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僧侶も世界を救いたい  作者: アフロペンギン
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第三十四部「証言開始」

弁護士・シュイロ

検事・???

被告人・イト

 第三十四部「証言開始」




 勇者一行よりも先に魔王を倒すべく、旅に出た男僧侶のシュイロと女騎士のイト、戦士のヤマガイ。

 雲の国で起こったゾンビ事件の容疑者としてイトは逮捕された。

 偽物の弁護士として法廷に立つシュイロは、果たして無罪を勝ち取れるのか……。



 ・・・・・・・・・



「ヤマガイ……何でお前が証言台に……!?」

「すまん、シュイロ、イトちゃん。でも俺……。」


 ……無理もない。

 ヤマガイは始めにゾンビ化した男なのだ。

 恐怖に絡めとられ、証言をするのもおかしな話ではない。

 しかし……まずいな。

 イトが犯人であることはれっきとした事実。

 無罪ではない。

 愛に溺れたとはいえ、事を大きくしすぎたのだ。

 腹を括って罪を受け入れさせた方がよいだろう。


「証人、名前と職業を。」


 検事がそう言った。

 フッ……そんなことも知らないのか。


「ヤマガイだ。職業は戦士。」


 言い終わると同時、裁判長が何度か頷いた。


「斧を持っているので想像は出来ましたが……やはりそうでしたか。」


 一人で納得したようだ。

 少し嬉しそう。


「……ゴホン。」


 検事が咳をし、続ける。


「さっさと終わらせよう。……決定的な証言でな。」

「本当に決定的だと言えるのか?」


 鼻についた話し方だったので反論してみた。


「慌てるな。……聞いたら分かる。」

「…………。」


 負けた。



 ・・・・・・・・・



「あれは、事件発覚の前日。俺は酒場にいたんだ。そこで……イトちゃんに会った。記憶が無くなるまで飲んで……で、酒場の外に出たのは覚えてるんだけど……後ろから衝撃を受けて、その後は覚えてない。次に目覚めたのは、神殿だった。」

「……成程。」


 イト……お前、その時にゾンビ化させたのか……。

 ちらりとイトを一瞥すると、イトは頷いていた。

 いやそこは頷いちゃダメだろ。事実だけども。


「では弁護人。尋問をしてもらおうか。」

「……分かりました。」


 …………尋問って、確か証言を詳しく聞いていくような事だった……はず……。

 よし、やってみるか。


「証人。酒場にいたと言っていましたけど、誰かと約束でも?」

「は!?お前、忘れたの!?」

「え?」

「シュイロ!お前と飲むって約束してただろ!?」

「ええ!?」


 そ、そうだったっけ……。


「弁護人、約束を破るのはいけませんよ。」

「すみません裁判長……。それで、ヤマガイ。イトが来たのは何時頃か分かるか?」

「さあ。やけジュースしてたから。」

「……すまん。」

「すまんじゃねえぞ。」


 ちなみに、シュイロ、イト、ヤマガイは未成年。

 酒場といっても、飲むのはジュースだけだ。勘違いしないこと。


「衝撃っていうのは?後ろからだと、誰かに殴られたってことか?」

「だと思う。正直よく覚えてないんだ。」

「……成程。裁判長。」

「どうしました、弁護人。」

「証人の話を聞いて一つ分かったことがあります。記憶が曖昧な点が多いということです。これでは決定的な証人とは言えないのでは?」

「ふーむ……。」


 反撃くらいしておかないとな。


「検察側。決定的だと言った理由を述べてください。」

「……フッ。」


 は、鼻で笑った?


「ではこの証言でどうだろうか?……証人。目覚めてからの話をしてくれ。」


 なんだと……?

僧侶も世界を救いたいを読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

ねむし!

それでは、また二日後。

Thank You。

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