おデブ姫無敗の将軍になる おデブ姫目線
やっとパソコンで入力しました。
でもなんか変換がやりにくいです。
文章少し長くしました。
おデブ姫目線---
飛んでいくチビが見えた
どいつもこいつも豚姫ぷたひめってそりゃー太っているのは判っているわよ。
でも、甘いものに手が出るのが我慢できなかっただけじゃない。
昔このチビと出会ったときは痩せていたと思う。
どこの誰かは忘れたがとても澄んだ目をした少年が「きれいだ」と言ってくれたような記憶がかすかにある。
でも、お母様が亡くなったショックでそれどころではなくなった。
皆私を慰めてくれるためにいろんなものをくれた。
特にお父様が外国製の珍しいお菓子とかケーキとかくれた。
それからずうーっとお母様の事を忘れるために食べていたように思う。
そう私が太ったのはお父様のせいだ。
でも、太るにつれてみんなの視線が痛くなった。
人間を見るような視線ではなくて動物を見るような視線。
そんな中チンだけは食うと太るからやめろ、運動しろ、ダンスの練習しろ
剣のけいこをしろ・・・・なんで王女が剣なんか使う必要があると思ってこれは無視したが、
「王女様は自ら守ることもこれからは必要になってきます」
とか言われて訓練もした。
最も騎士団の連中にはすぐにさじを投げだされたが。
姫よ姫よとよいしょされつつもいつの間にかかわいいとか美しいなんて言われなくなった。
容姿なんてここ最近褒められたことは無い。
一度少し御痩せになられましたかと言った宰相を殴り倒した。
以来誰も痩せたとは言わなくなった。
その結果がこの体だ。
皆周りが悪い。
あいつらがもっと注意してくれたらこんなに太っていなかったはずだ。
多くの家臣が去っていった。
妹のもとに。
お父様の子供は私と妹のみ。
そして妹は痩せていた。
というか生意気な目をしていたが、金髪な顔は女の私が見てもきれいなつくりをしていた。
若い貴族の男どもの大半は妹の周りに群がった。
私の周りにはおべっか遣いとお菓子だけが残った。
だから今回の野蛮王の侵攻に対しても捧げものは妹ではなくて私が選ばれた。
お義母様の陰謀で太らされて生贄にされたのだ。
嫌だと泣き叫んだが誰も助けてくれなかった。
そして野蛮王の前に引き出されたのだが、
「こんな豚姫を差し出したのは誰だ」
とのたまった。
絶対野蛮王が求めていたのは痩せている妹の方なのだ。
私の豚姫ぶりは近隣諸国にも響いていたはずだった。
月の女神の娘が妹だと誤って伝わっていたみたいだが。
剣を振り上げられたとき私は今までの事を後悔した。
もっとたくさん甘いものを食べれば良かったと。
死ぬ前に走馬灯のように今までの過去が頭の中をよぎるというのは本当だ。
今まで食べた物が山のように見えた。
クリームのたっぷりのったケーキとかクリームパンとか・・・・
もう終わるという時に今まで変な事しか言わなかった
いや違う耳に痛いことばかり言っていたチンが助けてくれた。
さんざん足蹴にしてきたのに。
なんと神様って言うんだから眉唾物だが。
でも、野蛮王が止まってしまったのは事実だ。
他国への逃亡を助けてくれるという。
でも、ここで逃げたらもう終わりだ。
海外逃亡なんてしてしまったら好きなだけお菓子が食べられない。
こんなおデブ姫絶対に誰も亡命なんて大切にしてくれない。
そして私が逃げてしまったらハレルヤ王国も終わりだ。
今まで好きなだけお菓子が食べられたのは私が王女だったからだ。
でも、小国ハレルヤは帝国に対抗する手段はない。
他の国は帝国に睨まれるとあっさり引いていった。
そう小国は、というか武力が無いと本当にあっさりと属国と化し滅ぼされてしまう。
何故か本箱に入っていたノブタガ列伝という伝記によると力は全てと書いてあった。
そして負けさえしなければ滅ぶことは無いと。
不敗の将軍がいれば絶対に負けるわけはない。
チンに言われたときならば不敗の将軍になりたいと言ったのだ。
逃げても追われたらいつまでも逃げ切れない。
それにそんな隠れた生活でおいしいお菓子をむさぼるなんて無理だ。
不敗の将軍になるには、そのためには事前準備が大切だ。
一番良いのは戦わない事だ等々書かれていたような気がするがそこは無視した。
お菓子を思いっきり食べるために。
いざ姫は果たして野獣王を倒せるのか