第六十二部「魔王の城一歩手前の村」
救いたいのよ。
第六十二部「魔王の城一歩手前の村」
……うん。いける。
男僧侶であるシュイロは、戦士のヤマガイを連れて旅を続けている。
目的は魔王を倒すこと。
そして、いくつもの世界をともに辿ってきた仲間を探すこと。
後者のために前者を果たすようなものだが、原動力があれば問題無い。
停滞して歩みを止めることこそ問題ありだ。
足踏みでもいい。
諦めたら、そこで試合終了なのだ。
そんなこんなでたどり着いたのは、魔王の城一歩手前の村。
正直、こんなところにある村なんて怪しさビンビン丸なのだが、準備をするにも体を休めるにも、外は危険だ。
仕方無く中に入り、宿屋を探す。
宿屋の親父の話を聞くと、魔王軍の猛攻を耐えているからなんとかやっていけるとのこと。
もうお前らが世界救えよ。
……と、思わなくもなかった。
だが、そうじゃない。
シュイロの目的はあくまでも仲間なのだ。
あいつに会うために、シュイロが魔王を倒す必要がある。
…………本当にその必要があるかどうかは分からないが。
ヤマガイはシュイロに尋ねた。
世界を救ったら何がしたい……と。
決まっているだろう……と返し、続ける。
イトと一緒に暮らすのさ。
僧侶も世界を救いたいを読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
コメディ路線のはずだったのに。
それでは、また2日後。
Thank You。




