第15話 「光属性」
※この話はエクリプスレインのルール・属性についての説明回です。
ストーリー本編は飛ばしても問題なく進みます。
ルールが気になる方、後で参照したい方向けの内容になります
部室の空気はいつもより少し静かで、リア先輩はカードを整えながら落ち着いた口調で語り始めた。
「さて……今回は光属性について説明します。この部には使い手は居ないかなぁ」
ハルトは目を輝かせる。
「光属性ってどんな戦術なんですか?」
リア先輩は手元のカードを見つめながら答える。
「光属性は、主に再臨を使った戦法が基本です。
つまり、グレイブゾーンに送られたユニットを再び場に戻すことができ、復活時には召喚時スキルも発動するため、盤面のアドバンテージを確保しやすいのです」
カエデが腕を組み、興味深そうに尋ねる。
「なるほど……復活させることで、常に有利な状況を作れるわけね」
リア先輩は頷き、手元のカードをそっと揃える。
「その通り。光属性は攻撃・防御・支援とバランスの良い戦術が可能です。
もちろん爆発力は他属性に劣ることもありますが、長期戦には非常に強力です」
マックスが両手を広げ、声を弾ませる。
「おお……つまり再臨でどんどんカードを出せるってことか!」
樹里先輩も静かに微笑む。
「そうですわね。光属性は盤面をコントロールする力が強いので、相手にプレッシャーをかけやすいですわ」
リリ先輩は軽くため息をつき、カードを揃えながら補足する。
「安定感があるから、相手の攻撃を受け流しつつ、徐々にアドバンテージを稼ぐ感じですか」
■1.代表カード
●《主語天使ボクー》天使族/光/1/2/1 (C)
[常時]ほかの主語天使が出た場合、プレイヤーのLPを1回復する(1ターンに2回まで)
「光属性の基本カードです。ほかのユニットが出るたびにライフが回復するので盤面の安定を支えます」
●《聖天使リリウス》天使族/光/0/2/2 (R)
[召喚]自軍の全光属性ユニットにバリアを付与する
[再臨]自軍の全光属性ユニットに(+1/+1/0)する
「召喚時の効果もいいんだが、復活すればさらにアドバンテージを稼げます」
●《光竜王 ルミナス》ドラゴン族/光/2/7/3(SR)
[効果外]このユニットは手札から召喚できない
[手札/優先時]このユニットを手札から捨てる、このカード名以外の光属性ユニット1体を復活させる
[再臨/ドロー1]
[撃破]このカード名以外の光属性ユニット1体を復活させる
[ブロッカー]
味方ユニット復活を支援
長期戦での制圧力が高い
「これぞ光属性の象徴。復活を駆使して、長期戦で盤面を支配します」
■2.戦術
リア先輩は盤面を指しながら説明を始める。
「序盤は小型ユニットを出し、グレイブゾーンに送られたカードを再臨させる準備をします。
中盤から復活カードを活かして召喚時スキルを連鎖させ、アドバンテージを稼ぎます」
カエデが考え込む。
「……つまり、相手の攻撃を受け流しながら、自分は少しずつ有利にしていく戦法ね」
「そうです」リア先輩は微笑む。
「攻撃力は突出していませんが、守りと支援で盤面を安定させることができます」
ハルトは手元のカードを見つめ、質問する。
「じゃあ火属性や闇属性のような爆発力はないの?」
リア先輩は穏やかに首を振る。
「ありません。ですが、光属性の強みは安定性です。長期戦に持ち込めば、ほとんどの属性に対応できます」
マックスが興味深そうに口を挟む。
「爆発力はないって……でも再臨で何度も召喚時スキルを発動できるなら、意外と強烈じゃね?」
リア先輩は小さく微笑む。
「その通りです。連鎖によるアドバンテージで、爆発力に近い効果を生み出すことも可能です」
■3.実戦例
リア先輩はハルトに向けてカードを並べる。
「例えば序盤、聖天使リリウスを出すとします。
その後、相手の攻撃でグレイブゾーンに送られた場合、次のターンで再臨させることでバフ、さらに召喚時スキルのバリアを発動できます」
カエデは感心しつつ、腕を組む。
「なるほど……攻撃を受けつつ、盤面を徐々に有利にしていくわけね」
「はい。長期戦になるほど光属性は強力になります」リア先輩はカードを揃えながら説明する。
樹里先輩も静かに補足する。
「再臨を繰り返すことで、相手の攻撃を分散させ、手札やグレイブゾーンのリソースを有効に活用できますわ」
リリ先輩は微笑む。
「守りつつアドを稼ぐ安定戦術……光属性の魅力ですね」
■4.まとめ
リア先輩はカードをそっと整え、部室を見渡す。
「光属性は再臨によるユニット復活が中心で、召喚時スキルの連鎖で盤面アドを稼ぐ戦法です。
爆発力は控えめですが、長期戦での安定性は非常に高い」
カエデが頷く。
「守り重視でじっくり戦うタイプね。参考になるわ」
リリ先輩も微笑む。
「連鎖の面白さが光属性の魅力ですわ」
マックスは腕を組みつつ、少し悔しそうに笑う。
「なるほど……爆発力は少ないけど、安定して勝つなら最強ってことか」
ハルトはカードを握りしめ、真剣な表情で言った。
「……なるほど、光属性は守りと安定の楽しさが違うな」
部室には、光のように穏やかで安定した空気が漂い、ハルトたちは次の大会や対戦を思い描きながら、カードを握りしめていった。




