別に投稿していこうと思います。
……割りとどうでもいい報告でした。
※誤字脱字等ありましたら、ご報告下さい。