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おデブ姫 ケーキにつられる

すいません。昨日は修正で終わってしまいました

「閣下。皇帝陛下崩御はどうやら事実だそうです」

副官が伝える。

「あの陛下がそう簡単にやられるわけは無かろう」

前軍5万人の司令官ハッパは信じられなかった。あの煮ても焼いても死にそうになかった皇帝が弱兵のハレルヤに殺されるなどあり得なかった。


「はっ確かに信じられませんが怒り狂ったハル姫に殴り殺されたと」

「いくらデブ姫が巨体とはいえ女に陛下が負けるはずは」

「しかし現実には遠くから見た兵によると、怒り狂ったデブ姫がシャンデリアをつかんで陛下を殴り倒し、陛下の宝刀を取り上げ胸に突き刺したと」

「あの移動用の陛下の御所のあのシャンデリアをか。あれは何百キロもあるぞ。それをつかんで殴り倒した!化物か」

「兵士達は怪獣デブゴンと言って恐れているそうです」

「王国は最終兵器を隠していたのか」

ハッパ苦虫を噛み殺したような顔をして言った。

「その最終兵器がこちらに向かっていると」

歴戦の勇姿のハッパもさすがに逃げ出したくなってきた。

何しろ帝国最強と言われた陛下を赤子の手を捻るように潰したのだ。

兵士たちを向かわして果たして勝てるかどうか。

「大変です。怪獣デブゴンが2万人の兵士を引き連れて現れました」

「何もう来たのか?」

二万人の兵なんているわけ無いのに、ハッパは信じてしまった。


ドシンドシン

凄まじい足音を立てて、ハルは歩く。

その勇ましい姿は無かった。


「チン死ぬー。おんぶ!」

「私が死にます」

即座にチンが却下する。


「馬!」

「そもそも馬には乗れないでしょ」

馬も当然死にます。心の中でチンは言った。


「馬車!」

「四頭だての馬が使い物にならなくなったのはご存知ですよね」


「もう死ぬ!」

親衛隊の太った面々も脱水状態になりながら歩いていやいやさまよっていた。

ふらふらになりながらハルは歩く。


「姫様。前線司令部には姫様のために特別に特注のケーキをご用意しております。」

「何!私専用のケーキとな」

ハルは突然目を輝かせた。

「姫様の大好きなチョコレートのゴディパ特性ケーキです。」

目がらんらんと輝きだした。


「者共聞いたか!

ゴディパのケーキだぞ。」

親衛隊の面々も食い意地だけははっていた。

いやそれしかないと言ってもよい。

全軍の中で太っているものだけが、集められたのだ。宰相の悪知恵で。目の前にぶら下がったニンジンにより親衛隊の面々は精気が戻った。


「遅れたものはケーキ抜きだからな」

言うや今迄の疲れた様子はどこ吹く風。

いきなり凄まじいスピードで駆け出した。


その後を100人の親衛隊が旗指し物10本背負いつつ駆け出す。

凄まじい砂煙が巻き起こり遠くからは大軍が移動しているようにみえた。


「チン。いつの間にケーキなど準備したのですか?」

侍女長があきれて聞く。

「マナ様。はったりです。」

チンはニヤリと笑って言った。

「は?」

マナは一瞬頭が真っ白になった。

ケーキがないとなったときのハル姫の怒りがどれ程のものか…

「あなた命が惜しくないようですね」

「ご安心を。姫の怒りの鉾先を向ける先は帝国軍ですから」

ニヤリとチンは笑った。




姫の怒りが爆発する

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