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第17話「テンプレ外れ」

よろしくお願いします。

守里: 思ったよりも自販機が遠かったな。




飲み物を買った守里は、美月のいる所へ走っていた。




守里: 美月さん、待ちくたびれてないといいけど。




にしても美月さん、快く僕の質問に答えてくれてたけど、なんか厚い壁がある感じがする…



気のせいかな?




守里: っと、ここら辺のはずなんだけど…ん?




守里が前方を見ると…




守里: 美月さんが男に囲まれてる…




一応知り合いの可能性も…




美月: ちょっ離してください!!





いや、そういう感じじゃなさそうだな。



よし、行くか!


っとその前に…




守里は美月の方に向かいながらも、携帯で他の風紀委員に連絡をする。



するとすぐに、返信が来る。




守里: 逃げられそうにないなら、5分耐えて…か。




よっしゃ行くぞ。



そうして、守里は美月のところに行き、美月の腕を掴む男1の手を、ひねりあげた。




守里: はい、そこまでね。



男1: なんだてめぇは!!



守里: その子の相方です。



男2: はぁ?



守里: いいから、どっか行ってくれませんかね。



男3: いきなり割り込んで来て、何言ってんの君?笑



守里: まぁいいから、いいから。早くここから立ち去った方が、あなた達のためだと思うんですけど。



男2: うるっせぇな!てめぇに用はねぇんだよ!!



守里: そういうのいいですから。さっさと行ってくださいよ。



男1: ずっと舐めた口聞きやがって!!てめぇがどっか行けや!!




そう叫んで、男1は掴まれてない方の手を、守里の顔面目掛けて振るう。




守里: あっぶね。




守里はギリギリでそれに反応し、その拳を避ける。



が、その拍子に男1の腕を離してしまう。




男2: クソが!



男3: 死ね!!




男3人は、美月の前に立つ守里へ、拳を振るう。




守里: だから、早くここから消えた方が、身のためですって。



美月: (守里君…)




守里は強キャラ感を出しつつ、言葉を発するが、男達は無視して守里に殴り掛かる。



テンプレ的に、守里が、なんとかすると思いきや…




ドスッボコッ




美月: え…



男1: え…



男2: は?



男3: !!



守里: 痛っ…




守里はそのまま攻撃を受けた。




男1: ククククク、てめぇ中々やる奴かと思ってたが、ただのいきがりだったようだな。



男2: 雑魚は引っ込んでろよ笑



男3: どうなっても知らねぇからな笑




そう言って男達は、守里を殴り続ける。



3方向から繰り出される拳や蹴りを、守里は美月の前で手を広げて、ただ受け続ける。





2分後…




男1: ハアハアハア…



男2: お前、流石におかしいだろ…



男3: ここまで殴られてんのに、そのまま立ってるなんて。




守里は男達の攻撃を2分間受け続け、怪我を負いながらも、全く動じず、最初の位置から1歩も動いてなかった。




守里: はぁ…もう痛いな。勘弁してくださいよ。



美月: …(どういうこと?)



男1: お前、俺達には手を出さずに勝てるってか!!



男2: 舐められたもんだな。



守里: いや、そういうわけじゃないんですけど。



男3: まさかてめぇ、ただ我慢強いだけなんてこと言わねぇよな!



守里: うん、そういうことです。



男2: んなわけねぇだろ!



男1: こいつ、受けの姿勢も取らなければ、攻撃の意思も見せねぇ。そんなの、俺らのことを舐めてるからに決まってんじゃねぇか!!



守里: いや、だから本当に違うんですって。僕は喧嘩がからっきしなんです…



男2: はぁ?嘘言ってんじゃねぇ!!



男1: にしてはおかしいだろ。なんで俺らの攻撃をめちゃくちゃ食らってんのに、そんなんでいられるんだよ!



男3: じゃあ、お前が俺らを殴ってみろよ!!突っ立っといてやるからよ!!



守里: いいんですね…



男3: …おう(この雰囲気、もしかしてこれまでの言葉、全部ブラフか…)




男3は守里の雰囲気に少しビビりながらも守里の拳が来るのを待つ。



守里が男3に殴り掛かる。




が…




スカッ




美月: え…



男1: え…



男2: は?



男3: !!




守里は綺麗に空ぶった。




守里: ほらね。




・・・




男123: ほらね、じゃねぇよ!!!



男1: てめぇわざとだろ!!



男2: とことん舐めやがって!!



男3: それが本当なら、その耐久性の意味が分からん!!



守里: いつの間にか、そうなってたんですよね。



男3: そんなはずは…



男1: いや、そんな事あるはずねぇよ!!嘘に決まってる!!



男3: じゃあなんでコイツには俺らの攻撃が効かねぇんだよ!!



男2: 知るか!!



守里: 強いて言うなら、あなた達の攻撃が弱いからじゃないですか?



美月: (え、このタイミングで煽るの?)



男1: てめぇ絶対許さねぇ!!



男2: ぶっ殺してやる!!



