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第100話「白仮面捕獲作戦Final Last」

よろしくお願いします。

ギフトモール地下駐車場



東側




白仮面β: クソッ…なんなんだよ、お前…



若月: あ?




東側の戦場では、白仮面βがボロボロになって、地面に膝をついていた。




白仮面β: この俺が…こんな…



若月: ったく、憂さ晴らしになるかと思ってれば、全然大したことがない。



白仮面β: チッ…



若月: 鍛え方が足りん。



白仮面β: うるせぇ!!!!!




白仮面βが若月に向かって跳び、足を突き出す。




若月: だから、お前はバカかって。




その足を若月は簡単にいなす。




白仮面β: クッ



若月: 一直線に来てどうする。



ドンッ




若月のカウンターの蹴り上げが、白仮面βの腹に決まる。




白仮面β: グハッ



若月: 勢いだけだな。私が全力を出す必要、なかったんじゃないか?



白仮面β: 女の癖に…



若月: …



ドスッ!!!!




若月の横蹴りが白仮面βの胸に入り、白仮面βが吹き飛ばされる。




若月: 女の癖に、ってなんだよ。女は喧嘩が強いとおかしいのか?喧嘩が強かったらダメなのか?



白仮面β: …



若月: 答えろ。



ドンッ




若月は倒れる白仮面βに、足を振り下ろす。




白仮面β: グッ…知らねぇよ。



若月: 喧嘩の強い弱いに性別は関係ない…ただ、お前が倒れ、私がこうやって足を乗せてる事実の上で、私の方がお前よりも強いってだけだ。



白仮面β: …




白仮面βが若月を睨みつける。




若月: そんな睨みつけても何も変わらない。体を動かさないと。




そう言って、若月は白仮面βを足で転がす。




若月: ほら、動いてみろ。



白仮面β: …お前を倒して、地面に頭を擦り付けさせてやる…




白仮面βが立ち上がり、構える。




若月: まだ目が死んでなくて嬉しいよ。私の憂さ晴らしに、まだまだ付き合ってくれ。



白仮面β: オラ!!




白仮面βが高速の蹴りを、若月に撃ち込むが…




若月: 良いスピードだ。




簡単にその蹴りを避ける。




白仮面β: クソがーーー!!!!



ビュンビュン




回し蹴り、後ろ回し蹴り、飛び回し蹴り、後ろ回し踵落とし、前蹴りと蹴り技を連続で放つが…




若月: その蹴り技は敵ながら見事。




難なく全て避ける。




若月: だが、なんだろう…軽いな。



ドスンッ!!!




蹴り技の途切れ目で、若月の横蹴りが白仮面βの腹に入る。




白仮面β: ガハッ




そして、白仮面βの体はくの字となりつつ、吹き飛ぶ。




若月: ちなみにだが、お前が強くあろうとする理由はなんだ?




地面に倒れる白仮面βに、遠くから問いかける。




白仮面β: …グッ…理由なんかねぇよ…



若月: 理由がない…成り行きということか…



白仮面β: だったらなんだ!!理由がないといけねぇのかよ!!!




限界の体から力を振り絞って、白仮面βは叫ぶ。




若月: いや、さっき私が言った性別と同じように、理由の有無は強さに関係ないかもしれない。



白仮面β: …



若月: ただ…今の感じだと、関係あるのかもな笑



白仮面β: あ?…



若月: 私はな、危なっかしい相棒を守るために、強くあろうとしているんだ。



白仮面β: …だからなんだよ…



若月: 少なくとも、お前と私の違いは、この強くあろうとする理由の有無だ。そして現状、私の方がお前より圧倒的に強い。



白仮面β: …



若月: お前も、その理由を見つければ、もっと強くなれるんじゃないか?



白仮面β: うるせぇ…センコーみたいに言ってんじゃねぇよ…



若月: そうか笑




倒れたままの白仮面βに近づく。




若月: ま、刑務所でゆっくりと考えるんだな。



ドスン




若月が白仮面βの腹に拳を振り下ろす。




白仮面β: グハッ…



若月: さて…警察の皆さん。コイツをよろしくお願いします。



警察2: は、はい。



警察4: よし、手錠かけるぞ。



警察9: お、おう。




一部始終を見ていた警察達が、慌てて白仮面βの所に向かう。




葵波: あれ?もう終わった?



愛衣: アイツ伸びてんじゃん。



若月: そっちも無事終わったんだな。



愛衣: もちろん。



葵波: 楽勝よ笑



若月: そうか笑、東側は見た感じ終わったみたいだから…



愛衣: 南側も適当に倒しながら来たから、ほとんど残ってないよ。



若月: なら、あとは北と西側か。



葵波: よし!行こう!!



愛衣: うん!!



若月: 笑、元気が良いな。




そうして3人は残る戦場に向かった。






ギフトモール内




上位: もう動けねぇのか…なら通らせてもらう。




そう言って、上位は1歩踏み出す。




梅澤: (クソッ…動けねぇ…もう、どうしようもないのか…)



守里: …



上位: あ?まだやるのか?




守里が立ち上がる。




梅澤: (っ!!!守里…)



守里: 俺が止める。



上位: っ!!!



梅澤: っ!!




守里がそう言った瞬間に、ものすごいオーラが、体から放たれる。




上位: (コイツ…なんていうプレッシャーだ…)



梅澤: (守里…?)



上位: …そうかよ!!!




再び上位が守里に突っ込み、拳を放つ。




守里: 甘めぇよ。



パシッ



ドスン!!!



