第14話
私としても、エミューダ帝国の皇帝が後ろ盾となるような状況は有難い。どうやらイズライール様が私を逆恨みしているようだから。
「アンディ兄さま、私、ウォルス様の妃になる事にしたの」
アンディ兄さまは飲んでいた紅茶を吹き出してしまった。どこからかわからないけど取り寄せた美味しい紅茶なのに、もったいないことさせちゃったかな?
「お、お前。だって冷酷皇帝だぞ?」
「ちっとも冷酷じゃないわよ?」
「手…手紙を急ぎ実家に送らなくては‼」
「みんな祝ってくれるかなぁ?」
うっとりしている私と、そんな私をジト目でみるアンディ兄さま。
数日後に手紙ではなく、兄弟がみんなこっちに来た。
「ジョン兄さま、マーク兄さまお久しぶりです。お二人とも、お仕事を放って大丈夫ですか?」
「こっちの方が重要だ」
「そうよぉ」
「俺の情報網をかいくぐってなんてことを!」
「もうっ、ケビンお兄さまったら大袈裟なんだから。アンディ兄さまも紅茶吹き出しちゃったし、リアクション大きいわよ~」
その時この家の呼び鈴が鳴り、使用人が出た。
「大変です。皆様!ウォルス皇帝がいらっしゃいました」
「まぁ!アンディ兄さま、この間の紅茶はあるかしら?美味しいのよね。お出ししたいわ」
「冷酷皇帝なんだよな?」
「なんであんなにレナがウキウキしてるんだ?」
「いや、俺にもさっぱり……」
「俺の情報にも特にないなぁ」
「今、レナ嬢のご兄弟がこの家にいらっしゃると聞き、急ぎ公務を終わらせて馳せ参じました。ウォルス=エミューダです。この度妹君と婚姻する運びとなりました。挨拶をするにあたり、アルロジラ王国へと行くことは不可能だったので、ここでお会い出来たことを嬉しく思います」
「ウォルス様、いらっしゃいませ!」
「ああ、レナ嬢。お邪魔しているよ」
「あ、こちらが長男のジョン兄さま、順にアンディ兄さま、ケビン兄さま、マーク兄さまよ」
「レナ嬢が自慢する兄上達だね。アンディ殿が取り寄せたという生地は素晴らしいものだった。この紅茶も?」
「うん、なんかどっかの」
「すごくわからないことがわかったよ。ケビン殿の情報収集能力も素晴らしい」
「自称世界一よ」
「世界一だろう?暗部よりも優秀かもしれない。ジョン殿とマーク殿とは交流がないが素晴らしい方々なんだろう?」
「そうよ!私の兄さまだもの」
私が言うと何も言えなくなることを知っている。
「ジョン兄さまはねー、領地経営してるの。ほら、うちはお父様が宰相で忙しいから」
「かといって領民を放っておくわけにいかないもんな。素晴らしいな。マーク殿は?」
「マーク兄さまはオカマバー経営してるの。エミューダ帝国に亡命するかどうかって時もお店の子を放っておけないって亡命を断る漢気よ。体術も得意なのよ」
「「「あー、あれは痛い」」」
「?」
「体術かぁ、いつか御手合わせを願いたいものだ」
後ろでマーク兄さまを除く3人が首を横に振ってる。何故?
マーク兄さまの体術、絞め技とかなの?柔道系?




