後悔先に立たず。
今回は長いです!!
なのに、そこまで進まない事実!! なぜ!?
しかも、後半はシリアスっぽくなってしまいました……。次頑張るぞー!!
「
えーと? え? ごめん、何て言った? そばに、いたい? ソバニイタイ。そばにいたい。側に遺体。 はっ!! 側に遺体!? 側に! 遺体!! そうか! 私の側に遺体が居るのね!!
――て、いやあああああああああああ!!!! 遺体っ!! 遺体いいいいいいい!!」
「貴方、本当にバカなんですか? 私は貴方の側に居たいと、申したのです。何ですか、側に遺体って。本当に推理小説にするつもりですか」
「っ!? 何で分かったの!?」
「……声に出てらっしゃいましたよ」
「またかぁぁぁあああああ!!!!」
何!? 私、実は隠し事が出来ない人だったの!?
そんなっ!! マリヤ、ごめん!! 貴方の秘密、実は知らないうちにばらしていたかもしれないわ! 無意識でするなんて! 明らかにたちが悪いじゃない!! 本当にごめんなさい!!
「現実逃避もそれぐらいにしてください。貴方、意識的に声に出していらっしゃったでしょう。そんなことで、話が逸らせると思わないでください」
「うっ……。ばれてましたか」
「当たり前です。私が何年一緒に居ると思っているんですか」
「ううぅ……」
て、あれ? 何かさっき違和感が……。何なんだろう?
「で? どうするんですか?」
「う、うがああああああああああああああ!!!! 忘れてたああああああ!!」
「だから、急に叫ばないでください。一度言われたことを実行できないんですか。三歩、歩いただけで忘れる鳥と同じですか?」
「うるさいわよ!!」
「それに、忘れてたのではなく、忘れようとしていたのでしょう」
「……ばればれですか」
「ばればれです」
ああ、私のささやかな現実逃避が……
あーあ、真剣に考えますか。ていっても、私に選択肢はない気がするけど。
「あんたの望みの真意は?」
「真意、ですか?」
「ええ」
「……はぁ」
「っ!? 何よ!?」
「何をおっしゃっているのですか? その話なら終わったでしょう」
「はぁぁぁああああ!?」
「私の望みは貴方の側に居ることです」
「それは、聞いたわよ!! だ、か、ら!! 何でそれを望むのかを聞いてるの!!」
「貴方は、眠ることに理由が要りますか? 要らないでしょう。それと同じですよ」
「う、そうね。確かに眠るのに理由は要らないわ。……て、ちっがあああう!! 意味が分からないわよ!?」
「おお、ノリツッコミですか。ツッコミの腕が上がりましたね」
「んなもん褒められても嬉しくないわあああ!! つまりあんたは何!? ただ、側に居たいから言ってるの!?」
「最初からそう言っているではありませんか。理解力がない人ですね」
「!!」
ムッキーーーー!!
ムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくぅぅううううう!!
何なのよ!? こいつうううううう!!
こいつがこれから側に居るとかおわってるわ!! 嫌っ、絶対嫌なんだけど!!
「別に嫌なら交渉決裂でいいですよ? もちろん、私は貴方の身の上を皆さんに話しますけど」
「くっそおおおおおお!! やっぱり、どうやっても私に選択権はないのかああああ!!」
「そうですね。ですから、さっさと決めてください」
「決めるって選択肢は1つでしょ!?」
「何をおっしゃるんですか? ちゃんと2つあるじゃないですか。貴方の側に居させてくださるか、貴方の身の上をばらされるか」
「結局1つしかないじゃない!! ――――はぁ……あんた、性格悪いわね」
「そうですね。よく言われます」
あぁ、私は何でこう、えー、うん、あー、えっと、変人、じゃない人間として最っ悪なへんた…ごほん。変わった人にからまれるのかしら?
あ、そういえば、一つ疑問が。
「あのさ、側に居たいってどういう意味で?」
「どういう意味、とは?」
「うーん、そうね。護衛として、とか。友達として、とか。後は、えーと、あの、こ、ここここ、恋っ、うー、あー、うん。アレです。友達以上のアレです。良くある男女関係のアレ、として、とか……」
「っ!!」
おおっ!! 目を見開いてものすごく驚いていらっしゃいます!!
