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エクリプスレイン  作者: 鳥雛


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第16話 「大会へ向けて」

部室に、大会案内のプリントが一枚、テーブルの上に置かれている。放課後の柔らかな陽がカーテン越しに差し込み、そこだけいつもより厳かな空気が流れていた。

リア先輩がプリントを指さし言う

「次の大会は俺以外の6人でこの大会に出てみようか」


「大会の形式、ちゃんと確認した?」

と樹里先輩が静かに切り出す。彼女は資料を広げながら、皆の顔を順に見渡す。


リリ先輩が頷く。

「はい。今回の3vs3は“各自が同時に1戦ずつ行う”方式ですわ。先方・中堅・大将と順に当たるわけではなく、3つの個人戦が同時進行で始まって、勝ち数で判定します」


レンジがすぐに反応する。

「要するに、1人1戦だけってことだな? 2勝を誰かが取る、って状況は起きないってことか」


カエデが紙を指差して説明を補う。

「その通り。3人同時にスタートして、それぞれの1勝でチームの勝敗が決まる。だから誰をどの位置に出すか――より正確には、誰がどの相手校の誰に当たるか――がめちゃくちゃ重要になるよ」


マックス先輩は腕を組んでにやりとする。

「一発勝負ってのは燃えるな。だけどフォーメーションの意味が変わるってわけだ。じゃあ、うちのチーム編成はどうする?」


俺は資料に目を落としながら考えた。相手校はまだ確定していない。抽選で対戦相手が決まるが、学年構成や得意デッキの偏りを考える必要がある。


「せっかくだし、学年で分けるって案はどう?」

と俺が言うと、そこからちょっとしたざわめきが起きる。


樹里先輩が柔らかく笑う。

「学年対抗、ですか?」


リリ先輩がすっと手を挙げる。

「悪くない案ですわ。6人ちょうど学年で分かれているのですし、練習での連携も取りやすい」


レンジがすぐに乗ってきた。

「いいじゃん。1年チームと2年チーム。学年別にしてチームの色を作るのも面白い」


マックス先輩は片手を挙げて茶目っ気たっぷりに言う。

「じゃあ俺は2年チームだ。先輩風、吹かせさせてもらうぜ」


カエデはホワイトボードを引き寄せ、名前を書き出す。

「じゃあ仮に、1年=ハルト、レンジ、(カエデ)で、2年=樹里先輩、リリ先輩、マックス先輩。ここまでは自然だけど……それで大会に出る正式チームとして提出していいかは、皆の同意がいる」


俺は自分の名前を見つめ、言葉を選んだ。

「俺とレンジとカエデで1年チーム。いいな?」


レンジが勢いよく拳を突き上げる。

「ああ、やるぞ!」


樹里先輩は淡々とメンバーのデッキ傾向を分析し始める。

「では、学年で分けた場合の長所と短所を整理しますわ。1年チームはスピードと奇術的な戦術が多め。

試合序盤の揺さぶりに強い。対して2年チームは経験に裏打ちされた安定性と決定力がある。これを踏まえてマッチアップを考えましょう」


リリ先輩がメモを取りながら付け加える。

「抽選で相手校のデッキ傾向が分からない以上は“幅広く対応できる枠”を用意しておくのが安全ですわ。」


カエデが眉をひそめる。

「つまり“どの相手にも一定以上通用する”が大事ってことね」


「その通りです」と樹里先輩。

「どの相手に当たっても最低限の戦果が期待できる選手をチームに含める。それが今回の編成の要点になりますわ」


マックス先輩が口を挟む。

「じゃあ、ここで具体的に決めようぜ。学年チームで出すなら、各自の役割も固めておかないと、本番でゴタつく」


そこで俺は静かに提案した。

「俺はスピードで序盤を荒らすタイプだから、相手の“重め”なデッキに当たると不利になる。そこら辺を考慮しないと」


レンジがすぐに応じる。

「俺も火属性の速攻バーンだからなぁ。その点カエデは戦術コントロールが得意だから、どの相手が来ても安定して動ける」


カエデは軽く首を傾げて笑った。

「私は相手に合わせて立ち回るのは確かに得意かな」


樹里先輩が最後にまとめる。

「では本日決定する内容は次の通りですわ。

1)大会形式は“同時に3つの個人戦を行う”方式。

2)我々は学年対抗で臨む。1年チーム:ハルト、レンジ、カエデ。2年チーム:樹里、リリ、マックス。

3)各自の得意分野に基づいて“誰がどの相手に当たっても対応できる”

よう、補完関係を事前に調整する。これを大会運営側に提出しますわ」


皆が一斉に頷く。部室に、緊張と高揚が混ざったような静かな熱が戻る。


俺はカードケースを握りしめ、小さい声で言った。

「分かった。チームは1年で。大会では、俺たちの代の色を出してやる」


レンジが肩を叩き、マックス先輩が後ろでにやりと笑った。樹里先輩は微笑んで資料にサインを入れる準備をする。


戦いはまだ先――だが、今決めたこの布陣が、後々の勝敗を左右する。俺たちはその責任を噛み締めつつ、次の練習に向けて静かに気持ちを固めていった。


その時リア先輩が切り出す

「なら今日はショップに行ってみようか、まだ見ぬ強敵もいるかもだし、デッキ補強にもなる、瑞希先生が車を出してくれるぞ、覚悟はいるがな」


「「「ショップ!やったー!」」」

と俺たち一年生が喜ぶ横で、先輩たちは青い顔をする


「先生の・・・運転・・」


「私、また具合が悪くなってきたかも・・・」


「私も今日は具合が・・・」


と口々に呟く


「みんなーーーー、準備できたわよ!さぁ乗って乗って」


ショップに行く前に別の場所へ行きそうになったが無事ショップへとたどり着いたのであった

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