上位: グハッ!!!




上位の拳を受け止めた守里が、カウンターを決める。




守里: 吹っ飛べ!!!




そして、硬直した上位の顔面を守里が殴り飛ばす。




上位: チッ…お前、ほんとに今さっきまでの奴かよ。全然別人じゃねぇか。



守里: 俺は俺だ。



梅澤: (あれは…守里なのか?…)



上位: そうか…まぁなんにせよ、俺はお前を倒す。



守里: 絶対に通さねぇ。



上位: オラッ!!




上位が瞬時に接近し、前蹴りの態勢に入る。




守里: フンッ




繰り出された蹴りを守里は下に弾き落とす。




上位: …




すぐさま上位は、少し下がった守里の頭目掛けて拳を振るう。




ビュン




それを守里は体を反らして避け、やり返しとばかりに、守里も上位の顔面目掛けて、拳を突き出す。




上位: …



バシッ




その拳を上位は払い、半歩分後ろに下がるが…




守里: …



上位: っ!!!




守里はそれを見るや、体を捻って手を地面につき、その回転の勢いで、後ろ回し蹴りを放つ。



守里がいきなり視界から消えたことに動揺した上位は、急に視界の下方から現れた足に反応できず、顎に踵をモロに食らってしまう。




上位: ブヘッ



守里: これで決める!!



上位: やられてたまるか!!!




上位は、持ってかれそうになった意識を気合で留める。



上位: オリャーーー!!!!!!



守里: ハァ!!!



バコン!!!




守里に向かって伸びてきた上位の拳を、守里はギリギリで避けつつ、上位の顔面に拳をぶつける。




守里: 俺の大切なもんに手を出すんじゃねぇ!!!



ブンッ!!



ドスン!!!




守里はその拳を振り切り、上位は地面に叩きつけられる。



そして上位は、地面に背中を着け、動かなくなった。




守里: ハァハァ…さすがにキツい…



梅澤: 終わったのか…



守里: っ!!香蓮!!大丈夫なのか?!



梅澤: 笑、あぁ。なんとかな。



守里: 良かった…



梅澤: ってか、お前、守里で合ってる?



守里: もちろん。俺は森崎守里だよ。



梅澤: ふーん…一人称が僕から俺に変わってるし、ソイツにも自分から攻撃したみたいだけど。



守里: まぁ色々あんだ。



梅澤: はぁ…そんなにできるんなら、初めからやれっての笑



守里: すまん…



梅澤: 笑、いいよ。なにか事情があったんだろ。それに私も良い経験ができたし。



守里: 次は、こうならないよう頑張るから。



梅澤: 次って笑、こういうのが起こらないようにするのが、風紀委員の役目なんじゃないか?笑



守里: 確かに笑。じゃあこうなる前に止められるよう、努力するよ。



梅澤: だったら、私も同じだ。こんな不甲斐ない姿にならないよう、若月さん達に稽古つけてもらお。



守里: そうか。あの3人の扱きはキツイだろうけど、頑張れ笑



梅澤: あぁ。お前に負けないようにな笑



守里: おう…あ、すぐに病院に連れて行くから。



梅澤: なっ、私だけ…



守里: 良いから、結構ダメージ入ってるんだろ。無理すんな。




そう言って守里は、ポケットからインカムを取り出す。




守里: 森田さん?



森田: 坊ちゃん?!!!今まで何してたんですか?!



守里: すまん、モールに入ったら、すぐに例の上位アンチと交戦したから、連絡する余裕が無かった。



森田: (敬語じゃない…ということは…)そうですか…



守里: 急で悪いが、こっちに車を回してくれ、今すぐに病院に運んで欲しい奴がいる。



森田: 了解しました。地下駐車場の方もあらかた終わったみたいなので、私が行きます。



守里: 分かった。




インカムを切る。




梅澤: 誰?



守里: 香蓮も知ってる防衛団の人だよ。



梅澤: っ!!!



守里: 少し話すか?今から迎えに来るが。



梅澤: いや、良い。



守里: そうか。



梅澤: こんな状態じゃダメだ。もっと…





カチ





ここで、守里の意識が一瞬途切れる。




梅澤: …守里?



守里: はっ…どうしたの?香蓮。



梅澤: いや、急に黙り込んだから。



守里: 大丈夫だよ。



梅澤: そう…



守里: もうちょっとで迎えが来るはずだから。



梅澤: (雰囲気が変わった…というか元の守里に戻った?)



森田: 坊ちゃん!!



守里: あ、森田さん。



森田: ご無事…ではなさそうですね笑



守里: なんとか倒すことは出来ましたけど。



森田: コイツが例の…




森田は地面に倒れている上位を見る。




森田: さすが坊ちゃんです。



守里: いや、僕1人の力じゃないですよ。



森田: そうですか。それで、この子が?



守里: はい。よろしくお願いします。



森田: 分かりました。ですが、坊ちゃんも一緒にですよ。



守里: え?また病院ですか…



森田: 無茶したんですから、当たり前です。



守里: 駐車場の方は?



森田: ついさっき、矢口の方から、完全に終息したという報告を受けました。



梅澤: ホッ…



守里: そ、そうですか…



森田: さっ、行きますよ。そちらのお嬢さんも。



梅澤: は、はい。



守里: …分かりました。




守里と梅澤は車に乗り、森田と共に伊衛能病院へと向かった。



こうして、守里達と白仮面達との争いが終わった。





to be continued


ありがとうございました。

まだまだ続きます。

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