あなたのそういう顔はじめてみました!!
ちょっと、優越感。
……私の優越感って小さいわね。
「――――ふっ……」
「!?」
笑ったあああああああああああ!?
でも、何この笑顔!! ムカつくんですけど!? 馬鹿にしてます!?
「そうですね」
お、決めたんですか? 私の側にどのような形でいるのか。
できれば、最後のこ、ここここ恋びっ――っ!! と、以外が嬉しいです。
すみませんね!! 噛んじゃって!
私の体はウソでも言いたくないみたいです!!
とりあえず、私の今の願いは一つです!!
アレじゃありませんように!! です!!
アレじゃありませんように、アレじゃありませんように、アレじゃありませんようにっ!!
三回早口で言ったから叶いますかね!?
「三番目の恋人でお願いします」
「………………え?」
嘘でしょおおおおおおお!?
いやあああああ!!
ムリ! ムリムリムリムリムリ!!!!
あんたと恋びっ!! くそっ! また噛んだ!!
アレになるなんて!! こんなことなら、ここから出てくぅぅうううう!!!!
はっ!! でも、ここ以外でバカな人はいないだろうし……
出てってら、次こそは連れ戻されてしまうかもっ!!
うわああああ!! どーしたらいいのおおおおおお!!??
「――ふっ! あははははっ!! 冗談ですよ。本気になさらないでくださ」
「はぁ!? 騙したわね!?」
「何ですか? 恋人がいいんですか? それなら私もそれでいいですけど」
「そんなわけないでしょ!? 慎んでお断り申し上げます!!」
「安心してください。私は貴方の護衛ということでいいですよ。……今はまだ、ね?」
「今は?」
「ええ」
あ、今良からぬことを考えたな。
含み笑いをしてらっしゃる。
怖いわあああああ!! 話の続きが聞けないじゃないか!! 怖すぎてっ!!
とりあえず、話、チェンジで! 話をそらすんだ!! このままだとヤバイ! 私の本能がそう告げている!!
「私の護衛なんかに勝手についていいの? ちゃんと主には話を通すべきではないかしら」
「主? ああ、フェイドン公爵とカタリナ様のことですか? あの二人は私の主ではありませんよ」
「え?」
「私の主は″ある人″だけですよ。その方以外には使えたりはしません」
「また、″ある人″? 少し前の会話でも出てきてたわよね。そう言えば、私はいいの? その人にしか使えないんでしょう?」
「ええ、大丈夫ですよ。だって、貴方は――」
バンッ!!
「マーリーヤアアアアア!! お風呂に入りにいきましょう!! まだ入ってなかったわよね!! あ、そう言えば、王都に行く準備がやっと終ったわよ!! 本当は今すぐにでも王都に行きたいところだったのだけど、もう夜も遅いから明日にしましょうね!!」
突然、扉が開いたかと思えば、カタリナ様がものすごい勢いで部屋のなかに入ってきた。
カタリナ様は、私の腕を掴むと有無を言わさず部屋の外に引っ張り出そうとする。
いたいいいいいい!! 貴方は女の子でしょう!? 何処にこんな力があるのよ!? 最初に会ったときもだけど、貴方は私の骨を折るつもりですか!? 私、貴方の怒りでも買ってしまったの!!??
ぐだくだと考えているうちに、私は部屋を出ていた。
あれ? そう言えば、ジェイドさんは先ほど何て言っていたのかしら。カタリナ様が突然入ってこられたせいで聞こえてなかったのよね。でも、大丈夫って聞こえたから大丈夫なんでしょう。
ああ、この時私は勝手に納得せずにジェイドさんに聞いていたら良かったのだ。私はこの時の自分に言ってやりたい。この後、聞かなかったことにとても後悔する、と。だって、そしたら、ジェイドさんの正体を手遅れになる前に導き出すことが出来ただろう。ジェイドさんが先ほど言った――――
「――貴方は本人なのですから」
――――この言葉から。
次回! 新たな主要人物登場!! ……予定。
あらすじを変えようと思います。あの流れにするのは、今はまだムリだと判断しました。あらすじ通りになることを待っておられた方、すみません。
※5月19日改変しました。少しお話が増えた程度です。重ね重ねすみません。
誤字脱字等有りましたらお知らせ下さい。