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私は急に止まれない。2  作者: 桜 夜幾
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第三十三話 結果です



 葛城さんのお友達は二人とも外部生で、クラスは違うものの仲良くしているそうです。ちなみにお二人とも違う中学ですが生徒会にいたので話したそうなのです。

「お金かけすぎじゃない? って言ったんです」

 彼女がいたところは公立の中学ですから、まぁ…そう思いますよね。私も昨年はそう思いました。

「泉都門は私立だし、OBには有名人もいるから寄付でもあるんじゃないの? って言いました」

 もう一人の彼女は冷静ですね。在校生の親御さんの寄付もあるそうですよ。

 そしてその話しを聞いていた他の生徒が噂を広めてしまった…ということらしいです。

 現在人払いされた談話室で聞き取り中です。

 生徒会には生徒会の言い分があるのですが、さすがに関係者以外には出せない情報が入っているので言えません。もどかしいです。


 風紀委員のおかげもあって、騒ぎも沈静化に向かいました。中間テストが間近に迫ると、皆さんそれどころじゃなくなったのか聞かなくなりましたね。

 私たちがホッとしたのは言うまでもありません。

 長かった…約一ヶ月。

 

 テストが終わると一年生の宿泊研修があるのですが、私たちは昨年生徒会の仕事があって参加しませんでした。納涼祭の準備で忙しかったんです。

 今年は納涼祭の準備もないので、一年生三人とも参加できますね。良かった。

 宿泊研修のパンフレットを見せてもらいながら話しをしていました。


 テスト結果は康君は八位で純君が三位だったそうです。凄いですね。

 ちなみに二年生は相変わらず真由ちゃんが一位でしたよ。満点ですからね。誰も適いません。真琴が十五位で、私は十位でした。

 そう、そうなんです! 初めて廊下に張り出されるテスト順位十位に名前が載りました。

 携帯で写真を撮って父と華さんに送っちゃいましたよ。喜んでくれました。

 三年生は芹会長が一位で修斗先輩は三位でした。

 そういえば三年生のフロアの廊下で日向ひゅうが先輩に久しぶりにお会いしました。

「二位おめでとうございます」

 声をかけると驚かれました。

「ありがとう……元気?」

「はい」

「そう…良かった。……あ」

「あー! 陽向ちゃんだ。見て見て、五位だよ五位。凄いでしょ最高記録だよ! やればできる子だったんだね、俺!」

 甲田先輩がニカリと笑って順位表を指しました。

 確かに五位のところに甲田春来と名前が載っています。前は順位表に名前載っていませんでしたから、そうとう順位が上がったのですね。

「おめでとうございます。甲田先輩」

「ありがとう!」

 その様子を写真に撮られてますけど、止めなくていいのかと甲田先輩を見ましたらアピールしてますから止めなくて良いようです。 

「一年生の応援団員が入ったよ、今度見に来てね」

「はい」

 

 そんな賑やかなフロアから生徒会室に移動したのですが、康君たちと話しをしている時に葛城さんがやってきました。

 暗い表情で芹会長が座っている会長席前に行くと、二十五位以内に入れなかったことを話してくれました。

 芹会長は順位を知っていたのか、一つ頷きました。

「この順位だと生徒会活動はだめなんですよね」

「……順位だけじゃないことは分かっているよね?」


「チャンスも無いんですか」

「……期末テストで順位を上げて見せるくらいの気概を見せてくれたら考えるよ」

 葛城さんは唇を噛んで、そのまま生徒会室を出て行きます。

 今回は騒ぎのこともありましたし、正式なメンバーではないので葛城さんはお休みしていましたけれど、私たちはいつも通りテスト期間中も仕事をしていました。

「はあ…不甲斐ないなぁ。これが静先輩ならこんなことにはなってないような気がする。迫力に欠けるのかなぁ?」

 がっくり肩を落として芹会長がうなだれています。

 修斗先輩が優しく肩を叩いていました。

「芹は芹だ。それでいい」

「……ありがとう修斗。これまで以上に情報には気をつけることになるけど、皆、お願いね」

「「「「「「はい」」」」」」


 全員で声をそろえて返事をすると、芹先輩がホッとしたように笑ってくれました。



葛城さんは重要性を理解していません

今はまだ叱っても理解されないので、芹先輩は諦めました

後は先生に託しています

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