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第101話「有名な生徒達」

よろしくお願いします。

25時



森田: じゃあ、車で送りますね。



守里: 森田さん、ありがとうございます。



梅澤: ありがとうございます。




森田に連れられ病院に来た守里と梅澤は、色々な検査と手当を受け終わり、それぞれの家へと帰ろうとしていた。



バタン




守里: はぁ…




車に乗った途端、ため息をつく守里。




梅澤: どうした?



守里: いや、どう家族に説明しようか、って悩んでて…



梅澤: 美月に?



守里: うん。家を抜け出す算段は考えてたけど、家に帰る時のことを考えるのを忘れてた。



森田: そういうのは、正直に話すしかないですよ。



守里: ですよね。こんな格好だから誤魔化しきれないだろうし…



梅澤: まぁ頑張れ。



守里: 香蓮の方は大丈夫なの?



梅澤: 私?私は一人暮らしだから、問題ない。



守里: あ、そうなんだ。



梅澤: それに、もう両親はいないし。



守里: え?



梅澤: 施設育ちなんだ。



守里: …ごめん。



梅澤: 笑、別に構わねぇよ。気にもしてないから。



守里: 一人暮らしって大変?



梅澤: うーん…まぁ大変ではあるけど…長いこと1人だから、もう慣れた。



守里: そっか…



梅澤: そんなこと言ってるけど、守里も美月と家族になる前は、一人暮らしだったんだろ?



守里: うん。



梅澤: じゃあ、逆にさ。一人暮らしだったのが、いきなり家族で暮らすことになるのは、大変?



守里: うちの場合は、全員が女性だったから、初めは大変だったよ。色々と。



梅澤: へぇ、そんなもんか…ちなみに、守里のお姉さんが、あの白城結真さんって本当か?



守里: ?本当だよ。



梅澤: やっぱ、そうなのか!



守里: なに?急にテンション上がって。



梅澤: い、いや…



守里: もしかして、香蓮も結真姉さんのファンだったりする?笑



梅澤: …あぁ///



守里: え?マジ?冗談のつもりで言ったんだけど…



梅澤: おいおい!白城結真さんは凄い人なんだぞ!!



守里: そ、そうなのか…



梅澤: 家族なのに、そんなことも知らないなんて!



守里: 結真姉さんって有名なの?能高の元生徒会長ってことは、知ってるけど。



梅澤: 白城結真さんはな、御三家と呼ばれる方々の1人で〜〜〜




その後、梅澤によるマシンガントークが展開された。




守里: わ、分かった、ありがとう。教えてくれて。




香蓮は熱狂的なファンだな…



倉田さんと、どっちが…


いや、それを考えるのはよしとこう。




梅澤: ハァハァ…分かったなら、いい…




めちゃくちゃ息切れてる笑




森田: 私も白城結真さんは知ってましたよ。坊ちゃんが御家族になる前から。



守里: え?そうなんですか?



森田: はい。坊ちゃんが学校に通ってるのに、私達はその付近で護衛ができませんので、ここら辺の学校の情報は集めていたんです。



守里: へぇ。それで、結真姉さんを。



森田: 確かに、そこのお嬢さんが言う通り、白城結真さんは有名ですよ。御三家の名前で。



守里: 御三家…ということは、結真姉さんの他に2人いるんですか?



森田: 白城結真さんが生徒会長の時の、副会長と風紀委員長です。



守里: っ!!!!ま、まさか…あとの2人って…



森田: 橘奈々未さんと、羽村小百合さんです。



守里: …奈々未さん…



梅澤: 橘奈々未さんも、守里は知ってるのか?



守里: うん…残念ながら…ってか、香蓮は1回会ってるでしょ。



梅澤: へ?



守里: 奈々未さん、香蓮のこと知ってたし。



梅澤: え、え〜?!!だ、誰?



守里: あれ?香蓮は奈々未さんの顔を知らないの?



梅澤: うん。見たことがあるのは、白城結真さんだけ。遠目からチラッとだけど。



守里: あ、そうなんだ…



梅澤: で、誰なの?!!



守里: この前、僕のバイト先のカフェに行ったでしょ?



梅澤: うん。



守里: あそこに、怖そうな女性店員いたじゃん、あの人。



梅澤: そ、そうだったのか…




梅澤はカフェに行った時の記憶を、隅々まで思い出し始める。




守里: ちなみに、森田さんが能高で知ってる人って、誰がいるんですか?



森田: 坊ちゃんの親しいお友達以外で知ってるのは、今の生徒会長、副会長、風紀委員長である「七月櫻」や、風紀委員の「双鬼」とかぐらいです。



守里: 七月櫻…七星さんに若月さん、櫻宮さんか…あと、双鬼というのは?



梅澤: それは、葵波さんと愛衣さんだよ。




奈々未との記憶を、じっくりと堪能し終えた梅澤が答える。




守里: あの2人ってそう呼ばれてるんだ。



森田: そういえば、双鬼が白仮面の1人を倒したみたいですよ。あと若月桐子さんも。



守里: へぇ、さすが。



梅澤: あの3人は本当に強いからな。



守里: 香蓮よりも?



