第二十三部「選択」
この小説はどこに向かっているのだろうか。
第二十三部「選択」
勇者一行より先に魔王を倒すべく、旅に出た男僧侶のシュイロと女騎士のイト、戦士のヤマガイ。
ヤマガイを始めゾンビ化した町の人々を治すため、薬を探すシュイロとイト。
イトが…………まあ、情けない理由でやっちまったため、今彼らは下着店に来ていた。
「……早くしてくれ……。」
「待って。」
恥ずかしい。
男が女性ものの下着を見ることなんて、そうそう無い。
「……まだですかー……ゾンビたちが来る前に、早くしてくれよ。」
「分かってる。紫色の透けてるやつが見つからない。」
「その謎の拘りは何なんだ……!?」
「趣味。」
「またずいぶんとマニアックだな。」
「そう?」
「ああ。だって、紫の透けパン履いてるやつなんてそうそういないだろ。」
「普段から見てるの?」
「………………。い、いや、それはだな……。」
墓穴を掘ったようだ。
なんて俗にまみれた僧侶だろう。
「し、神父じゃないから。」
「神父じゃなくてもダメ。」
「男なんだから仕方無い、不可抗力。」
「……。」
開き直るシュイロ。
……まあ、仕方無い。うん。
だって見ちゃうって。
三大欲求の一つなんだし。
「そ、それよりほら、早く選べよ。何なら手伝おうか?」
「分かった。じゃあ、シュイロに選んでもらう。」
「え。」
「待ってる。」
……緊急事態なため、借り物になるのだが……。
「……いや、それは違うだろ。きちんと買ってプレゼントするよ。」
「そういうところが好き。結婚しよう。」
「何言ってんだこいつ。……ああ、ほらゾンビが来たぞ。これでいいから、履いておけよ。」
先程の格好いい台詞が台無しだ。
シュイロが差し出したのは、黒色にフリルの付いたパンティだ。
適当に選んだ物なのだが……。
「ありがとう。大切にする。」
「いや、この事件終わったら返せよ。」
イトは喜んでいるようだし、いいだろう。
僧侶も世界を救いたいを読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
黒。
それでは、また2日後。
Thank You。




