表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 桃城響香
4/4

第2話 不思議な少年

「あなた、誰?」


「俺は・・・わからない。」


少年は呆然と立ち尽くしながら言った。


「今の、何?それって・・・。」


亜李沙の上にいたソレと手にしている銃。


そのどちらもこの世のものではない気がした。


この少年も、きっとそう。


「気がついたら、体が勝手に動いて、たんだ・・・。」


バタッ。


少年はそう言い終えると倒れてしまった。


亜李沙もまだ気を失ったまま。


どうしたらいいのか、わかんない。


「う・・・ん。ま・き・・・。」後ろから声がした。


「亜李沙!?」


「まき・・・大丈夫?」


「大丈夫は亜李沙の方だって!!」


「ねぇ、そこの少年は?」亜李沙の声にはっとした。


・・・忘れてた。


亜李沙が目を覚ましたから、そっちに気をとられて・・・。


「わからないけど・・・私たちを助けてくれたの。」


「そう・・・なんだ。」


ここにいてもどうにもならないし、とにかく安全なとこへ連れてかなきゃ。


「亜李沙、ごめん。手伝って。この子運ばなきゃ。」


「どこへ?」


「・・・とりあえず家。」


もうきっとママも仕事に行ってる。


早く人目のつかない所へ行かないと。


そう思いたどり着いた先は自分の家だった。


―「・・う・・・。」


「目、覚めた?」


「あぁ・・・。ここは?」


「私の家よ。さっきはありがとう。助けてくれて。私、万妃南。みんなは、まきって呼んでる。」


「俺は・・・。」


少年は記憶喪失のよう。


名前も、なぜあの場にいたのかも、何もわからない。


私もどうしていいか分からず、途方に暮れた。


「私、学校行くね。今からなら昼の授業、間に合うから。」


ホントはダメだけど、少年は悪い人ではなさそうだから。


授業が終わったら、すぐに帰れば大丈夫。


そう自分に言い聞かせ、家に見知らぬ少年を残し、学校へと向かった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