梅澤: そりゃあそうだよ。私はあの人達に負けて、風紀委員にいるんだから。まぁ今となっては、それが良かったって思えるけど。



守里: 笑、そっか。




と、話していると…




森田: そろそろ、お嬢さんのご自宅に着きますよ。



梅澤: ありがとうございます。



森田: いえ。それで、1つお願いが…



梅澤: 防衛団のことは誰にも話さないように、ですよね。



森田: え、はい。



梅澤: 分かっています。絶対に誰にも話しませんから。



森田: …お願いします。



守里: 森田さん、香蓮なら大丈夫ですよ。



森田: そうですか、坊ちゃんが言うなら。




車が止まる。




梅澤: 本当にありがとうございました。



森田: お気をつけて。



梅澤: 守里も色々とありがと。



守里: うん。こっちこそ。また学校で。



梅澤: おう!じゃあな。



守里: じゃあね。




そうして、梅澤は家に帰って行った。




森田: さ、坊ちゃんも帰りますか。



守里: はい。お願いします。



◇◇◇



守里の家の前




守里: 今日はありがとうございました。



森田: いえいえ、こちらこそです。坊ちゃんのおかげで、上位をうちで捕まえることができたんですから。



守里: 香蓮の力があってこそです。



森田: 笑、そうですか。アイツからたんまり情報を貰いますよ。



守里: 頑張って下さい笑



森田: はい笑………坊ちゃん。




森田の雰囲気が変わる。




守里: なんです?



森田: 自分で使用できたんですか?



守里: え、何を?



森田: 根川雄斗を倒したあの力を使えたんですか?自分の意思で。




あぁ、あの力か…




守里: はい。使えました。



森田: そうですか…



守里: 森田さんは、アレがなんなのか知ってるんですか?



森田: いえ、私も詳しくは…



守里: 少しでも良いので、教えて下さい。



森田: すみません。教えることはできません。



守里: …



森田: 知りたいのなら、お父上にご自分で聞いて下さい。



守里: やっぱり、父さんは知ってるんですね。



森田: はい。



守里: 分かりました。では、また。



森田: お疲れ様でした。




バタン



守里が車を出る。




森田: 坊ちゃんがとうとう…団長に連絡しないと…




守里を見送った森田は、携帯を取り出し、電話をかけ始めるのだった。





守里: さて、どうやって帰ろうか。




玄関の前で立ち止まり、考える。




守里: 部屋の窓は開いてるから、壁を登って入るのも良いんだけど…音がうるさいよな。




ガチャ




守里: え…



奈々未: おかえり、守里君。



守里: 奈々未さん?



奈々未: 早く入りなさい。バレるわよ。



守里: は、はい。




ガチャ




守里: なんで帰ってくるのが分かったんですか?



奈々未: 勘。



守里: なるほど…




奈々未さんならありうる。




奈々未: 感謝してよ笑



守里: はい、ありがとうございます。



奈々未: 笑、にしてもボロボロね。



守里: でも、ちゃんと解決できました。



奈々未: そう。それなら良かった。



守里: 奈々未さんのアドバイスのおかげです。



奈々未: じゃあ、今度お礼よろしく。



守里: え?



奈々未: おやすみ。



守里: お、おやすみなさい。




奈々未は結真の部屋へと向かう。




守里: 奈々未さんへのお礼とか…しばらく考えないとダメだな。




そして、守里もこっそりと自分の部屋へ向かった。



◇◇◇◇◇



翌朝



ガチャ




桜: おはよう…



結真: おはよう、桜。



桜: うん…



奈々未: 笑、まだ眠たそうね。おはよう。



桜: あ、奈々未さん…そっか、昨日泊まっていったんでしたね…ふぁ〜あ…



結真: 毎朝こんな感じよ笑



奈々未: へぇ。というか、桜が一番早いんだ。



結真: うん。桜、守里、美月、蓮花の順かな。



奈々未: 美月と蓮花が遅いのは分かってた笑



結真: 笑、桜、顔洗ってきなさい。



桜: うん…




洗面台の方に、とぼとぼと歩いて行く桜。




奈々未: それで、結真が毎朝、朝ご飯を作っていると。



結真: まぁね。



奈々未: 大変じゃない?



結真: 確かに大変ではあるけど、家族の中じゃ、私が一番時間があるし、料理も楽しいから。



奈々未: そっか。たまには守里君にも料理させてね笑



結真: 笑、私が忙しい時にはやってもらってるよ。なんなら私よりも上手だし。



奈々未: 私と店長で鍛えたから笑。それに、バイト始める前から料理上手だったし。



結真: そうなんだ。ま、守里は一人暮らし歴が長いから。



奈々未: それは聞いてたけど、どのぐらい前からだったの?



結真: 多分、守里が中学2年生の時からかな。



奈々未: ふ〜ん。



結真: よし、朝ご飯できた!



奈々未: おっ!待ってました!!



結真: 笑、じゃあ先に食べようか。



奈々未: やった笑



桜: お姉ちゃん、できたの?



結真: うん。桜も一緒に食べよ。



桜: 分かった。




3人は会話を弾ませながら、朝食を食べ始めた。





to be continued

ありがとうございました。

まだまだ続きます。

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