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ネコで異世界を生きる  作者: 光晴さん


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閑話4 探索者たち




王都北部にあるグラージル山の麓、今俺たち『ニラーの絆』はある依頼で

ここに来ていた。


その依頼は冒険者ギルドからの正式な依頼で、最近冒険者たちを騒がせている

ダンジョン産の魔物がどこから出現しているかを調べること。

…一見、無茶苦茶な依頼と思えるが


俺たちは、探索や調査を主におこなっているので依頼が来たのだろう。



さて、俺たちはまず、この依頼を冒険者ギルドのギルド長から正式に依頼された。

これには、俺をはじめ俺たちの仲間5人も驚いていた。


調査依頼はめずらしいものではないが、

ギルド長自ら依頼されることは、国王陛下からの依頼になるからだ。

だから、まずありえなかった。


国には独自の諜報機関が存在する。

国王陛下は、そこに命令して調査させるので俺たちに依頼が回ってくることはないのだ。だが、今回は依頼が回ってきた。


これが何を意味しているかは分からないが、俺たちは任せてくれたギルド長の信頼にこたえるしかないだろう。



まず俺たちは、ダンジョン産の魔物を目撃あるいは討伐した冒険者から話を聞いた。

どこで遭遇したのか、あるいは目撃したのか。

それをまとめて、魔物の発見場所を特定すると


この北側に集中していることが分かった。

特にダンジョン産ゴーレムの発見が多い。


ゴーレムは、その巨体から動きが鈍いが頑丈であるという認識で間違いない。

そう、動きが鈍い。

だから、出現場所からさほど動いてないのではないかというのが


パーティーメンバーの一致した答えだ。

そのため、ゴーレムの発見場所を特定し調査を始めると

ここグラージル山麓が怪しいということになる。


現在、みんなと手分けをして何かないか探しているが何も見つからない。

「ん~、何も見つからないな…」

「ライン、ローラから連絡が来たぞ。『見つけた!』だそうだ」


「! よし、すぐに向かうぞ」

俺たちはすぐに、連絡のあったローラのいる場所へ急いだ。




「ローラ、何をむぐっ!」

俺はいきなり後ろから口を押えられて、茂みの中へ倒された。

「むぐぐ [何をするんだ!]」


[静かにしてよ、ライン。見つかっちゃうでしょ!]

俺を押し倒したローラは、俺の口を押えたまま小声で注意してきた。

俺は頷いて、ようやく解放される。


[…それで、何を見つけたんだ?]

[ここからでも見えるでしょ? あの遺跡みたいな入り口。

あれ、おそらくダンジョンの入り口よ]


俺は、そっと茂みから外を見ると確かに遺跡のように誰かの手が加えられた石が

規則正しく積み上げられて、入り口の形になっている。

そこに扉はなく、奥にどこまでも続いていそうな暗闇が不気味さを出していた。


[ベル、あれがダンジョン産の魔物を輩出しているダンジョンなの?]

いつの間にか俺の後ろに、パーティーメンバーが集まっていた。

[ローラが言うには、そうらしいね]


[待て、ダンジョン入り口で何か光っているぞ]

俺と同じように様子をうかがっている仲間のタルスが、発見する。

それを聞いた仲間が、ダンジョン入り口を茂みから覗くと


魔法陣が出現して、そこから黒いゴブリンが1体現れた。


[あれって、召喚魔法陣か?]

[いや、転移魔法陣だ!]

仲間の魔法使いであるケニーが、出現した魔法陣が分かったようだ。


[……なるほど、ダンジョン産の魔物はああして現れていたのか]

[ライン、このことをすぐに知らせるのか?]

[ああ、それが俺たちへの依頼だからな]


仲間のグリッドが、何か言いたげだな…

[何かあるのか?]

[あ~、いやな、俺たちで…]


[ダメだぞ、ダンジョン探索しようなんてのは]

グリッドが言いたいことはわかるが、依頼は調査だ。

ダンジョン内の調査までされていない。


[グリッド、ダンジョン内の調査をしたいのはわかるが

どんな魔物が出てくるか分からない以上、装備を整えないと無理だろう]

[ライン、すまない、どうしても気になってしまって…]


[とにかくここを離れて、王都に戻るぞ!]

全員が頷き、俺たちは王都へ帰還した。




王都の冒険者ギルド入り口で解散すると、グリッドたちはさっそく

ダンジョン探査のための準備を始めるそうだ。

俺は、ギルド長への報告をすませて合流する予定だ。



ギルドの受付で、ギルド長との面会を取り付けると

すぐにギルド長室に通された。

「おお、さすがライン達「ニラーの絆」だな!

もう調査依頼をこなすとは、他の冒険者たちだと1週間はかかるからな」


「ありがとうございます」

「まあ座ってくれ、さっそく調査の成果を聞こうか」

俺は、今回の依頼の調査結果をギルド長に聞かせていった。



「…未発見ダンジョンか、これは陛下に報告しなければならんな」

「それでギルド長、ダンジョン探査などはいつになるでしょうか?」


「ん? まずは陛下への報告、それから騎士団の派遣に調査、冒険者を派遣して

探査をするから5日後ぐらいだな。

何だライン、お前たちのパーティーもダンジョン探索をしたいのか?」


「はい!」

ギルド長は、俺のやる気に少し苦笑いを浮かべていた。

「まあやる気はわかったが、少し待て。

5日後ぐらいには、ダンジョン探査の依頼がギルドに出ると思うから、な?」


「わかりました、それまで準備をしておきます」

「うむ。さて、俺は陛下へ報告にいかないとな…」

そう言いながら、ギルド長は部屋を出て行った。


俺も、ギルド長と一緒に部屋を出ると今後の方針を考えながら

受付で、依頼完了の報酬を受け取りギルドを後にして仲間と合流する。


俺たちが見つけたダンジョンがどんなものかは分からないが、

5日後が楽しみだな。







ここまで読んでくれてありがとう。

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