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第107話「眠り姫の担当は大変」

よろしくお願いします。

防衛団本部




景信: とうとうか…



かおり: 美月の話したいことってなんだったの?




美月との電話を終えた景信は、椅子に座り、天井を見上げた。




景信: 守里の記憶が一部戻ったらしい。



かおり: え?それって…



景信: あぁ。俺達の予想通りだ。



かおり: つまり…



景信: っとその前に…




景信は携帯で電話をかける。




景信: あ、もしもし日村さん?携帯会社の履歴を消して欲しいんだけど…そうそう、念の為ね…じゃ、よろしく…はーい。



かおり: これでOKね。



景信: おう。アンチから辿られることはないだろう。



かおり: うん。それで…



景信: 守里の記憶の封印が解かれ始めてる。



かおり: 恵さんと、まいまいちゃんの…



景信: 森田の報告にもあった通り、守里は自分で使ったみたいだから。



かおり: 自分で繰り返し使用することで、記憶の封印が解けるってことか…



景信: それで確定だろう。



かおり: 守里君は、自分の力については知らないんだよね?



景信: あぁ。教えてない。でも、そろそろ教えてやらないとだな。



かおり: お互いに都合が良さげなのは、夏休みの中盤か。



景信: ま、そうなる。



かおり: 笑、さ、仕事に戻らないと。



景信: だな。そろそろ、アイツ来るし。



かおり: それなら。ちょうど…




ガチャ




??: 失礼します。



景信: おっす〜こうちゃん。



??: はぁ…団長、こうちゃんって呼ばないで下さいよ。良い歳なんですから。



景信: 分かってるって笑。作戦部統括の"河野智貴(こうの ともき)"!!



河野: なら、そう呼んで下さい。



かおり: 早速、会議始めましょう!こうちゃん!!



河野: 奥様まで…



かおり: あ〜今、こうちゃん、奥様って呼んだ〜そう呼ばないでって言ったのに〜



景信: だよな笑。こうちゃんがそう呼ぶなら、俺達もこうちゃんって呼ぶよな笑



河野: …失礼しました。情報部統括。



かおり: う〜ん、固いな〜かおりさんって呼んでも良いのよ笑



河野: さすがにそれは…



かおり: 別に良いじゃない!



河野: しかし…



景信: 勘弁してやれ、かおり。間をとって、白城さんで良いでしょ。



かおり: 笑、ごめんね。こうちゃん。



河野: …構いませんよ。白城さん。



景信: お、観念したな笑、こうちゃん呼び。



河野: 話が進みませんから。



かおり: よ〜し、じゃあ会議を始めよう!!



景信: おう。



河野: では、先に伊衛能の外の話からしましょう。



景信: 頼む。



河野: 現在、伊衛能へのアンチ構成員の流入を防ぐために、伊衛能の外のアンチの拠点を捜索し、発見次第、その拠点を潰して回っています。



景信: あぁ。日村からの報告で聞いてる。1つデカい拠点を潰せたんだろ。



河野: はい。上位構成員がいる拠点で、中位と下位は捕獲できたものの、上位は取り逃してしまいました。



かおり: 攻めに向かわせた団員が少なかったから、仕方なかったね。



景信: もう少し、情報収集を強化しないと…その時も、もっと詳しい情報があれば、敵の規模に合わせた行動ができただろうからな。



かおり: そこは、私に任せといて。下の子が育ってきて、上の子を動かせるようになったから。



河野: よろしくお願いします。



景信: この前捕獲した上位構成員からの情報で、判明した関西方面の拠点はどうなってる?



河野: そちらの方も調査を進めています。



かおり: うちで1番優秀な子を向かわせてるわ。



景信: 情報は…



河野: まだ、上がってきてないです。



かおり: アンチの下位は見るんだけど、拠点までは追えてないらしい。



景信: そこの拠点も大きそうだ。



河野: おそらく幹部級がいると思われます。



景信: やっぱりそうだよな。



かおり: 報告がないと確定はしないけど、実際にいた場合には、どれだけの戦力を当てれば良いのかしら。



景信: …まず、1級じゃないと太刀打ちできないだろう。



河野: この前の拠点襲撃時にいた上位は、自分で戦闘専門だと言っていたらしく、ソイツが、うちの戦闘部の1級と同程度だったと、現場にいた団員が言っています。



景信: 森田レベルということか…



かおり: なら、幹部級は…



景信: それ以上の実力者じゃないと、勝てないな。



河野: 森田以上となると…



景信: 少ない。だったら、幹部級との一騎打ちは避けるべきだ。



河野: ですね。それを前提において、作戦を立てていくことにしましょう。



かおり: はい。



河野: それでは、伊衛能の話に移りましょう。



景信: おう。




その後も、景信達の会議は続いた。



◇◇◇◇◇



翌日



教室




守里: やっぱり、もう始めないとマズイよな。



飛香: うん。私も一応、昨日の夜に連絡しといたんだけど…



守里: 無視されたんでしょ笑、その顔は。



飛香: そう。その後も返信なし。それに、朝から全く、私と顔を合わせようとしない。



守里: それで、日向子は飛香に怯えてたのか笑



飛香: 無理矢理やるしかない…



守里: 飛香もスイッチ入ったね笑。よし、僕も祐希と話しとこ。



飛香: あの子、今寝てるよ。



守里: ほんとだ、どうしよう…



飛香: 耳元で囁き続けてみたら?笑



守里: え?



