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チャンとエンの自己紹介
空は夕焼け。河原は夕陽に照らされていた。
チャンは拳脚の動作を軽く繰り返し準備運動をすると目を閉じて座り瞑想した。
「ムッ」チャンが目を開ける。彼方から、ぼんやり人影が近ずいて来る。
「奴だ」チャンは直感し臨戦体制に入った。
「ほほう。どこかで見たような奴だな」エンが言った。
「隣街の酒店で会った」チャンが言った。
「そう言われれば、そうだったかな」エンが言った。
「戦う前にひとつ聞きたい」エンが続けた。
「なぜウチに歯向かう?」
「ひとつは友をお前らに殺された事」チャンが言った。
「復讐か?」エンが聞く。
「いや、もう1つある。修業のためだ」チャンが答えた。
「ハッハッハッハッ」エンはバカにしたように高笑う。
「こいつは面白い。仕事をしないで命を粗末にする旅人か」エンは続けて言った。
「では聞くが、毎日昼から酒飲んで虚しくないのか?」チャンは皮肉を込めて言った。
「よく知ってるな。だが大きなお世話と言う奴だ。毎日昼から酒を飲む。虚しいどころか、こんな幸せな事はない、というのが答えだ。」エンが言うと「完全なアル中だな」とチャンは言った。
「自己紹介はこれぐらいにして、サッサと始めようぜ」エンが言うとチャンが「わかった。始めよう」と答えた。




