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第29話 〜無職の仲間〜

「お前は誰だ?」


バーリーの言葉に謎の人物は頭を掻きながら喋る。


「俺っちキュロス教国、Aランク信者のリシ・テーテル。ちなみにあいつらの部隊のリーダーだよ〜」


キュロス教国の国民は全てキュロスの信者だ。そのせいか冒険者という概念はなく、信者のランク=その者の強さなのだ。Aランク信者は冒険者ランクでいうSランク。

550レベル以上の強さなのは確実だ。


この世界のレベルは500を上回るとレベルが上がりにくくなるが500レベルから1レベルあがるだけでステータスは今まで以上に成長する。そのため500レベル以上の者達が戦ったら、1レベルが高いだけで戦況は一転するのだ。


バーリー、ダイルのレベルは511、501だ。どちらも聖騎士団、副団長並のレベルだ。だが相手は550レベル以上、しかも相手は炎系の魔法を使う。


「あははははは! これは……最悪の戦況だね」



◇◇◇◇◇



『こちらバーリー、こちらキュロス教国の部隊長と鉢合わせた! 相手のレベルは550以上、遊撃は厳しい! 作戦を中断させざるおえない!』


『了解。全司令塔に報告! 作戦を作戦12変更!』


『了解!』


「おいメガネ。バーリーさんの方に助けに行った方がいいんじゃないか?」


「俺の見込みだと東のキュロス教国の部隊はバーリー達が部隊長に抑え込めば後20分で勝てる」


「抑え込むっていうことはバーリーさん達が勝てないと思ってるのか?」


「お前は何を今まで見てきた? バーリー達が負けることは決してない」



◇◇◇◇◇



「貫け 穿て レザリオ様の氷の破片を! 氷魔法『氷柱』!」


空中に現れた氷の破片をリシに撃つ。撃つ度に空中に現れる氷の破片をリシに撃ち続ける。


「効かない効かない〜俺っちに氷魔法は無意味だよ」


未だに纏わりついている、リシの炎の鎧。そこから溢れ出る熱気に氷の破片は全て溶かされる。


対してバーリーも未だに『絶対零度の体』を維持している。

そのためバーリーの近くにいるダイルは強くなるはずだが……


「あれ? そこの特殊人間、なにも攻撃しなくなってきたじゃん大丈夫?」


ダイルの体は徐々に温かくなり始めていた。バーリーの『絶対零度の体』を凌駕するほどの熱をリシは出しているのだ。


でも何故、まだ冷たい体のままなのに攻撃をしないのか? それは先程、剣を刺された時のダメージが大きいからだ。心臓を貫かれたのだ、原理はどうあれそれでも生きている。


そのせいで体は動けない。


そのためダイルが回復するまでバーリーが時間を稼がなければならない。


「う〜ん、なんだか拍子抜けだな〜。そこの特殊人間の攻撃はめちゃくちゃ効いたけど、君の氷魔法? 馬鹿みたいに弱いね。しかも君と特殊人間君、職業授かれてないでしょ? そんな奴が冒険者やってるんだ〜」



◇◇◇◇◇



「皆に任務の前に言わないといけないことがあるんだ」


バーリーは神妙な顔つきで重い声色で喋り、アイラとナルの目を見る。


「連携を深めるためには職業とスキルや加護を教えないといけない」


「はい。それは覚悟はしていましたけど……それがどうしたんですか?」


「覚悟して聞いて欲しい。僕達は職業を授かってないんだ」


メガネはふてぶてしい顔で、バーリーは神妙な顔つきで、ミーは目をふせて、ダイルは何も気にしてない顔で、4人がアイラ、ナルが次に何を言うかそれによってこの先の未来は変わるだろう。


だがアイラはなんも考えずに喋り出す。


「それがどうしたんですか?」


ただ一言、ただの常識知らずの一言に4人は驚く。


「それがどうしたって……職業無しは忌み嫌われる人だよ?」


そうバーリーが言った通りこの世の職業無しは嫌われる。


この世は職業ありきの世界だ。職業がついてないだけで自分の未来の可能性はなくなってしまう。


職業には生産系、戦闘系など色々な職業がある。


職業で得られるスキル、これがあるかないかで技術、戦闘は全て一転する。アイラとワイが戦った時、アイラの方がワイより強いはずが、ワイのスキルの力によって危うい状態になった。


これほどスキルがないかあるかで全てが変わるのだ。


スキルが得られらない人は何かを極めても、スキルを持っている人には適わない。


だから職業がない人は忌み人として嫌悪される。それは奴隷制度がないエラスラン王国も例外ではない。


それを知らないアイラは世間から見ればただの常識知らずの馬鹿。


「だって皆さん強いじゃないですか。職業が無くても関係ないですよ」


アイラの言葉は無邪気な子供でも言えない言葉。現にナルだって驚いている。


「因みに俺も職業無しだし」


「そうだったのでありますか!?」


これに1番驚いたのはナルだった。勿論、グール達も驚いたがナルが1番声を荒らげて驚いた。


「そういえばナルも職業無しだしな」


「なんで知ってるでありますか!?」


そう今までナルが頑なに職業を教えなかったのは意味があった。職業無しだといえばアイラはどう思うのか?

それが怖くて言い出せなかったのだ。


「なんだ……私達が怖がってただけでありますか……」



いや……最新作2万文字ぐらい書いたけど全て没になりました。ありがとうございます!


ということで今回は全員無職っていうなんか凄いパワーワードを書いたのですがダイル達はどうなってしまうのか大丈夫なのか!? 乞うご期待です。


by なんか後書き書きたい欲が無くなってきた犬三郎

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