表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ある操縦士のすれ違い通信

作者: 春鳩るい

宇宙を漂うひとかけらの言葉。

なあ

誰かに この声は

聞こえているのだろうか


俺は 今

どこにいるのか 分からない


操縦している ロボットは

ボロボロで

復旧プログラムを 起動したが

果たして もう一度 動くか どうか


それよりも

俺が 動けるか どうか


はあ

静か だ


なあ

誰かに まだ この声は

聞こえているのだろうか


俺の 星は

水と緑 が 豊かで

きれいな 星だ


星 だった


ああ


戦争は 熾烈を 極め

仲間は 次々に 倒れ

俺も 追い詰められ

そして 遂に

星は 壊れた


星が 壊れた 衝撃で

宇宙が 歪み 流れ

生じた 渦に 捲き込まれた 俺は

気が付いたら ここに いた


きみは

無事に 脱出できた だろうか


俺は 最前線に いたから

きみを 見送ることは できなかった


きみは

星の 希望 だから

皆の 光 だから


ああ

だから 俺は

死なないで と きみが

涙してくれた

それだけで 十分だ


ただ

誰かに 聞こえて

ほしかったんだ


願わくば


願わくば どうか


きみが あいつと

平和な 世界で

幸せに

生きていけますように




聞こえてなくても、声にしたい事ってあるよね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 奇麗に纏まってますね。 物語と言うよりは詩的な印象です。 [一言] 一筆者として、拝読した作品には評価を入れる主義ですので、僭越ながら評させて貰いますね~
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