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私は急に止まれない。2  作者: 桜 夜幾
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第五十六話 北海道です


 冬休みの時のように飛行機に乗って新千歳空港に着いてからバスに乗っています。ちなみにバスはチャーターです。

 北海道の方はさすがに全員参加は無理でした。芹会長修斗先輩、私に山影 純君の四人です。

 蝶ヶ原康之介君が来る予定だったのですが、前日に熱を出して寝込んでしまったために急遽純君が行くことになりました。予定が入っていなくて助かりました。

「楽しみにしすぎたみたいですよ、小学生じゃないんだから…」

 純君がため息をつきながら、そう言って呆れています。

 康君が二年生になった時の修学旅行が心配ですね。熱を出さないといいですけど。

「中等部の時の修学旅行は大丈夫だったの?」

「数日前に熱出しましたけど、当日下がったので来ましたね。苦い薬飲まされてました」

 顔をしかめながら薬を飲んでいる康君が想像できて少し笑ってしまいました。


「北海道初めて来たんですけど、思ったより暑いですね」

「まぁ、この辺りはそうかもしれないけど。これから向かうところは涼しいよ?」

「そうなんですか」

 香矢さんと千歌さんに言わせると十分暑いと感じているらしいですが、以前来たときは私には快適な暑さでしたね。

 バスが高速に乗ったところで、お弁当が出ました。

 理事長のお手製お弁当です。

 宣言通り、理事長が北海道に引率として一緒にバスに乗っております。

 後藤田先生は研修があるそうで来れないのですが、もしかして理事長が態と? なんて勘ぐってしまいそうなタイミングだと思いませんか。

 ちなみに今回三年生の風紀委員一名が着いてきております。女子なのですが、空手の有段者だとか。もはやボディーガードですよね。

 私の隣で美味しそうにお弁当を食べている姿では、強そうには見えないのですけどね。

 斜め向かいの席では、珍しく芹会長と純君が並んで座って何か話をしています。修斗先輩は一番後ろの席で寝ていました。昨日何かあったのでしょうか? 今朝集合した時も眠そうにしていました。

 現地へは高速に乗って二時間強かかるので、途中休憩を挟むともう少しかかりそうですね。

 風紀委員の真鍋さんが鞄から携帯ゲーム機を取り出しました。

「陽向ちゃんもやらない?」

「持ってませんけど…」

「ふふふ、そう言うと思ってジャジャーン。もう一個用意してあったりしちゃいます。下を見ると酔っちゃうタイプ?」

「いえ、本を読めるので大丈夫だとは思います」

「なら、はい」

 ローカルプレイね、と言われましたが。そもそも起動の仕方がわかりません。困っていると、全部やってくれました。

 イヤホンをしてボタンの説明を受けた後、さっそく遊んでみることになりました。

 一回目はさっぱりわからずに負けまして。

 二回目、肉薄し。

 三回目で勝ちました。

「ちょっ、本当に初めて!? 強いって」

 これはなかなか面白いですね。

「うあっ、て、手加減してー」

 その後は協力して遊ぶゲームになりました。


 途中で休憩となりましたが、修斗先輩は横になったままで心配していましたが、現地に着く三十分前に目を覚ましてお弁当を食べていました。

「修斗、もう大丈夫?」

「すっきりした、大丈夫だ」

 頷いて芹会長の後ろの座席に座ります。

「もうすぐホテルに着くけど、皆その前に寄りたいところあるかい?」

 全員が首を横に振ったので理事長は頷いて前を向きました。

 高校へ行く前にホテルにチェックインして、荷物を置いてからという予定になっています。

 二泊三日なのでそんなに荷物も無いですけどね。

 軽く校内を見た後、歓迎会を開いてくれるそうです。ジンギスカンが食べられるとのことで楽しみにしているのですよ。好き嫌いが分かれる食べ物ですけどね。私は大好きです。私の地元にジンギスカンのお店がないので食べられないのが残念でなりません。


 お腹を空かせていっぱい食べるためにも間食は控えるつもりです。



小話の方も一話アップしています

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