第10話 「火属性」
※この話はエクリプスレインのルール・属性についての説明回です。
ストーリー本編は飛ばしても問題なく進みます。
ルールが気になる方、後で参照したい方向けの内容になります。
放課後の部室は、まだカードを切る音と、スリーブが机に擦れる乾いた響きが残っていた。
練習試合がひと段落したところで、マックスが突然、拳を突き上げた。
「よっしゃ! 今日は属性講座いくぞ! まずは火属性! 俺が華々しいスタートを飾る!」
レンジは椅子を軽く回転させながら、じっとマックスを見た。
「先輩……火属性使いじゃないですよね?」
「いや、今日はオレが語りたい気分なんだよ!」
樹里先輩が優雅に微笑む。
「語りたいだけでは、正しい情報が伝わりませんわよ。まあ、まずは聞きましょうか」
マックスは胸を張って言った。
「火属性は! とにかく! 力こそパワー! ぶっぱなして殴って勝つ!!」
一同「…………」
リリ先輩が穏やかに笑った。
「それ、火属性の十分の一も説明できてませんよ、マックスくん」
レンジはため息をつき、前に出る。
「仕方ないな、ここからは、本物の火属性使いが解説する」
ハルトが身を乗り出す。
「レンジって火属性メインなんだよな?」
「ああ。俺の専門は火。バーンとテンポの極みだ」
マックスは腕を組んで頷く。
「仕方ない。ここからは任せたぜ、レンジ火山大噴火マン」
「誰が火山だよ」
レンジは軽く咳払いし、カードを数枚取り出して机に並べた。
■火属性の特徴① ― バーン(直接ダメージ)
「まず火属性の大黒柱は“バーンダメージ”。
これは相手のユニットを無視して、直接LPを削る攻撃だ」
ハルトがつぶやく
「ユニットを無視してダメージ……? 普通の攻撃より強くないか?」
「強い。プレイヤーへのバーンは基本カウンターがたまってから利用できるのが多く。“使ったらしばらく息切れする”ってのが基本だ」
樹里先輩が優雅に補足する。
「火は燃え上がるほど強力ですが、一度燃料が尽きれば脆い……ということですわね」
「そういうこと」
■火属性の特徴② ― ユニットの火力が高め
レンジが次に置いたカードは、炎の輪が重なるようなデザインだった。
「火属性は攻撃性が高い、風属性が爆発力なら火属性は最初からガンガン攻める感じだな」
■火属性の特徴③ ― 高速展開
レンジは次に低コストのカードを数枚見せる。
「火属性は“最速で畳みかける”デザインが多い。
スプリンター系のユニットが序盤の主役だ」
炎撃のスプリンター 火属性/戦士/(2/1/2)(R)
[召喚]ユニット1体に1ダメージ [火C+1]
[撃破]ユニット1体に1ダメージ [火C+1]
「こんな感じで攻撃的だな、このカードなんかは召喚時に1ダメージ、攻撃してダメージ与えて例えやられても1ダメージ稼げる」
カエデは腕を組んで首をかしげた。
「……対地属性だと相性悪いのでは? 私のブロッカーは止まりませんよ?」
「火は防御突破が苦手なんだ。だから地は天敵。だが……」
レンジは不敵な笑みを浮かべ、赤いカードを取り出した。
■代表カード ― 《ブレイズ・バイスロア》(SR)
「防御を一気に焼き切るのがこいつ。《バイスロア》だ」
ブレイズ・バイスロア 火属性/悪魔/(5/3/4)/火属性カウンターが5以上の時に召喚可能
[召喚]相手全ユニットに1ダメージ、火属性カウンターが7以上なら3ダメージ、火属性カウンターが10以上なら、相手の全ユニットを破壊する [火C+1]
[撃破]プレイヤーへ4ダメージを与える、その後ユニット1体を破壊する
「地属性のブロッカーすら一瞬で崩す。
火の切り札としては扱いやすい部類だな」
カエデが苦い笑みをこぼす。
「……確かに、それは嫌な相手ですね……」
ハルトが感心して言う。
「火属性って、すごい爆発力だな……!LP4点以下で出されたら終わってしまうな・・・」
マックスが吠えた。
「出たァァァァ! 火属性のロマン砲!!」
樹里先輩でさえ目を丸くする。
「……これは、確かに一撃が強いですわね」
レンジはうなずいた。
「その代わり、 使いどころを見誤れば終わりだ」
リリ先輩が静かに笑う。
「まさに、火の象徴……大きく燃え、大きく散る……」
■火属性の弱点まとめ
レンジが最後に淡々とまとめる。
「火属性は強くて派手だが……」
守りが弱い
コスト管理がシビア
防御の厚い相手が苦手
読まれやすいパターンが多い
「だからこそ、読み合いが必要。
“燃えるだけ”じゃ勝てない。火は扱う腕が問われる属性だ」
だが、それがいい!! 燃やして燃やして燃やしまくる!!」
とレンジは熱く語り火属性講座は終了するのであった。




