第三十八部「法廷、再開」
これファンタジー?
第三十八部「法廷、再開」
勇者一行よりも先に魔王を倒すべく、旅に出た男僧侶のシュイロと女騎士のイト、戦士のヤマガイ。
雲の国の者をゾンビ化させたとして、容疑者となっていたイト。
偽の弁護士となって救うことは出来た。
……のだが……。
・・・・・・・・・
「ちょっ、待って!俺は無実だって!無実なんだって!!」
イトの代わりに容疑者として捕縛されたシュイロ。
話は簡単だった。
イトは証拠不十分。
イトが犯人だとたれ込んだシュイロが捕まった……というわけだ。
「まっ……イトは……イトは……!」
イトは犯人だ、元凶だ。
だが救ってやりたい。結果救った。
でもそれで自分がこうなるとは思わなかったし、こうなると分かっていてもイトは救った。
「……。」
休廷となった法廷は、いまだに喧騒を保っている。
「シュイロ……。」
ヤマガイが心配そうに呟いた。
まるでヒロインだ。
・・・・・・・・・
20分後、法廷は再開した。
イトの容疑はかなり晴れたため、議題はシュイロの容疑にシフトする。
「弁護……シュイロさん。」
「いや、弁護人でいいですって。」
本当はただの男僧侶だが。
「で、では弁護人……。今の状況を理解していますかな?」
「はい。嫌というほど。」
「よろしい。では、弁護人に判決を。」
「ま、待ってください!!それこそ状況が理解出来ないんですけど!?」
「お腹空いてきました。」
「裁判長、あなた大物ですね!?」
「それは……まあ、裁判長ですから。」
「いや、そういうことじゃ……。」
「不服ですか?」
「当たり前です。……そこで提案なんですが、被告人に尋問させてもらえませんか?」
「被告人に?一体、何に対して尋問をするのですか?」
「ヤマガイがゾンビ化する直前の話を聞きます。ここで……私の無実を証明してみせますよ。」
「ほう。これはまた、随分と自信がおありですね。」
「フフ……。」
ふふふふぅ…………ふぅ……。
ハッタリかましちゃったなぁ……。
僧侶も世界を救いたいを読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
本当にファンタジー?
それでは、また2日後。
Thank You。