男3: 覚悟しとけよ!!



守里: まぁもうタイムリミットだけど。




男達が再び守里に殴り掛かろうとしたところで…




「現行犯逮捕ーー!!!!!」



「大人しくしなさーーーい!!!」




男達の顔に拳がめり込む。




男達: ブハァ!




守里: いや〜ナイスタイミングですね。葵波さん、愛衣さん。



葵波: 笑、何がナイスタイミングだよ。守里、ボロボロじゃねぇか。



愛衣: ったく去年と変わんないね。



守里: そうですね。



葵波: で、どういう経緯なの?



守里: えっとそれはですね…



美月: あ、私が説明します。




そう言って美月は話を始めた。




愛衣: なるほどね、ならこいつらが一方的に悪いわけだ。



葵波: こいつらクズだな。美月ちゃん大丈夫だった?



美月: はい!守里君が助けてくれたので。



愛衣: おい、守里、カッコいいことしやがって笑



葵波: まぁ美月が、なんかされる前に、こいつらを止めるところまでは良かったが、その後だよな笑



愛衣: 殴られ続けるって笑、もっとなんかしろよ笑



守里: いや〜葵波さんも愛衣さんも知ってるでしょ笑、僕は喧嘩が全くできないんですって。



葵波: それは分かってるけど、もし私達がもっと遅れてたらどうするつもりだったんだ?



守里: そりゃ葵波さん達が到着するまで、受け続けるだけですけど。



愛衣: 笑



守里: でも、葵波さん達が、言った時間内に来ないってことはないでしょ?



葵波: そりゃあな。



愛衣: まぁ一件落着したし、見回り再開したら笑。



葵波: 私達はこいつらを警察署の近くに届けた後で学校に戻るから…笑



守里: なんですか?



愛衣: そのボロボロの状態で見回り頑張って笑



葵波: 見る人全員がびっくりするな笑



美月: 流石に先に手当をした方が…



守里: 大丈夫だよ。動けるし、なんの問題もないから。



葵波: そうそう、守里は去年からそうなんだよ。



愛衣: ヤンキーに絡まれても、ただ殴られ続けて怪我するだけで、なんもしないの。



葵波: で、私達が駆けつけて、成敗すると、スタスタと普通に帰っていくんだから笑



愛衣: 最初は驚いたけど、流石にもう慣れたよね笑



美月: は、はぁ…そうなんですね。



守里: っていうことで、美月さん。見回り再開しよ。こんな見た目の奴と一緒に歩くのは、嫌かもしれないけど、あとちょっとだから、勘弁してくれないかな。



美月: それはいいんだけど…



守里: なら、葵波さん、愛衣さん、また学校で!



葵波: おう!



愛衣: またな!




美月は困惑しながらも、守里の後について行く。



そうして、守里と美月は見回りを再開し、変なものを見るような視線を受けながらも、見回りを終え、学校に帰った。





風紀委員室



ガラガラ




守里 美月: 失礼します。



若月: おう!戻ったか。って聞いてた通り、酷いな笑



守里: あいつら諦めずにずっと、殴って来るんですもん笑



若月: 笑、それは災難だったな。で、それ以外に問題はなかったか?



守里: はい、異常なしでした。



若月: 美月はどうだった?



美月: 私から見ても、なんの問題もなかったと思います。守里君がボロボロの状態で、歩き回ってたこと以外は…



若月: そうか、そうか笑、美月も大変だったろ笑



美月: いえ…



若月: こいつは、こういうやつだから、まぁ早めに慣れることをオススメするよ笑



美月: 分かりました…



若月: よし、じゃあ解散ね。あ、守里は帰る前に保健室で手当てしてもらいなよ。



守里: 了解です。ところで、僕をボコボコにしてくれた奴らはどうなったんですか?



若月: それはな…



葵波: 私達がちゃんと交番の近くに放ってきたよ!!



愛衣: いつも通りね!



若月: らしいよ。



守里: 交番の警察さん達も大変ですね。



若月: まぁ毎度のことだから…



守里: ですね。



美月: えっと、どういうことですか?



若月: あぁ、風紀委員が捕まえた奴らは、全員交番の近くに放っておくようにしてるんだよ。



美月: でも普通、警察に説明とかしないとなんじゃ…



葵波: それが面倒臭いから、近くに放置するようにしてるんだ。



愛衣: 警察もここの風紀委員がやってるってことは分かってるからね、勝手に処理してくれるんだよ。



美月: はぁ…



守里: 葵波さん達が風紀委員に入ってからは、その数がめちゃくちゃ増えたでしょうね。



葵波: でも、そのおかげでここら辺の平和は守られてるんだから。



美月: そ、そうなんですね。(風紀委員スゴすぎ…)



守里: よし、僕は保健室に行ってきますね!



若月: おう、しっかり手当てしてもらえよ。



葵波: じゃあね。



愛衣: またな。



そう言って守里は風紀委員室を後にした。





to be continued



ありがとうございました。

まだまだ続きます。

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