第二十五部「図書館」
僧侶も図書館へ行く。
第二十五部「図書館」
勇者一行よりも先に魔王を倒すべく、旅に出た男僧侶のシュイロと女騎士のイト、戦士のヤマガイ。
ヤマガイを始めゾンビと化した町の人々を救うため……シュイロとイトは図書館へとやって来た。
・・・・・・・・・
「えっと……薬関係の本は……。」
「こっち、絵本がある。」
「お前、今の俺の言葉聞いてた?」
キョロキョロと本棚を見回し、調合薬のレシピを探す。
……イトは知らん。
「こっちには無さそうだが……。」
「あ、性教育の本。」
「お前は何をしに来たんだ?」
「……?」
「はてなマークを浮かべるんじゃないわ!!」
町の人々がゾンビ化した元凶はイトなのだが……。
「真面目にしろよ。イトのせいで俺たち以外がゾンビ化してるんだろ。」
「私のおかげで二人きりになれた事に感謝するべき。」
「思考回路どうなってんだ。」
「私の全てを知りたいなんて、大胆。」
「誰も言ってねえよ!良いように解釈してるね!?」
「前向きに生きる事は大事。」
「向きすぎだ。たまには後ろに振り返ってみてくれ。」
シュイロはため息を吐いた。
イトの事もそうなのだが、レシピが中々見つからないのだ。
道具屋に、状態異常回復の薬が無かったので自分で作ろうと思った。
僧侶であるシュイロに知識は無いが……何とかなるだろう。
「シュイロ。」
「どうした?」
「あっち、薬ジャンルの本がある。」
「あ?」
イトが、シュイロの後方を指差した。
「……。」
信じられない。
信じられないが……。
「……マジで?」
振り返ってみた。
「歴史の本じゃねえか!!」
「へへ。」
「へへじゃねえ!照れるな!!っていうか照れる要素無いだろ!?」
「ある。」
「どこに!?」
「見えない部分。」
「じゃあ分かんねえな!」
「えっ……私の全てを知りたい……?」
「だから言ってねえよ!」
「私は構わない。」
「俺の用事に構ってください……。」
泣く泣く頭を下げる。
……何故だ……。
「シュイロ、頭を下げる必要は無い。シュイロは悪くない。」
「イト……。」
「悪いのはこの腐った世界。ゾンビだけに……。」
「照れるな!ちょっと上手い事言ったつもりかもしれないけど!!っていうか……元凶お前だろ!!」
僧侶も世界を救いたいを読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
やっぱり迷走してるんじゃないか?
それでは、またお会いしましょう。
Thank You。




