表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

VRMMOストリーマーの心霊体験記~真実から目を背けるな~

 俺は今流行りのVRMMO【オール・デチョル・ファンタシー】で有名プレイヤーと呼ばれているリューズ、【ランカー】とも呼ばれる存在でもある、そんな俺だが最近ストリーマーサイトで配信を始めた、色々と理由はありが一番の理由は通常のプレイに飽きてきた事である、現在俺は配信と見てくれている数少ない視聴者と雑談しながらこのゲームをすることが一番楽しいと感じている。

 そんな俺がいつも通り配信を始め雑談しながらクエスト対象の魔獣を倒していた時、いつもコメントしてくれている視聴者のコメントが目に入った。


『帝都アルドブルクで幽霊が出るスポットがあるらしいですよ、行ってみないですか』


 俺はいつもはあまり攻略情報などをコメントや自分に指示してくるコメント、鳩コメと指示コメを嫌っている、ゆえにそのようなコメントをした視聴者は一週間BANやミュート(コメント非表示)などの措置をするが、この視聴者に関しては俺が配信してくれる時に毎回コメントしてくれていて時々投げ銭をもらっていた、しかも他の視聴者を鳩コメなどの問題行為で一週間BANする場面を見てきたはずである、そのため今回は口頭での警告で済ますことにした、しかしいつもコメントしてくれている視聴者でもあり投げ銭、配信のルールも理解している視聴者が勧めてくる場所に俺は少し興味を持ったいや…もってしまった。


「あ、〇〇さん指示コメよくないですよ、でもその場所自分少し気になるので教えてもらえませんか」


 俺はそう言って、コメントで噂の場所を教えてもらい、明日の配信で行くことにした。



 次の日俺はいつも通り配信をつけ視聴者とコメントで雑談をしながら歩いていった、昨日のうちに幽霊が出る場所の近くまで移動していたためそこまで時間はかからなかった。

 数分歩くと人の気配がない路地裏に来ていた、本当に幽霊が出るスポットなんてあるのかと内心思っていたがその疑念はすぐ晴れた、例の視聴者が言っていた特徴のいかにも怪しそうな地下下水道の扉が出現したのである、俺は本当にあったのかと感嘆しつつの幽霊探しのため少し苔むした鉄格子の扉を開けた。

 地下下水道に入るとまず最初に【ライト】の魔法を使いそれを懐中電灯のように使いながら探索を始めた、地下下水道内に変なところは特になくレンガ造りのトンネルを進んでいた、たまに魔獣がスポーンしそれを倒す程度しか脅威はなくほのぼのとした雰囲気で配信と雑談しながら地下下水道内を探索していた。

 入口からおよそ200mは歩いたとき俺は最初の異変に気づいた配信のコメントが遅延しているのである最初はただのネット回線不良かと思い無視していたしかし徐々にコメントの情報を見るに自分が雑談した内容が3分…4分…5分…と伸びていくのであるでも俺はこれを運営が仕掛けたものだと思い込み先に進んで行った。

 コメントの遅延が発生してから数分立った頃、ヘドロの匂いが徐々に強くなっていきながら地下下水道内の少し開けた場所に出た複数の管から汚水が流れて一本の汚水の川になっていた、俺は鼻をふさぎながらその場を見渡すと少し違和感を感じたためしっかり観察することにした。

 俺は【ライト】の魔法で開けた場所を見ていたが天上に光を当てると一瞬で違和感に気づいた、天上が赤いのであるそれは鮮血ような赤色で地下下水道に似合わない色である。


「赤色…なんで地下下水道に赤色が……」


 俺は心の声を漏らすほどに動揺したが、徐々に動揺が治まるとこれは単なるテクスチャの塗り忘れだと思った、心の中でこれは運営のミスと何度も唱えながらそうして心を落ち着かせ俺はこの先に待ち受ける何かを見つけるため足を一歩ずつ進めていった。

 俺は何かに魅入られたように足を一歩ずつ進めていき、ついには汚水の川の対岸に向かいかけたその時ふとコメント欄を見た何分遅延しているかわからないがコメントには『音声の雑音がひどいし画質が白黒ひどい』や『これ何しているの?』などコメントがいつもと比べ物にならないほど流れてきて俺は一時的に正気に戻ったが時はすでに遅いと感じていた動悸が止まらず足は無意識に一歩ずつ汚水の川に入っていき、対岸に近づくほど心臓に異変が現れ【ゲーム終了】【ゲーム終了】何度念じてもゲームが終了しない。


「誰か…助けてくれ……」


 力を振り絞って声を出しても今にも消えそうな声しか発声ができず、俺は恐怖を感じすぎていて顔に自然とか細い涙を流していた。

一歩また進む心臓に異変が強くなる……一歩また進む心臓に異変が強くなる…… 一歩また進む心臓に異変が強くなる……一歩また進む心臓に異変が強くなる……

 ふと気づくと対岸まであと数歩まで来ていた俺は達観し対岸を観察したすると1人の女性のような格好したなにかがいることに気づいた、数秒見つめると相手も気づいたのか知らないが相手がこっちに向かって歩き天使のような美声で話しかけてきた。


「もう少しですよリューズさん早くこちらに来れば楽になります」


 俺の心はもう限界だった俺に話しかけてきた女性は明らかに幽霊である、しかしよく女性の格好を見るとこの中堅プレイヤーの装備の格好をしていて中にはイベント限定装備もあった、俺はこの幽霊の装備を確認をしていたところまた幽霊は話しかけてきた。


「リューズさん手を伸ばしてください私が手伝います」


 そう幽霊がいうと俺に手を差し伸べてきた俺はそれまで力の入らなかった腕が動くようになり死を達観しこの苦しみから抜け出すために手を差し出した……………




「おーい、大丈夫ですか」


 青年男性の声がすると思い目を開けるとそこは地下下水道に入る前の人の気配がない路地裏だった、すこし混乱していたため俺を起こしてくれた男性プレイヤーに話を聞くとアバターが【状態異常:気絶状態】になって横に倒れていたらしい、しかも男性プレイヤーは俺の視聴者で異変を察知してマナー違反を承知で会いに来てくれたらしい。

 その後男性プレイヤーと一緒に近くの冒険者ギルドに移動し感謝を伝え男性プレイヤーとは解散した、冒険者ギルドに戻って一安心した俺はとりあえず状況を確認した、配信は画質や音声がおかしくなってから数秒で切れたようであったそのため幽霊やテクスチャの塗り忘れなどは視聴者には伝わってなかったようだ、配信関係を確認し終わりゲーム内のステータスを確認したところ異変があった【課金貨】が6個減っているのである、俺は三途の川を連想してとっさに怖くなりゲームを終了した。



 数日が立ったあと、俺の配信はSNSですこし炎上した地下下水道というゲーム内に存在するがグリッチなどでしか行けない場所に行ったとして、俺は前日の配信にあった視聴者のコメントを提示してグリッチではないことを証明しようとしたがあの視聴者のコメントやアカウントが削除されていた…いや最初からなかったかのような雰囲気であるしかし俺は思った投げ銭でもらったお金は消えていない…そう考え心の平穏を保とうとした真実に目をそむけながら。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