===第二話 逃げるが勝ち===
暗い森の中、互いに睨みを効かせる両者…一瞬の静寂の後、俺から動いた。
まさき「(勝負の正解ルートが分からないなら!)・・・チルノ、勝負だ!」
と言うが早いか、俺は後ろを向くと全力で逃げた。
まだ弾幕のやり方について分かっていないのに、手加減の手の字も分からないチルノと正面からなんて戦えない。
それと氷漬けだけはご勘弁!
チルノ「あ、鬼ごっこか!?待てー!」
良かった、どうやらチルノも追いかけっこだと思ってくれたらしい。
今の自分にはこの状況を打破する術がない。
だが相手がチルノであればやりようはある!
数秒後、振り返るとチルノの後方を指さし。
まさき「あっ!あれはなんだ!?」
チルノ「え!なになに!?」
思惑通りチルノは疑いもせず振り返った。
すかさず木の陰に飛び込み息を潜めて隠れる!
チルノ「んー?何もないぞ…って、あれ、アイツ消えたぞ!?どこ行ったー!」
俺を見失ったチルノは、そのまま森の奥へと飛んで行ってしまった。
まさき「これでしばらくは大丈夫だろう…それにしても、ここは本当に幻想郷なのだな。」
ある程度の知識はあるが、どこまで通用するか少し不安だ
???「もー、チルノちゃんったらまた見失っている…追いかけっこの度にこうだもん。おにいさんはここに居るのにね。」
まさき「(い、いつの間に!?)」
すっかり気を抜いていた俺の近くから知らない声が聞こえてきた。
???「あ、驚かせちゃいましたか?ごめんなさい、私チルノちゃんのお友達の大妖精って言います。」
警戒させたと思ったのだろう、落ち着いた声色で自己紹介をしたのはチルノの保護者役として有名な大妖精だった。
大妖精「安心してください。チルノちゃんに告げ口しようとか考えていませんから、心配しなくても大丈夫ですよ。」
妖精たちの良心とも言える大ちゃんに見つかったのは幸いだった、これが他の妖怪だったらと思うと冷や汗が止まらない。
まさき「そ、そうか、それならよか、」
大妖精「チルノちゃんを傷つけた訳じゃないですからね。」
前言撤回、大妖精でも冷や汗が止まらないや!
チルノに攻撃をしようと思わなかった自分グッジョブ…!
その後大妖精はチルノを追いかけて森の中へ消えてしまった。
せっかくなら何か話を聞ければよかったが、過ぎたことは仕方ない。
暗い森の中を見渡しても当然、建物などは見当たらない。
まずは人を探して歩いてみよう。
そうして歩き始めること30分…
まさき「どうなっているんだ…?」
なんとなく…同じ場所を歩いている、ような気がする。
お久しぶりです。
十カ月振りの投稿!遅くなりました!
踏ん張ってガリガリ書いています!
編集するところに色々変更、変換を頑張っています!
時間をかけながらカキカキしていますので、期待しながら待ってくれると嬉しいです!