第52話 「渦巻く風、束ねる風」
開始の合図と同時に、それぞれが自分の卓へ向かう。
ハルト、カエデ、レンジ。
三人一組のチーム戦。
だが、始まってしまえば助言も確認もない。
互いの盤面は、見えない。
聞こえるのはカードが置かれる音と、
遠くで響くジャッジの声だけ。
ハルトは席に着き、深く息を吸った。
向かいに座るのは、樹里先輩。
「決勝だね」
「はい」
「また当たったね」
「はい」
「今度も私が勝たせてもらうよ」
「それは、いいえです先輩、今度は俺が勝ちます!」
短い言葉だけを交わし、
二人は同時にデッキをシャッフルする。
「――始めましょう」
「「リンク!」」
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### ▼1ターン目
●スタート〜ドロー/セットフェイズ
ハルト:2体
樹里:3体
(先輩はいきなり3体)
ハルトは焦らず、冷静に分析する
●開示フェイズ
ハルト
つむじ風の魔術師
つむじ風の奇術師
疾風の剣士ガル
樹里
ミニマムナギドラゴン
つむじ風の魔術師
風の精霊 ウインドスピリット
召喚時スキル処理
速度順で樹里から
「ナギドラゴンとスピリットの効果で魔術師の速度を上げます」
「魔術師で全員にバリア1と(0/0/1)上げます」
次にハルト
「魔術師で全員にバリア1と(0/0/1)上げます」
「奇術師で全員(1/0/1)上げます」
●メインフェイズ
風属性同士の速度を取り合い樹里が先手を打つ
「魔術師で奇術師を攻撃!バリアを剝がします」
「攻撃力0でもバリアは剥がせるんでしたね」
「その通りです」
「ナギドラゴンで奇術師を攻撃でバリアを剥がします、ナギドラゴンは破壊されたので魔術師の速度を上げますね」
「スピリットで魔術師を攻撃して破壊します、これで優先権を渡します」
「俺は奇術師で魔術師のバリアを破壊、ガルで魔術師を破壊します」
●盤面
ハルト LP10 手札4
つむじ風の奇術師
疾風の剣士ガル
樹里 LP10 手札4
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### ▼2ターン目
●スタート〜ドロー/セットフェイズ
ハルト:1体
樹里:2体
●開示フェイズ
ハルト
つむじ風の賢者
樹里
風の精霊 ウインドスピリット
疾風の剣士ガル
召喚時スキル処理
速度順で樹里から
「スピリットの効果でガルの速度を上げます」
次にハルト
「賢者の効果でガルの速度を1あげます」
●メインフェイズ
樹里
「ガルで賢者を攻撃!撃破します。」
「スピリットはダイレクトアタックです!」
「風戻しを発動ガルとスピリットを戻して2枚ドロー」
「優先権を渡します」
優先権がハルトに回ってくる
「行くぞ俺の相棒――発動!《烈風のつむじ風》!!」
ハルトは賢者をリリースし、デッキから対象となるカードを手に入れ掲げる。
「風の精霊よ、我に従え! つむじ風の王 ワールキング、降臨!!」
烈風つむじ風 風属性/SR
[通常]フィールド・墓地につむじ風ユニットが3種類以上の時に発動可能
自軍風属性ユニットをリリースして、手札・デッキからつむじ風の王ワールキングを召喚条件を無視して特殊召喚する。
さらにデッキから任意の風属性アーティファクトを手札に加える
「ワールキングでダイレクトアタック」
「さらにアーティファクトを発動!烈風の塔ストーム!竜巻城トルネード!」
烈風の塔ストーム/風属性/アーティファクト/SR
[常時]エンドフェイズに相手より速度が高い場合、全風属性ユニットに(1/0/0)
竜巻城トルネード/風属性/アーティファクト/SR
「私は手札からアーティファクトを発動しますね。竜巻城トルネードと風の魔城テンペスト!ガルを除外します」
風の魔城テンペスト/風属性/アーティファクト/UR
エンドフェイズにグレイブゾーンから風属性ユニットを除外、次の自分のダメージをその速度分減少させる
竜巻城トルネード/風属性/アーティファクト/SR
●盤面
ハルト LP9 手札3
ワールキング(6/4/4)
烈風の塔ストーム
竜巻城トルネード
樹里 LP5 手札4
暴風の塔テンペスト
竜巻城トルネード
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### ▼3ターン目
●スタート〜ドロー/セットフェイズ
ハルト:0体
樹里:0体
●開示フェイズ
前回の戦い同様、樹里が宣言する
樹里
「暴風の王!吹きすさぶ風を纏いてすべてを薙ぎ払う!暴風龍デザスターテンペスト!」
暴風龍デザスターテンペスト/(6/6/8)/風属性/ドラゴン/エクリプス召喚/UR
召喚条件:風カウンター5以上で風属性のアーティファクトを2つ破壊して召喚
[先制]
[貫通X]Xは風属性カウンターと同値
●メインフェイズ
優先権は樹里
「デザスターテンペストがワールキングを攻撃」
「インスタント魔法発動!光の奇跡!その攻撃は俺が受ける!」
光の奇跡/光属性/インスタント魔法
相手ユニット攻撃時にその攻撃を自分が受ける
その後光C2
ハルト LP9→3
「自分がダイレクトアタックでダメージを受けた時にこのカードは召喚できます!」
光の指揮者ジャッジメントレイ 光属性/1/1/1/天使
[特殊]ダイレクトアタックにてダメージを受けた時に召喚できる
[常時]相手のユニットの攻撃時このカードを除外して、攻撃を無効にする
[常時]相手魔法・アーティファクト・ウェポンカード発動時にこのカードを除外して、その発動を無効にする
「そして俺はカウンターポーションを2枚発動!光と風どちらのカウンターも全て消費!」
ハルトのLPが8へと回復する
「さらにワールキングをグレイブゾーンへ送りエクリプス召喚!!」
つむじ風の蝕ワールドウィンドキング・ジ・エクリプス/(8/8/8)
「エクリプスでデザスターテンペストを攻撃!」
「防風林を発動します!…だけど」
「えぇそうですジャッジメントレイ!除外!」
「そしてエクリプスで3連撃です!」
一撃目は嵐を呑む風 敵を穿つ
二撃目は王者の風格を纏い風が襲う
三撃目は未来を切り拓く風
つむじ風が暴風となって樹里を襲う。
樹里LP0へ。
「私の負けよ…そして全試合終わったみたいね優勝おめでとうハルト」
「えっ…」
俺は勝利ランプを確認する。
俺たちのチームに勝利ランプが2つ灯っていた。




