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ハッパ死す・ケーキの恨みは恐ろしい!

今日はパソコンは調子いいです。

ダダダダすさまじい音と砂煙とともにハル姫の大軍?が駆けてくるのが遠目にも見えた。


前軍5万人の司令官ハッパはそれを呆れてみていた。

ハレルヤ軍などたいしたことは無いと思って野獣王についてきた。

1キロ後ろにハレルヤの宮城を背負っているが後方警戒してているのは500人余りの兵だ。

ハレルヤ本軍5千人などその十分の一の帝国軍兵士で十分なのだ。

何しろ帝国軍は戦争に次ぐ戦争で実戦で鍛え上げられているのだ。

それも前軍は帝国軍の最精鋭だった。

負けるわけは無かった。


そうハレルヤの最終兵器の存在を知るまでは。

その姿を見るまでは最終兵器など噂に過ぎないと思っていた。

その姿を見るまでは。


しかし、最終兵器が兵を引き連れてすさまじい地響きと砂塵を立てながら接近するのを見るまでは。


だが幾多の戦いを経てきたハッパはまだ落ち着いていた。

高々2万(実際は親衛隊100人と動員された住民1000人)に帝国最強の前軍が負けるわけはないのだ。

「最前衛一万人で怪獣デブゴンにあてろ。

いくらデブゴンでも一万人にはかなうまい。

他は雑魚だ。残りの部隊で包み込め」

次々と的確な指示を飛ばした。


ダダダダと大音響を立てながら、ハルはチンに示された前線司令部を目指して駆け付けた。

しかし、そこは壊されたテントと散乱した司令部と散らばったケーキらしき破片しかなかった。

そして何故かそこに憔悴しきったチンがいた。


「チン。ケーキは」

「姫様。姫様のケーキはあの男によって持ち去られました。」

チンははるか遠くで指揮を執っているハッパを指さした。

「敵軍司令官ハッパより伝言です。

「「デブ姫にはこのケーキはもったいない。わしが食ってやるわ」」

と高らかに笑って去っていったとか」


「おのれ。ハッパめ。よくも私のケーキを」

わなわなと怒りに震えながらハルはきっとハッパをにらみつけた。

「者ども続け」

剣を抜き去ると敵司令官めがけてハルは駆けだした。


ハッパはハルに睨みつけられて寒気がした。

いや。まさかそんなことは無い。

俺は百戦の勇者だ。あんな小娘・・・いや怪物。

いや化け物に怖気ずくなど…・

「全軍攻撃」

恐怖心を紛らわせるように、大声で命じた。


帝国軍1万人強がハルに殺到した。

しかし、怒りに狂ったハルはそれを見てもびくともしない。

目を怒りに吊り上げて地響きを立てて駆けていく巨体は恐怖だった。


「どけー―――」

帝国軍の眼前に迫ると雄たけびを上げた。

ケーキを取り上げられた怒りはすさまじかった。

その青筋だって殺気立った顔のすさまじさと気合に慌てていく道を開ける。


さあああっとハッパまで一直線に壁がなくなり、兵士が退いていく。


「えっおい待て、」


気づいたときには目の前にハルの巨体があった。

さすがに護衛兵が前に立とうとするが、

「ビンボ」

後ろから駆けていたチンが究極の呪文を唱える。

親衛隊は足をもつれさせて転がった。


それをハルは足で踏みつけて飛び跳ねる。

踏まれた兵の命は無かった。


慌ててハッパは剣を構えるが、

大上段に振り上げた剣をハルは叩き込む。

「ビンボ」の掛け声とともに構えたハッパの剣は折れ、ハルの一撃が脳天を直撃した。

前衛将軍として名を成したハッパはその生涯を閉じた。





おデブ姫は恐怖の怪獣デブゴンに昇格。

しかし、このケーキの怒りはどうなるのか

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