第18話
「さあ、短時間決戦よ!レナ様をここぞとばかりに磨き上げるのよ!」
そう言うのは王宮の侍女長…だと思う。まだ把握できていないのよね。名前と顔が一致しない…名前を尋ねるのって失礼な気がするし。でっかく名札つけてくれないかなぁ?
そんなことを考えていると、あれよあれよと脱がされていい香りのするお風呂に浸かることとなった。
「この香油で御髪を…」
「ダメよ!このお風呂のお湯の香りと相性が悪いわよ。こちらの香油の方が…」
そんな攻防まで聞こえてくる。
私はただ部屋に戻ってそのままウォルス様のところに行くものだと思ってた。甘かった。
「さぁ、こちらの夜着に着替えて下さい!」
私にはわかる。顔が引きつった気がする。フリフリスケスケのネグリジェ。しかも丈が短くない?寒そう。真冬じゃなくて良かった。正直言うとあんまりフリフリは好きじゃないんだけど、侍女達の期待の眼差しには負けてしまう。
そうして私はフリフリスケスケのネグリジェでウォルス様の待つ部屋へと放り入れられた(物理的に)。
「これはまた、煽情的な服装だな。しかし…寒そうだ。侍女達に放り入れられて、怪我はないかい?」
ウォルス様は優しくブランケットをかけてくれた。足元も寒いんです。このネグリジェ、丈が短くて……。
「あのっ!私の趣味じゃないんですっ。私は本来フリフリって好きじゃないし」
「わかった。落ち着いて。ホットココアでも飲むかい?」
寒いから助かる。ついでにベッドからシーツも足元に掛けてくれたので、体の芯から温まる。はぁ、幸せ~。眠くなってきた。
「眠くなってきたのかい?俺のことは気にしないで、眠るといいよ。まぁ、残念と言えば残念だが、レナに無理強いはしたくないからな」
私は眠気さんにどっかにいってもらうように自分を奮い立たせた。
「あのっ、嫌じゃないんです!ただあの……恥ずかしいだけで」
ウォルス様は口を押えてしまった。怒っちゃったかな?
私は足元を温めていたシーツと共にベッドまで運ばれてしまった。
「そこまで、女性に言われては…」
その後の事はウォルス様と私の秘密です。
結局私は3人子供を産みました!お母様には「少ないわよ」って言われました。お母様は5人の子供を産んでいますからね。
ウォルス様が十分だって言ってくれてるんです。この後もまた妊娠するかもしれないし?年は取ったけど、まだまだラブラブです。
「俺の家族を増やしてくれてありがとう」
「私の家族でもあります。大事な子たちですもの」
「父上、母上。いい加減にラブラブするのは止めて下さい!」
長男のビリーに怒られました。この子が将来的にエミューダ帝国の皇帝になる予定です。次男のマシューは語学が好きなようで、既に何カ国語もマスター。外交的にかなり長男の右腕になるんじゃないかなぁなんて思ってます。三男のエリックは騎士。強いんだけど「俺、本当はケビン伯父さんみたいに情報屋になりたかったんだよなぁ」ってぼやいています。騎士で情報屋でもいいと思うけど?表の顔と裏の顔みたいな?
「レナ…俺な。家族に女の子も欲しいんだ」
確かに男の子ばかり生みましたね。私は妊娠することに抵抗ないけど、今度女の子が生まれる保証なんてありませんよ?
「義父上だって5人目にしてレナみたいな美しい女の子を授かったんだ。俺だって」
ああ、私は女の子が生まれるまで子供を産み続けるのでしょうか?お母様そうだったの?
侍女軍団なんか怖い。その後はウォルス皇帝が自分の理性さんとの戦いだったんですね~。




