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魔の森だったんだ、俺が住んでたの。

騎士や巫女さんとぎこちなく交流しつつウェルトゥ探索行は続く。順調に見えた俺たちに訪れる大ピンチ。森に響く巫女さんの悲鳴!走れ俺の足!風のように!

#twnovel RPGっぽい異世界なう。探索行二日目。ここまではほぼ予定どおり。かなり昔に一度同じようなことがあり、「扉」を閉じる為の特別部隊が派遣されたそうだ。その時の地図と記録を元に「ウェルトゥ」を目指してるわけ。心配なのは騎士の人達のバテ具合…。帰りも三日歩くんだぞ?


#twnovel 異世界なう。なんか今日は騎士の人達がちょくちょく話しかけてくる。…ア○パンマンの歌効果?あれかな、野蛮人と思われてたけど詩歌の嗜みある文化人と認められたのか?なんか巫女さんが、近い。騎士と通訳して貰えるから助かるし、護衛上も前より後ろのが。けど前述の通り複雑。


#twnovel 異世界なう。初恋の女の子にクリソツの別の子って…。も正直に言おう!気持ちは動く。が、それってみてくれだけで恋愛感情が起きそうになってるってことで。先輩の替りとして見てる事にならないか?更に今回は異世界の巫女さんが千葉の高校のOGに激似って偶然にしては…ていう。


#twnovel 異世界なう。初日からこの世界、この体験が俺の脳とか何かの心理ストレスの病理に起因する妄想や夢の類じゃないか?と疑い続けているんだが。この子見るとその疑念が強烈に想起される。…この世界夢だろ?って気持ちは、目の前の事態に対処する必死さ、に緩くブレーキかけるのよ。


#twnovel 異世界なう。で、なんとも言えないモヤァっとした想いが胸にわだかまるんだが…それらについて巫女さんには全く責任ないのよ。この子はなんも悪くない。異世界迷子に免疫あってか物珍しさからか、屈託なく話しかけてくれるが、その度にわだかまり態度が及び腰になるのが申し訳なく。


#twnovel 異世界なう。結果更にモヤっとするという…。仕事に集中しよう。ウェルトゥまで無事たどり着いて南越谷に帰る。それまでは純粋に護衛の一人として礼を欠かないよう接しよう。「ン・ヒロ」あ、竪琴の人。「今夜の晩飯の後、あの歌みんなに聴いてもらうわ、やて。」楽しみにしてます。


#twnovel 異世界なう。異世界版アンパン○ンの動画撮れるな。あの長〜い前奏あっての異世界版ア○パンマン。南越谷に帰れたらようつべにUPしよ。…あれ?あの木、なんか擦った跡あるぞ。隊列はずれて確認。やはり。鼻近づけると…う!ケモノ臭いっ!マーキングだ。間違いない。アベさん!


#twnovel 異世界なう。俺は最後尾。強く口笛吹いて、隊の先頭を行くアベさんを呼ぶ。アベさんも自分で確認し「よく気づいたな、多分ィアゴ・ライレーブやな、やて。」すんませんアベさん、名前聞いても生き物の感じが浮かびません。アベさんは騎士隊長と相談、隊を集めて注意を与える。


#twnovel 異世界なう。「うちらヤバイ奴の縄張りに入ったようやわ。ィアゴ・ライレーブは凶暴で力も強く素早い。けど頭はそこまでようない。いつも通りの実力だせれば必ず倒せる。もし出会ったらとにかく落ち着いて対処しよな。…やて。」完璧だな巫女さんの関西弁。イントネーションまで。


#twnovel 異世界なう。騎士達が緊張するのを感じる。一回しか行ったことないけど城下町とか平和そうだった。対カマキリ戦とか呑気な竪琴の人とか見てて思うんだが、練度は高くてもこの騎士達、実戦経験ってほぼないんじゃ?にしてもさっきの獣臭さどっかで…あ、思い出した。クマゴリラだ。


#twnovel 異世界なう。全員無言の行軍が続く。クマゴリは確かに強敵だがアベさんもいるし。この人数なら不意を突かれさえしなければ。不安なのか巫女さんが一層近い。俺より騎士さん達のが強いと思います。ぶっちゃけ巫女さん護りながら戦う自信ない。振った剣、巫女さんに当たったりして。


#twnovel 異世界なう。前見ると、よく話しかけて来る無茶振りの人。…この人に頼も。あ、でも頼む内容通訳して貰わなきゃだな。巫女さん本人に。…言い出しづれぇ。「うち、邪魔?」とか言われたら切ない。てかクマゴリの名前。ブランド名かって。素敵な時間を貴女に「ィアゴ・ライレーブ」


#twnovel 異世界なう。とかなんとか考えながら歩いていたら無茶振りの人が話しかけて来た。「どうしたン・ヒロ、難しい顔…」巫女さんがそこまで通訳した時、ざうっ!と音が。黒い影が横切る。笑顔で話していた無茶振りの人がなぎ払らわれたように消えた。えっ‼見回すと…出た!クマゴリラ!


#twnovel 異世界なう。クマゴリは右手で無茶振りの人の顔面を鷲掴みにし力任せに地面に押し付けこっちを威嚇する。もがく無茶振り。咄嗟に握り拳大の石拾って投げつける。クマゴリは無茶振りを放して飛び退いた。むせ返って這いずるように逃げて来る無茶振りの人を巫女さんが助け起こす。


#twnovel 異世界なう。異常に気付いた男性陣が身構えて剣を抜く。「ぐるるる…」って後ろ⁉いや、そこかしこから…まさか!ガサガサと幾つもの茂みが揺れる…クマゴリの群!しかもすっかり囲まれて!パーティーはジリジリと下がりながら丸い輪に。中央に巫女さんと侍女囲んで。これ…ピンチ!


#twnovel 異世界でピンチ!なう。アベさんが声低く指示を。「二人一組で一匹に当たれ、護り七、攻め三の気構えで無理するなって。」巫女さんの声も震える。俺は無茶振りの人と目配せ、身を寄せる。クマゴリは全部で…六匹、一匹余るぞ…と思った矢先、アベさんが動いた!まさに電光石火!


#twnovel 異世界なう。一瞬でクマゴリの懐に飛び込む。無茶だよ!と思ってよく見れば、既に腰だめに構えた剣が深々とクマゴリAの下腹に。ツバを持ってグリッとよじる。クマゴリAを蹴倒して剣抜く。飛び退いて元のポジションに。リスク覚悟でクマゴリの数減らしか。これでニ対一に持込める!


#twnovel 異世界なう。仲間がやられたのを見てクマゴリB〜Fが吠える。ドラミングしてる奴もいる。…来る!俺とアベさんが同時に腹から雄叫びを上げる。野生動物相手に気圧されたら負ける!うおわあぁぁっ!あー…こんな時だけど師弟だな、アベさんと俺。剣持つ手が汗ばむ。く、滑るなぁ。


#twnovel 異世界なう。戦闘開始!クマゴリの武器はリーチの長い剛腕。間合いの取り方がキモ。でも逆に腕にさえ気を付ければ。クマゴリのパンチをかわし、すれ違いざまに浅く斬って間合い取る。無茶振りの人もそれに習う。そうそう。焦らず、相手の手傷を増やして。その時!ふっと暗くなった。


#twnovel 異世界なう。何かが日を遮った。上⁉やべっ!七匹目!クマゴリGは木の枝から身を踊らせるとパーティーの輪の真ん中に!響く巫女さんの悲鳴!「ファタリッ!」あ、つい呼び捨てした…なんて場合じゃない!クマゴリGは巫女さんを乱暴に抱えると侍女をなぎ倒して走り去る!いかん!


#twnovel 異世界なう。咄嗟に追いかけ…いや、俺が行くと無茶振りの人が…!と振り向く。無茶振りの人は腰の脇差しみたいな剣を追加で抜くと二刀を構えクマゴリFに一人で対峙する。「オッグ!」行け!ってことか。すまん無茶振りの人!…待ってろ巫女さん!走れ俺の足!風のように!

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