飛香: 多分、起きるだろうから笑



守里: まぁ、やってみるよ。




守里は祐希の席に向かう。




祐希: zzzzzz




ほんと、よく寝てんな…




守里: おーい、祐希、起きて…




耳元で囁く。




祐希: う、う〜ん…zzzzz



守里: 祐希、起きて〜



祐希: まだ焼肉食べたい…zzzz




どんな夢見てんだ笑




守里: ほら、もう時間だから…お店出ないと…



祐希: でも…食べたい…zzz



守里: あ、こんなところに最高級のお肉が…



祐希: なに〜食べる〜zz



守里: 祐希寝てるからな…僕一人で…



祐希: 起きる…起きるから…z



守里: いただきまーす…



祐希: 祐希も!!!



守里: よし、起きたね。



祐希: 守里!!最高級のお肉は!!



守里: そんなのないよ。



祐希: え?嘘ついたな〜!!



守里: ごめんって笑。祐希に用があって。



祐希: …いつか、最高級のお肉、もらうから。



守里: 分かった、分かった笑



祐希: それで、用ってなんなの?



守里: 再来週にさ、期末あるじゃん。



祐希: …え?なんて?



守里: 期末があるじゃん!再来週に。



祐希: うん?祐希、全然聞こえない。



守里: だから、期末があるでしょって。



祐希: だから、聞こえないって。



守里: もう、これから一生助けないよ。



祐希: 申し訳ございません…お助け下さい。



守里: はいはい笑。それで、再来週に期末があるから、今日ぐらいから勉強始めようと思うんだけど。



祐希: 今回の祐希担当は、守里なの?



守里: うん。じゃんけんで負けた。



祐希: 負けた方が祐希なのは、なんでよ!



守里: それは、春時に聞いて笑



祐希: よっしゃ、今から聞いて来る!



守里: ストップ。先に僕の話を聞いて。



祐希: 分かった!



守里: それで、今日は、僕のバイト先のカフェで勉強しよう。



祐希: やった!!



守里: お金はある?



祐希: あるある!



守里: なら、良かった。




奈々未さんから、色々言われる可能性があるから…




祐希: じゃあ、これから守里がバイトの日は、そこのカフェにいて良いんだね!



守里: うん。僕がバイトの日はそうして、風紀委員の仕事の時は、ごめんだけど、面倒見れないからお休み。



祐希: はーい!



守里: 週末は、予定が合えば、一緒に勉強したいんだけど…



祐希: 後でメールで送っとく!



守里: 笑、OK。じゃあ、そういうことでよろしくね。



祐希: うん!!…zzzzz



守里: いや、春時に聞きに行かないんかい…




祐希はすぐに寝てしまった。



◇◇◇◇



放課後




守里: 祐希、起きて。勉強するぞ。



祐希: …は〜い…




終礼が終わった後すぐに寝た祐希を、守里は起こす。




祐希: まだ、眠いよ〜



守里: もう…祐希はどのぐらい寝れば、眠くなくなるんだ。



祐希: どうだろ…分かんない…



守里: 確か、最長睡眠時間は、中3の夏休みでの40時間だったよね?



祐希: そうだよ、未だに塗り替えられてない記録。




祐希は誇らしげに体を起こし、ドヤ顔をする。




守里: はぁ…誇ることじゃない。



祐希: よ〜し、守里のバイト先に行くんでしょ?



守里: うん。祐希は勉強をしにね。



祐希: 分かってるって!



守里: ほら、行くよ。



祐希: はーい!




祐希はカバンを持って、守里の真後ろへ。




守里: なんで後ろに…



祐希: 守里なら分かってるでしょ。



守里: …いや、分からない。



祐希: 笑、分かってるくせに。トー



守里: 嫌だって!




守里の背中に飛びつこうとした祐希を、守里は避ける。




祐希: まだまだ、祐希は諦めない!



守里: だから、無理だって。自分の足で歩いてよ!




祐希は何度もチャレンジする。




祐希: 諦めたら、そこで試合終了だから…



守里: いや、それ意味分かって使ってる?



祐希: 全然!この前お姉ちゃんが言ってたから、使ってみただけ!



守里: やっぱりか!



祐希: オリャ!



守里: 捕まってたまるか!




祐希は守里におんぶしてもらおうとし、守里は祐希を避けつつ、カフェに向かうのだった。





to be continued






ありがとうございました。

まだまだ続きます。

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