表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

27/37

第25話 〜無職教〜

「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 痛い痛い痛い!?」


「お前が地面を殴って手が酷い有様だから治療してやってんだろ、ちょっとぐらい我慢してよ」


あの後、10分も男は地面を殴っていた。手が酷い有様になった時男は悲鳴を上げ地面に平伏し転がり回り俺達に助けを求めようとしたらダイルさんの顔を見て青ざめ、逃げようとした。


ダイルさんは屈強な男を抑え両手に懐から出した薬を振りかけた。


屈強な男は先程より大きい悲鳴を上げ大粒の涙を流す。


痛々しいこの光景に俺は少し頭がクラクラしてしまう。魔王城ではこういう訓練を受けたが……。


しかしダイルさんがかけた薬はなんの薬だったんだ?

ダイルさんの2つ名【薬物の聖騎士】と関係が……?


————ミキミキミキミキ


と不快音が俺の耳を刺激する。屈強な男の骨がくっつき初め、肉が再生し始める。


「ぐああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


更に男の悲鳴が辺りを木霊する。


俺はこの光景に目を背けてしまう。あまりにも痛々しい、こっちまでも手が痛くなってくる。


「はい! これで手は治ったよ、気をつけて帰ってねって気絶しちゃった」


ダイルさんはクルンと俺の方へ振り返り「帰ろっか」といい歩き出した。


「ダイルさんあの薬はなんだったんですか?」


「あーあれは僕特製のヤバい薬」


ヤバい薬……素材の内容を聞こうと思ったが……怖すぎて聞けなかった。



◇◇◇◇◇



「みんなーお疲れ様ー、今日もミーが作ったご飯だよー」


第7騎士団、俺達のパーティーが揃った時、昨日もそうだったが食卓の中から料理が出てきて食卓に料理が並ぶという意味不明な光景に今日も驚かされた。

流石、からくり屋敷。そこら中が驚き満点だ。


「おいしそうなご飯でありますが……食欲がないであります」


「それには激しく同意する。睡眠不足で食事より寝たい……」


「そうかこの屋敷に来たら眠れないよね」


手をポン! と叩くバーリーさん。


「そうであります。そういえば! どうやって皆さんは寝ているのでありますか?」


「ああ仕組みは簡単だよ。この屋敷は人の体から一定量の魔力や気を放出するのを止めたら刃が飛んでくる仕組みだよ」


あーそういう事か。


人間や魔族は常に体から気や魔力が漏れている。ステータスが高くなるとその分、気や魔力は体を動かすために体から溢れ出ている。


もし意識を失ったり、眠ったり、怒ったり、悲しんだりすると気や魔力は不安定になり気や魔力が溢れ出たり逆に出なくなることもある。


眠れば当然、体は安静状態に入り気や魔力が放出されなくなる。


「ってことは寝てる時でも気を放出しないといけないのかよ……それは辛いよ」


俺は魔力より気の扱いの方が得意だ。それでも無意識下で気を体に纏わりさせるということは難しい。


「逆に考えてみれば常に無駄に放出されている気や魔力が最小限に抑えられるそういう訓練でもあるんだよ」


「確実に強くなるか……」


「そうだよ。でもこれを習得するには気合と圧倒的な才覚が必要だなんだよね。君達にそれができるかな?」


————ぐがぁ〜


よしっ! 今日から気張っていくかと気合いを入れ直したあと、食卓にいびきが響き渡る。


「あははは。もう習得している人もいたようだね」


椅子に座り、上を仰ぎながら寝ている奴がいた。


「…………頑張るであります」


「そうだな。負けてられねぇな」


「………………!」


「あはははは、ミーが冷めないうちに食べて欲しいようだよ。さぁ食べようか」



◇◇◇◇◇



「げっ……今日はお前かよ」


「黙れ弱者」


この6日間、メガネとは一切一緒の班にならなかったが……また会議が始まる前日にこいつと同じ班になるなんて……。

でももしかしたら喋ってみたら良い奴かもしれない。淡い期待を胸に俺はメガネに話しかける。


「メガ……グールは趣味とかあるのか?」


「任務に私情をきたすな。喋っていて何かを見落としたら最悪だ。しかも俺はお前となんかと喋りたくはない。黙って後をついてこい弱者」


「へいへい分かりました」


確かにこのメガネの言い分もわかるが……もうちょい優しい言い方もあるだろ。



◇◇◇◇◇



「「………………」」


あれから1時間ぐらい無言で歩き回っている。今日は警護班。


だがそもそも第7騎士団のおかげなのかこの区画で悪いことをするような人はいない。

この前のダイルさんの時のように悪事をする人は痛い目にあう。だからここでは絶対に悪事はしてはいけない。


それがこの首都では暗黙のルールになっているようだ。


だから悪いことをする人は全く出ないがそれでも警護班は1日中交代交代で巡回している。


「…………………………『制御(リミッター)』解除」


俺は木刀に手をかけ、メガネも銀の剣に手をかける。


————スタッ!


「待ってください。私達には敵意はありませんよ」


目の前に現れたのは黒装束の2人。圧倒的に怪しい2人に警戒するが……どうみてもこの2人は弱い。

いや強いは強いはずなんだが……。


「いやはやそれにしても流石ですね。気配を消すのには多少は自信がありましたが……これは心が折られますな」


「またお前らか……俺は入教を断ったはずだ」


入教を断った? ということほこいつらはどっかの宗教の教団員なのか?

それでも警戒は解かない方がいいだろう、どの宗教かにもよるが大概は危ない奴らだ。


「それをどうかお願いします。貴方が私達の無職教に入ってくれれば百人力なんですが……」


無職教……ハラさんから教わったことがある。この世で職業をさずけられなかった者達が集まって出来た宗教だと。

その宗教に入れば職業を得られるぐらいの力を授かるとか授からないとか……。


「俺は第7騎士団団長だ。そんな俺が無職教に入ってどうこき使うつもりだ?」


「こきをつかうとはそんなことはしませんよ。入って主導者様にお祈りをするだけでいのです」


「そんなことをしてなにになる?」


「なにになる……そうですね。国の為になる……これしか答えられません」


「それは矛盾だ。聖騎士の立場に居た方が国の為になる」


「ふふふっ、もしかしたら近々気づくことになるかもしれませんね」


「気づくことになる? どういうことだ」


「それは言えません。【最弱勇者】さんも見物出来たことですので……それでは失礼させていただきます」


夜の影に隠れ消えていった黒装束の2人。あいつらの目的はいったいなんだったんだ?


「……行くぞ」


「お、おう」




無職教……名前だけ聞いたらマジで意味わからん奴らですよね。ただ職業が無いだけの……ニート……


まぁそんなことはどうでもいい。


なんか私の黒歴史であるエロ漫画を題材とした意味不明なラブコメ……をなんでだろうな、なんか読んでみたんですけど……面白かった……と私は思いました。

なんかなんだろ、文体もぶっ飛んでれば、会話もぶっ飛んでるなんかそれが相まって面白かったです。

いや、あれ3時間ぐらいで変なテンションで書いた奴なんですけどね……小説って不思議だな〜。


by その小説をいつかまた書きたいと思った犬三郎

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